別件やみ融資事件

2009年12月 4日 (金)

最高裁判決

News & Letters/158

この12月中に最高裁で二つの判決を聞いた。

1つはまあまあというべきで、法令を正しくは認識していないが、全体としては正しい。大なたを振るったという感じだ。

次の四銀の裁判は、わずかに裁判官の良心のかけらが見られたにすぎず、全体としてはでたらめと言うべきだ。次の歌を思い出す。
    
   来てみれば
      さほどでもなし
       富士の山
        釈迦も孔子も
         かくやありなん

これは幕末長州藩の改革派執政村田清風の作である。このような気風が吉田松陰や高杉晋作らをはぐくんだのであろう。 
  
それには及ばないが、四銀の判決を見ての私の感懐である。
第1期9億5千万円(そのほとんどが架空の高利貸しへの支払いという)の原罪を罪なしとし、他方それを支えようとする追い貸しの一部を罪ありとする

実際は、逆でなければならない。原罪を罰して、その原罪をカバーしようとした行為は軽くすべきであろう。

最高裁の裁判官もたいしたものではなかった。
これを報道した新聞も、県庁の闇がからんだこの原罪をほとんど取り上げないというふがいなさだ。

モード・アバンセの闇融資の追求も尻切れトンボとなり、別件闇融資もかくて消えようとしている。
原罪はまだまだ息づいているだろう。
そうして、県勢は死んだように、浮上する気配もない。

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2009年11月28日 (土)

四国銀行へ断罪判決 最高裁

News & Letters/155

株主訴訟
四国銀行の土佐闘犬センターへの不正融資についての最高裁判決について

          コメント
              原告株主澤山保太郎

平成21年11月27日最高裁第二小法廷は、四国銀行の土佐闘犬センターへの不正融資事件についてその1部を認める判決を下し、事件を高松高裁に差し戻した。
高知地裁での1審判決の約2倍の賠償金3億500万円(2審高松高裁は責任なしとした)ほどを支払うことになると考えられる。
裁判は延長戦に入ったが、我々の勝訴は疑いない。

(経過)

この事件は、平成12年3月モード・アバンセ社事件の百条委員会で別件闇融資としてクローズアップされたものである。
これについては、私が編集発行していた『高知県民新聞』に詳しく追求されているし、また私が書いた『橋本大二郎闇の真相』という本の第3章の「二、土佐闘犬センター別件闇融資事件」(187頁~208頁)に詳しい。

私のパソコンの記録を見ると、
私は、平成13年8月24日、この事件について当時の四銀監査役加藤康彦に対して商法第267条に基づき、16億3861万4000円の貸し付け損害額につき、濱田耕一会長らを訴えるよう提訴要求書を出した。
それに対して四銀は、平成13年9月21日付をもって「・・・・調査の結果、当時の取締役の職務執行については法令・定款に違反する行為はなく、提訴する必要はないと各監査役が判断しました。」という回答が来た。

そこで、私は訴状を作成し平成13年10月に地裁へ株主訴訟を提起した。基本的な書証は、百条委員会での議事録であった。四銀は当初取締役会の議事録でさえ「存在しない」といって提出を拒んでいたので、県庁、県議会の資料を集めて書証とするしかなかったのである。
公判で四銀側も「存在しない」といっていた議事録も提出してきた。数回の公判のあと、事案の重大さと相手側弁護団の陣容から判断してとても私の力だけでは対応できないと考えて、大阪のオンブズマン系の井上弁護士と向坂弁護士に弁論をゆだねたのである。

(判決の内容)

最高裁の判決は全く期待はずれであった。
融資は第1期(9億5000万円と第2期(6億8000万円)に分かれる。
判決は
県庁が直接関与していた第1期融資については全面的に取締役の責任を宥免した。
わずかに、第2期融資の半分ほどが有責とされた。
権が絡んだ第1期融資こそは不正融資の本命であった。第2期融資は第1期融資の「正当性」から出た融資であった。むしろその不正性、腐敗性は第1期融資にある。
その融資は、闘犬センターが負っている高利の借金を支払ってやるという融資だ。
金利が50%を越えるという違法な高利貸しの借金は、しかし、一枚の証文もなく、事務員が認めたメモ書きがあるだけのもので、本当に会社が負うべき借金かどうか、その存在さえはっきりしない架空のものと思われる代物であった。

四銀の融資金はその大半が裏金融に渡った反社会的なものであった。①無担保で、②保証人もなく、③邪悪な目的(裏金融の借金返済名目、それも証拠がない)で、④完全に破綻した企業に、⑤しかも、県庁幹部の違法かつ秘密の債務補償がついたもので、⑥全額焦げ付いた・・・。
一体こんな融資を正当である、やむを得ない、という判決文を承伏できるであろうか。

私が伴ってこの裁判でご一緒した男は、これで満足だと思っているようであるが、本件について資料を集め文章を書いてきたのは私と弁護士向原さんであるが、到底納得いかない。
第1期融資こそ不正の固まりであり、原罪なのである。第2期融資は第1期融資の県の保障を当てにし、融資を切れば県からの金がもらえないといって融資し続けたのである。

最高裁判決は、県が直融資をしないと言明した時点から、もう絶対に県を当てに出来ないと分かった時点から、取締役の責任が生まれるという極めて穏やかなものだ。融資金の使途・内容、根拠を全く問題とせず、県庁の念書による債務補償の違法性などは皆目考察しない、全く文字通り審理不尽の判断であった。

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