県闇融資事件

2019年10月24日 (木)

関西電力問題と解放運動

関電にたかっていた高浜町の元助役についての報道について、10月9日に部落解放同盟中央本部が声明を出している。
一時的に元助役森山が解放同盟に所属し、高浜町支部や福井県連の結成に貢献したと認めるが、今回の事件と解放同盟は全く無関係であると釈明する。
しかし、今回の事件については、まず原発に対して基本的な批判的姿勢を鮮明に示すべきであろう。

原発は、差別的棄民思想なしには建設されえない。立地地域の住民、部落民も含む従事する労働者に対する差別こそ、原子力産業の根幹にある。反原発闘争は解放運動にとっても重要な闘争でなければならない。

次に、確かに、今回明らかになった事件には、解放運動は何のかかわりもなかっただろう。

だが、かつて、れっきとした同盟の一員であったものが、原発マネーを操り原発推進の地域の中心人物になったことについて国民に謝罪し、反省の言葉がなくてはなるまい。元助役森山の事件で、今回の声明で糾弾している通り、一部マスコミによって部落差別が増長される結果を招いた、それを防ぐことができなかった事実が厳然として存在する。

被差別部落の人間が起こした事件について何もかも責任を取るというわけにはいかないが、森山にはかつて荊冠旗を渡していたのである。関電こそ部落差別を利用して原発を発展させ、今窮地に立つと部落差別を利用して責任を逃れようとしているのである。解放運動側は原発マネーとは関係がないが、しかし、関電側の利権工作は部落問題を利用していたのである。「人権教育」の講師で関電の先生だった「特定の人物」に脅されて怖かったから、怪しい金を戻せなかったというのである。

原発マネーではないが同和利権も問題だ。

考えてみれば、同和対策特措法を成立させて以降、何兆円という膨大な対策費が部落に流れた。
その特措法を制定させるとき、私は中央本部青年対策をやっていて、全国青年集会に集まった1千の部落青年たちとともに総理府突入闘争の先頭に立っていた。厳重に防護していた機動隊を突破し、総理府構内を占拠し、それと呼応して100人の中執と中央委員が庁舎内デモ行進、5人の決死隊による屋上の占拠、

庁舎正面に巨大な垂れ幕を屋上から垂らした、これらの闘争を敢行し、床波長官の部屋の前に座り込んで法律制定を約束させた。
その実力闘争自体は長い解放運動の中でも特筆すべき歴史的なものであったが、その後が十分でなかった。

何兆円もの国の予算措置がなされた。その巨額の金に十分な対策もなしに同和予算に浸かってしまい、利権が渦巻いた。
同和対策予算の受け取り方をもっと慎重にすべきであった。

同和地区だけがよくなっているという逆差別が横行した。逆差別自身は、無理解から起こったものであるが、その無理解も貧しい国民の感情としてはやむを得ないものであった。だから、同和対策予算は、同じ市町村区域の貧しい住民とともに同じ額を受け取る、そうでないと受け取らないというやり方をすべきであった。

部落民だけが高額の奨学資金を受ける権利がある、部落民だけが・・・・。いくら貧しくても部落民でないから受給できない、住宅にも入れない、そういう状況を作ったのでは、逆効果・逆差別が生まれるのは当然だった。・・・・この際、同和利権や原発マネーはもとより、いかなる利権についても
解放運動側は毅然とした方針を持っていることを鮮明にすべきだろう。

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2019年10月 5日 (土)

関電利権のフィクサーーの「人権教育」

関電事件も、かつて追求した高知県のモードアバンセ事件、また、現に追及している室戸市の利権行政と同じ構図だ。事件の中心に「同和」利権ボスが存在していた。

関電幹部が言う「人権教育」の講師だったとか、また新聞報道では、森山フィクサーは福井県の「客員人権研究員」、「福井県人権施策推進審議会委員」であったという。

まぎれもなくこのフィクサーは部落問題を政治的に利用し、利権を確保するために使ってきた人物である。
そして関電は今この人物の異常な姿、「怖い」存在を強調して、すなわち部落差別をあおることで罪を逃れようとしている。原発を建設し維持し発展させるために関電はこの「怖い「」男を十分活用してきたのであるが、逆に身を守るためにこの差別像を活用する。脅されてお金を返せなかった・・・。

現在進行中の関電の事件とは規模も性質も違うが、
20数年前高知県にのモードアバンセ社事件があった。1996年ごろから解放同盟高知県連幹部が関係する協業組合に県が数十億円の巨額の闇融資をし、これが焦げ付き、副知事ら県幹部が背任罪などで逮捕されるという県庁始まって以来の大事件であった。県庁に大規模な捜査が入ったとき橋本知事はイタリア方面に飛んでいた。

モード社の安原という社長と副知事らが刑責を負ったが、県の同和対策審議会などでこの事業を称揚した連中と県庁の最高責任者は罪をとわれなかった。
高知新聞らもこの事件を報道するのに当初は実名を使わず「特定の協業組合」などというわけのわからない名前を使っていた。

室戸市の利権行政も目を覆うものがあり、有力特定議員がのさばってきた。
その一例(新火葬場建築工事事件)が裁判中であるが、高知地裁は最近、利権行政の事実を全面的に免罪する判決を下した。近くそのでたらめな地裁の判決文を批判する控訴趣意書を書くのでそれを見てもらいたい。

特定の業者のために特定有力議員が議会で請負金額のつり上げを声高に叫び他の議員を脅かしたりして、業者が実際の工事費の2倍の請負金を行政からせしめていた。・・・・

ほかの団体と同じように部落解放運動にも、徹底して反権力に徹する勢力と、権力と妥協したりその一翼を担おうとする勢力があり、かつては内部でのその攻防が厳しいものがあった。

(それは、師岡祐行著「戦後部落解放運動論争史」全5巻に詳しい。この著作に紹介されている論客や活動家の殆どはすでに黄泉に旅立ち生存者は数人である。)
同和対策特別措置法などで国や地方自治体には巨額の対策予算が組まれ70年代以降「同和利権」が顕著となり、解放運動内部の反権力派が退潮した。

その中で狭山闘争が運動内の反権力闘争の中核として発展しようとしていたが、これも挫折し、今や単に冤罪反対運動になっている。

高浜のフィクサーは、同和利権派の申し子でありそれを背景に地元行政を牛耳り、電力会社を揺すぶってこれと合体し、日本最大級の原発産業、関電の、その推進の最悪の使徒となった。
全国津々浦々の大小利権行政を根絶しなければ、原発はもとより核の最終処分場や中間貯蔵施設など原子力産業はいつどこに根付きだすかわからない。

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2014年3月22日 (土)

Noblesse Oblige

News & Letters/349

STAP細胞事件で、学術論文でコピペなど不正な手法が非難されている。
中学校や高校の時から他人の論文を剽窃してはいけないとか、いろいろ教えなければならない、という意見が新聞やブロッグでやかましく論じられている。
他人の論文や学説を引用するときにはそのことを断って書かねばならない。
かつて私も苦い経験がある。

1966年ごろか私は卒業論文を書いた。私は近代における部落問題について、当時二つの対立する理論、奈良本辰也説と井上清説の両方の説を超えた新しい理論を打ち出した。今でもそれは正しいと考えている。その卒論の序説を「立命評論」という雑誌に掲載してもらった。「帝国主義と部落解放」という表題であった。それを載せたその雑誌は大変よく売れて増刷を重ねたという。

それから数十年後、私が本屋に立ち寄って、ある本を見てみると、私が唱えたと全く同じ趣旨の部落問題の捉え方を展開した内容となっていた。確かどっかの大学教授のものしたものであった。それは私の論文と関係なしに到達した論説であったかもしれないし、あるいは私の説が正しいものとして一般に流布したとも考えられたから、不快な思いをもちつつもそのことはどうでもいいやと忘れてしまった。

今考えると、やはり不快である。ただ自分はその後実践活動に専念し、自分の説を肉付けし一つの体系として発展させる作業をしなかった。だから、学者にはなれなかった。
私が打ち立てた理論は、私が学者になるために作ったのではなく、人民の中へという私の実践を根拠づけるためのものであった。それは、資本主義内部での改良ではなく、帝国主義打倒の実践のために立てた仮説であった。

現実社会を変革しようという激しいパトスがなければ、新しい理論は生まれない。
学説を自己の功名・手柄、営利のの手段とするとき、必ず腐敗し、科学は腐臭を放つ泥に溶ける。

学生の時から人の論文を盗んではならない、コピペはいけない、などということをいくら教えても効果はないだろう。泥棒はいけないということぐらいは誰も知っている。

 Noblesse Oblige というフランス語を教えるべきだ。
この言葉は以前は新聞や雑誌を読んでいたら1年に一回や2回はお目にかかったが、最近数年全く見えない。

この意味は、だいたい二様に解釈されている。

Whoever claims to be noble must conduct nobly.

   (誰であっても自分が高貴だというなら、そのように振る舞え。)

Privilege entails to responsibility.

   (特権には、それにふさわしい責任がついている。)

小保方さんの業績について私には何も言う資格はないし、第一分からない。
しかし、自分の仕事に誇りを持ち、仮に失敗やごまかしがあっても、他人を出すのではなく、自分が堂々と前に出て弁明し、謝罪し、なすべきことをなすべきであろう。

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2010年9月12日 (日)

四国銀行の不正融資事件の始末

News & Letters/206

四国銀行の別件闇融資事件が最終的に高松高裁で決着を見た。
3億500万円の損害賠償の支払いが、当時の銀行最高幹部らに命じられた。
四国銀行に対して平成13年の夏から追求の手を緩めず、9年間の辛苦が実ったのである。

最初は、銀行の監査役に闘犬センターに対する融資について、提訴請求を起こしたが、すげなく却下された。どこの会社も同じく、監査役が、会社の監視役ではなくボディガードのような存在であり、何の役にも立っていないのである。却下されたから我々は株主に代わって提訴した。それが平成13年の10月のことである。

最初高知地裁は我々の訴えを一部認める様子で、和解案を出してきた。1億円ぐらいの話であった。しかし、四国銀行はにべもなく拒絶してきた。その結果、第1審判決は四銀役員側に1億6千万円の賠償金を支払えという判決を下した。

たまげた四銀側は控訴した。控訴では四銀側の言い分を認めて、逆転して我々を敗訴にした。

そうして、昨年11月最高裁小法廷で、再逆転があり我々が勝訴した。違法貸付の範囲は3億円を超えた。

そして、昨日平成22年9月10日、高松高裁で、最高裁の認定した最大幅の責任の3億500万円、我々の弁護士費用3500万円の支払いで決着したのであった。全体の損害額(不正融資額)15億円の5分の1であったが、それ以上は我々の力が及ばなかった。裁判官を揺り動かす力が無かった。

和解調書の内容は、第1に不正融資について陳謝すること、第2に、賠償金と弁護士費用を払うこと、そして、第3には、この裁判の基調をなす所であるが、銀行は高知県行政の不正に荷担しないことの誓約が盛り込まれた。

しかし、真実は、そんなものではない。銀行が県の不正に乗せられた、という筋書きではない。

県が闘犬センターのために「念書」を銀行に発行し、そこに県の公金を貸し付けるから、貸し付けるまでの肩代わりに銀行が金を都合してくれと依頼があった、という話ではない。この不正融資は銀行が仕組んだものだ。
その証拠に依頼した「念書」は銀行と県の間でファックスで吟味がなされていた事実が確認されている。

銀行が県の上にあった。指定銀行の四銀の幹部は県庁を押さえていた。
四銀は、有力株主の子分である男の借金(主に高利貸しからの借金と言われる)を銀行の金と県の金で処理しようとしたのである。

その借金もはっきりした証文は一切ない。商売によって生じた借金とは思われない。ただ1枚の事務員のメモがあり、それに10億円近い借金の相手と金額が書いてあるという程度である。普通そんな訳の分からないことに銀行が億単位の金を出すであろうか。

公金にも等しい銀行の金を、闇金融の世界へ横流ししようとした事件なのであり、それに、県庁を保証人代わりに巻き込んでいたのである。県庁はこの金をころがしという手法で密かに貸し出し(実際はプレゼント)、年度末に1日だけ県の会計に戻すという偽装を続けようと画策していた、というよりそうさせられていたのであろう。

結局、県庁がこの金を出すということが、確かな担保だということになって、裁判所は、最初の融資から、相当部分の融資の責任をみとめなかったのである。

銀行の損失を関係役員の責任に転嫁出来なかったのは、ひとえに県の闇融資の意志の存続という事実であった。その意志がある限りにおいてすなわち予算措置がある限り、例え執行しなかったとしても、融資には根拠があったというのが裁判官の判断である。

金融資本の魔性に縛られた小官僚の浅はかな行為が、段々と不正融資の拡大に寄与し、会社に大損害を与えたのであった。

融資した金が何に使われたかもはっきりしない。闇の向こうにけらけらと笑う魔性のものの声が聞こえる。

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2009年8月 2日 (日)

闇融資事件で最高裁

News & Letters/134

橋本県政時代の闇融資事件は、モードアバンセ事件が有名であるが、それと同じ案件の闇融資事件がもう一つあった。闘犬センターの闇融資事件である。県の隠されたひとつの闇融資事件は、副知事や最高幹部の逮捕など大騒動であったが、私らが取り組んだ事件は、破綻しかかった闘犬センターへ融資する上において、銀行が県の闇融資を引き出そうとして失敗し、結局自行の資金数十億円を注ぎ込んで焦げ付いた事件である。

その事件は銀行の株主訴訟(窪則光、澤山保太郎)であり、高知地裁で勝訴したが、第2審で敗訴した。それで、最高裁にかかっているが、最高裁にかかってからも数年以上たっている。

事件の内容からして、破綻企業への無茶苦茶な融資事件であるから、最高裁小法廷が開かれることは間違いないであろう。最高裁小法廷開催はこの秋までに決定されるであろう。

銀行が地域の金権ボス連中とつながり、公金にも等しい銀行の資金をやみくもにプレゼントした事件。銀行の貸し付けの原則とは何か、如何にリスクをものともしない、銀行幹部の広範な裁量権があるとしても、それにも限度と節度があることを最高裁がはっきりした基準を設定することになるであろうし、又そうしなければならない。全国の銀行貸し付け業務について新機軸が打ち出されるであろう。

その銀行のいいなりになって、特定企業に闇融資をしようとした県の最高幹部たち、そのいくつかの「念書」(県が融資をするからそのつなぎに銀行が融資を先行して欲しいという)と予算計上(その予算の中にモードアバンセの融資の予算も抱き合わせて入っていた)の痕跡。

その念書の原稿も銀行との間でキャッチボールをして成案を作成していたのである。銀行は、県幹部を踊らせ自分らがつくらせていた「念書」を理由に、特定企業へずるずると融資を続けてきたのである。
何かそうしなければならない理由があったのであろう。その闇の闇は分からないが、想像に難くない。

かくて、私は、関係した事件でたて続けに最高裁の小法廷と、また大法廷(東洋町リコール事件)に出向くことになるのである。

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