核廃棄物拒否条例

2019年5月 5日 (日)

哀悼

高知県安芸郡東洋町生見の弘田祐一さんが本年5月1日に亡くなった。丁度82歳だったとのことである。昨日葬式が終わってから甲浦の方から私に知らせがあった。その人も死亡したことを昨日まで知らなかったとのことである。

弘田さんは国家公務員で退職してサーフィンで有名な生見海岸の集落に住んでおられた。
弘田さんは2007年~2008年の東洋町での核廃棄物闘争の最も重要な人物であった。

彼は早い段階で反対運動に立ち上がり、高レベル放射性廃棄物埋め立て処分場反対の条例制定請求の署名運動、それに続く町長リコール請求運動の中心人物であった。私は表面に立ったが弘田さんは裏方に徹し東洋町の町民闘争を最後まで支え続けた。

私は当事者として弘田さんに感謝しなければならないが、また、日本国民を代表して弘田祐一氏に感謝の言葉を捧げたい。彼は、激動の中で常に冷静で穏やかであった。人格として完成された感があった。

私は、市民オンブズマンとして死ぬまで戦って生きるつもりであるから、天国でしばらくご冥福を待ってもらって、私のゆく手をお守りくだされ。

ただ哀悼の思いでいっぱいである。

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2017年7月29日 (土)

非科学的マップ

News & Letters/580

政府によって本日核のゴミ・高レベル放射性廃棄物の埋設適当地が発表された。
ほとんど全国の海岸部に埋めることができるというものである。
東洋町も適当ということだ。全国に点々と散在するという形でなく予想に反し面状に塗りつぶされた。

「日本の活断層」(東大出版)という活断層に関する代表的な著作では日本列島いたるところに無数の活断層が走っていることがわかっているが、そんなことは全然お構いなしでごくわずかな活断層が徐外されただけだ。

日本の地下はどこも断層だらけで水浸しだ。安定した地層などひとかけらも存在しない。
南海地震の直撃を受ける高知県や和歌山、三重県なども適地だという。

室戸岬の突端が外れるというのは福岡市での昨11月の公聴会で大学の先生が隆起の激しい土地としてすでに例示されていたが、その室戸市でも半分ほどは適地に入る。海岸部には人口の大半が集まっている。

室戸だけではない全国的に大勢の人が海岸部に集中して住んでいるが、石炭や石油、火山地帯は避けるというが人間密集地帯は避けないのか。極めて非科学的、だけでなく非人間的な作図というほかはない。

うまく埋め込むことだけが頭にあるようだが、事故のことも考えねばならない。
核施設は海岸部が危険だというのは福島原発で実証済みだ。事故があれば海洋がとめどなく汚染され放射能汚染が全世界に永続的に拡散する。

いかなる核施設でも火山や活断層と同じくらい海や川を避けるべきだ。
潜在的には、東洋町と同じように日本国の津々浦々は良好な漁場であり、そこに住む人々は核廃棄物に対して強いアレルギー反応があると考えられる。

必要なのは科学的だけではなく政治・社会的マップだ。狙われたところだけでなくこうなったら、核燃料や核廃棄物を拒絶する条例を全国の都道府県、市町村につくるべきだ。
それを表面化すれば政府の科学的マップの緑色図面はことごとくリオマス試験紙のように赤色に変わるだろう。

原発の稼働を止め、すべての原子炉を廃炉にするまでは、高レベルであれ何であれ、核の埋め立てを拒絶するべきである。

高レベル放射性廃棄物の地下埋設は何ら安全性が実証されていない冒険的事業にすぎない。
また、同じ理由で、原発敷地内外の中間貯蔵についても乾式であれ湿式であれこれを拒絶するべきである。

政府エネ庁が発表した核のゴミ科学的マップは、東洋町などごく一部の市町村だけでなく、全国的な核廃棄物の恐怖とアレルギー反応を巻き起こし、核廃棄物の元凶である原発に対する反対運動を全国に広めることになるだろう。そうしなくてはならない。

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2016年8月26日 (金)

唐津地区労の学習会

News & Letters/515

8月26日の夜、唐津市民会館で、地区労の学習会に参加した。地元の弁護士が講師で玄海原発の裁判について話がありその後参加者から意見があった。

その中で唐津での反原発活動を永年やって来た男性の話では、本年4月27日づけの毎日新聞の岸本町長の例の高レベル放射性廃棄物受け入れ発言(すぐにあわあわと取り消した)の後、7月28日玄海町主催の高レベル放射性廃棄物地層最終処分についての説明会があり、九大大学院の出光教授が説明に登場したという。

そして、原発施設の数百メートル至近距離の対岸にある串崎(唐津市)という方面で九電及び業者が買収の話を仕掛けているという情報もあるということである。ここは10年前にもその話が持ち込まれたが住民に拒否されたということである。

まだ十分固まった話ではないが、①4月27日の新聞報道騒動、②7月28日の町主催の説明会(15人程度の住民出席)を考えるといよいよ、全国漫遊中のNUMO の狙いの照準が定まって来たという感をぬぐえない。

我々は、臨戦態勢を早急に組まなくてはならない。

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2016年8月24日 (水)

原環機構(NUMO)の説明会

News & Letters/514

8月20日佐賀市でNUMOの説明会に出席した。定員50名のところ半分程度の集まりで反対派が大半であった。
NUMOに会うのも久しぶりで、最終処分場立地のための絶望的な努力には敬意を表したい。日本が民主主義を守る限り、だれもプルトニウムの廃棄物を受け入れるところはないであろう。

火山帯や活断層などを適地ではないとの説明があった。東大の徳永とかいう先生の話では一つだけ地名が出たのは高知県の室戸半島で土地の隆起などが激しいので不適だとのことである。

そんなことは地震学者や地質学者であれば常識のイロハなはずであるのに、9年前その半島の根っこにある東洋町に高レベル放射性廃棄物を持ち込もうとしてエネ庁は調査をNUMOに認可したのである。科学的有望地も怪しい。

担当の職員を交えた小集会ではNUMOが実際に東洋町で調査を開始していたということも忘れていたようだ。

平成19年月に前町長が応募しそれをNUMOがエネ庁に申請しこれが認可された。と説明してもそんなことはない、などというので、私が応募を撤回の文書を作成してエネ庁やにゅーもに申し入れ1週間もたたない間で撤回が了解された、といって初めて分かったようである。

唯一教授の口から出た地名が室戸半島であったことは印象深い。その半島の東海岸数キロ沖には東洋町から室戸岬はるか遠くまで深い活断層が横たわっていて、その断層にホースを垂らして日本で初めて深層水をとれるのもそのおかげである。これが活断層であることは東大出版会の古典「日本の活断層」という本の図面にも赤々と印刻されている事実だ。

日本で最悪の条件のところでもやろうとしたのであるから、前科一犯であって、信用してはならない。

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設立趣意書

News & Letters/513

玄海原発再稼働反対!唐津事務所設立趣意書

                  平成28年8月20日

                                        発起人  (別紙)

唐津市・玄海町の皆さん、また玄海原発や川内原発の脅威の下で暮らしている全九州の皆さん、福島原発事故の再来を阻止し、とりわけ玄海原発の稼働を止めさせるため日夜尽力されていることに敬意を表します。

多くの国民の反対にかかわらず、また福井地裁や大津地裁の原発再稼働の差し止め判決にもかかわらず川内原発に続いて今月12日には伊方原発の再稼働が実行されました。
次はいよいよ玄海原発の再稼働が日程に上っています。

福島原発の収束処理が全く展望もなく、放射能汚染はますます深刻化し、多くの国民が故郷を追われ流浪の民化しているのに、政府や電力会社は何の反省もなく原子力産業の復活を推し進めようとしています。

玄海原発についても半世紀も前から先輩たちが反対運動を展開し、また現在私たちは脱原発の陳情を県庁や市町村に繰返したり稼働差し止めのいくつもの裁判を遂行してきていますが、一部の行政を除いてほとんどの市町村が推進方針を転換しようとはせず、また司法の壁も厚く明るい兆候はまだつかむに至っていません。

さらに、最近の新しい動きとして玄海町長が高レベル放射性廃棄物の最終処分場についてこれを受け入れるかのような発言をし出しており、一旦は撤回したようですが、この面でも油断ならない状況となっています。

玄海原発について危機が切迫しています。しかし住民側の反撃体制はきわめて不十分です。
何よりも、玄海町やその近隣市町村住民が原発の危険性に目覚め、反対運動に立ち上がり、市町村の議会や首長を動かし、原発稼働を認めないという住民の壁を構築することが最も肝要であり、それが近道です。そのためには党派を超え保守・革新などの境界を取っ払い、現地住民を核として広範な人々が団結しなければなりません。

そのためには、原発の危険性、核廃棄物の恐ろしさを住民全体に知らさなければなりません。民主主義の社会では宣伝戦で負けたのでは話になりません。住民の心の底は原発に反対しています。目覚めた人が交流を深め、的確な情報を共有し、全国の仲間と協力して住民の決起を促し前進しようではありませんか。

このたび、玄海原発再稼働反対、高レベル放射性廃棄物の受け入れ反対の戦いと交流の場として唐津市内に事務所を構えました。私たち有志は、唐津市民や玄海町民の原発現地はもとより、全九州、全国の心ある人々が自由に出入りし、利用できる場としてこの事務所を使い、また使っていただきたいと思います。皆さんの反原発の熱意と、たとえわずかな浄財でもこの事務所にお寄せください。

西郷隆盛は、児孫に美田を残さず、と詩文に詠いましたが、美田はともかく、われわれは、児孫に、国土を廃滅させ人体に癌など深刻な病変をもたらす原発や核廃棄物を残してはならないのです。

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九州唐津にて

News & Letters/512

玄海原発現地の唐津市に現地闘争本部設営のため滞在しています。食中りに会い激しい下痢と発熱でダウンです。
しかし、必ず玄海原発を止める意思はいよいよ盛んである。設営は現地の人々がやってくれている。
秦の始皇帝を狙った壮士荊軻のごとく死地に入り志を遂げようと思う。

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2016年3月14日 (月)

高知新聞の本性

News & Letters/464

今日平成28年3月13日の朝刊に、高レベルの核廃棄物の最終処分場の記事が載っていた。

四国南部が核廃棄物の地層処分場として適地となる可能性について書かれていた。 火山や活断層が無く、海に近いからだという。 四国南部と言わずそれはずばり高知県のことだ。

名古屋大学の教授のインタビュ記事では、教授は何も四国南部が適地とは言わないが、高知新聞の記者が誘導質問的に四国南部が条件に合うような話を持ちかけている。 しかし、高知県土佐沖やその湾岸は火山地帯ではないが南海地震の震源地であり、繰り返し巨大津波が襲来している。また、野根沖から室戸岬のはるか沖合まで巨大な活断層がある。

南海地震の震源地であることを書かず新聞の地図でこの室戸沖の活断層について表示していない。室戸近辺の活断層は東大出版会発行の古典的な「日本の活断層」という本に赤々と表示されている。深層水をこの断層(それは海底の峡谷をなしている)から取水していることからも知れたことだ。

南海トラフは、如何なる活断層よりも恐ろしく活発であり、その激烈さその頻繁さは誰でも知っている。 その「四国南部」にまたしても狙いをつけて高レベル放射性廃棄物を埋設しようというのか。

このところ高知新聞は原発に反対するような記事がたくさん載せられていて頼もしく思っていたが、しかし、それはどうも高レベル核廃棄物受入れの地ならしであるのではないか。強い疑惑を持つ。

高知新聞はかつてしきりに高レベル核廃棄物の1面広告記事を掲載してきた前歴がある。 真実を隠し政府の意図を大きく報道する姿勢には、邪悪な魂胆が透けて見える。

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2016年2月 8日 (月)

高レベル放射性廃棄物と憲法

News & Letters/460

使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、その後にできる高レベル放射性廃棄物の処理方法については、未だに処理方法が決まっていない、という誤った見解が時々見られる。

しかし、この処理方法はすでに2000年に「特定放射性物質の最終処理に関する法律」に法律で決められている。

すなわち地層処分である。2007年に東洋町民が戦ったのはまさにこの法律であり、その適用であった。

日本学術会議は、日本で高レベル放射性廃棄物の地層処分を安全に行うところはない、と断定したが、政府の地層処分の法律と方針は変わらない。

最近昨年12月政府は、地層処分の「科学的有望地」の候補地を選定することを閣議決定した。海岸や島嶼部で港の近辺を選ぶ様子である。もちろん「科学的有望地」といってもそれは、知事や市町村長が賛同し、反対運動の弱そうなところという政治的有望地が優先的に選ばれるであろう。

最近の国会の論戦でも、担当大臣や安倍総理は、まともに答えられない。
一般の産業廃棄物では、処理方法と処分地が決まっていなければその産廃を排出する事業は許可されないのに、最終処分場がない原発はどうして稼働がゆるされるのか。政府は今や答えるすべがないのである。

世界中でその処分場はどこにも作られていない。ヨーロッパ、アメリカ、中国、日本、・・・いたるところに処理することのできない超危険猛毒物がどんどん積み上げられている。それが最終的に無害となるのは100万年単位の時間がかかる。われわれは、一代の栄耀栄華の付けを果てしなく続く子孫人類にその処理を押し付けるのである。
これほどの犯罪は、如何なる悪逆非道の専制君主も及ばないだろう。

ところで、この最終処分地の選定は、政府が勝手にするわけにはいかない。
日本国憲法では96条で憲法改正の時には国民投票が義務付けられている。
その条の前の95条には、特定の法律を特定地域に実施する場合、その地の地方公共団体の住民による住民投票が義務付けられている。

高レベル核廃棄物の最終処分に関する法律を特定の地区で実行するには政府や国会でそれを決める前に当該地区の住民投票が必要である。

2007年4月に行われた東洋町長選挙は、いわば、住民投票的な選挙であり、高レベル放射性廃棄物の東洋町での埋設事業は拒絶されたのであった。

近いうちに「科学的有望地」とやらの候補地が選定され発表されるであろう。最終処分場を決定するには、少なくとも、当該地区(近隣市町村含む)の住民投票が必要であること、憲法95条の規定を政府に実行するよう働きかけねばならない。

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2015年2月18日 (水)

NUMOのシンポジュム

News & Letters/398

本年2月15日の高知新聞の朝刊を見て驚いた。
「東洋町 冷静議論できず」
「NUMO専務理事 説明以前に反対運動」
という見出しで前日のシンポジュムのことが写真入りで載せられていた。
高知新聞は、平成18年から19年春にかけて起こった東洋町での高レベル放射性廃棄物反対闘争のことをNUMO幹部の話だけを一方的に載せた。

 NUMO幹部の話は次の通りだ。

1、「東洋町では、突然、話が出て賛成、反対の議論が渦巻いた。」という。
 なにかNUMOが新聞記者か何かの様な言い草である。
 突然 ではない。平成18年の3月20日に当時の町長が極秘のうちに高レベル放射性廃棄物の処分地についての調査を受け入れるという申し出をした時からNUMOは東洋町に関与し働きかけを始めていた。

平成18年の8月8日には、課長補佐以上の町執行部と議員が合同で資源エネルギー庁とNUMO職員を町役場に招いて非公開の事業説明会を持っていた。
NUMOの職員は議員全員協議会などにしばしば出席し住民や議員の説得を精力的にやってきた。後になると役場の庭にパネルの小屋まで作って住民への宣伝と説得に勤めていた。反対運動が起こる前にNUMOは密かにしかも活発に工作活動を町内でしていたのである。

自分が賛成派の町長や議員らと核廃棄物を東洋町に押し付ける画策をやっていたのに、突然、話が出た、というのは一体どういうことなのだ。この核騒動のエンジンだった組織が、しらばくれのもほどがある。知らない人がこの高知新聞を読めば、NUMOは何もしなかった、何も悪いことはしなかった、と思うだろう。

人が言ったことの紹介をしただけだ、と高知新聞は開き直るであろう。しかし、取材の原則は双方から意見を聞き、双方の意見を紹介するというものだ。

2、「(議論は)住民主体ではなかった。」という。

 では、だれが主体だったのだ。住民が主体でなかったなら、NUMOや当時の町長や議会が主体だったのか。それとも反対運動で町内に入り込んできた澤山保太郎ら外部の反対派が主体だったと言いたいのか。

それも事実に反する。

NUMOらは町民を核施設受け入れに引きずり込もうとした。核賛成派の主体は町長とエネ庁やNUMOの職員と一部の町会議員や町民であった。

反対運動の主体は多数の住民と外部の反核運動家とそして周辺自治体の首長や議会であり、その中には徳島と高知の知事及び徳島と高知の県議会も入っている。しかし、反対運動の中心を担ったのは何といっても住民であり、われわれ反核活動家がやったのは情宣活動と集会や条例制定運動などの仕掛けをすることだった。

住民と高知県内外の反核活動家が緊密一体となって動いたのが大きな成果につながった。例えば高レベル放射性廃棄物反対のステッカーは私が作ったが、それを軒並みに町内に張ったのは一軒一軒の住民たちであった。
高知新聞やNUMOが言いたいのは、東洋町の核の反対議論の主体は外部の活動家であり住民は無関係だったという事であろう。

それは全く真実ではないし、住民を侮辱するものである。

3、「文献調査の申し込みがイコール処分場の決定と誤解された。」という。
 誤解などではない。では何のための文献調査なのだ。当時の町長がNUMOに応募したのは何も文献調査に限定したものではない。その「応募書」(平成19年1月25日付)の正規の文言は

「高レベル放射性廃棄物の最終処分施設の設置可能性を調査する区域について下記の通り応募します。」となっていた。そして「応募する区域」は「東洋町全域」とされていたのである。東洋町民は当時政府やNUMOが文献調査だけで終わるなどという甘い考えを受け入れるものは誰もいなかっただけだ。

高知新聞のこのような一方的な記事は何の目的があるのだろうか。

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2014年1月28日 (火)

東京都知事選勝利を祈る

News & Letters/398

祈るような気持ちで都知事選を見つめている。
権力とマスコミの重層的な包囲網を衝いて、都民に直接訴える方式で戦う細川陣営が脱原発で都民を説得し勝利することができるかどうか、多くの人がかたずをのんでこの歴史的事件を見守っている。

二人の元首相の経歴や政治的立場をあげつらって、この選挙戦を軽視しようという傾向が市民運動の中にあり、宇都宮陣営に固執する人がいる。その心情は判らぬではないが世界の大局を踏まえず自己満足的な思考の中に市民運動を閉じ込めようとすることはやめるべきだ。

福島の惨事に仰天した細川はともかく、小泉が脱原発に転換したのは、積極的な理由がある。

小泉の話では、フィンランドの核廃棄物の地下処分場オルキルオト島の「オンカラ」を見に行って、変身をしたという。普通ならば、「オンカラ」の立派な地下処分場を見て核廃棄物の処分方法が確立できると言って喜んで帰る筈だ。

ところが、かれは反対の結論、最終処分場は日本ではできない、という結論を持って帰ってきた。小泉が「オンカラ」の洞穴で見たのは、決して完成まじかな処分場の映像ではなく、日本の核廃棄物処分場計画の連続的な破綻、とりわけ東洋町での最終的な反対運動の勝利を、走馬灯のように思い浮かべたのである。

小泉の変身には、日本の反核運動が直接反映している。保守反動の小泉を今回の都知事選に誘導したのは日本各地の反核運動である。だからその戦いを我々が後押しするのは当然のことだ。

原発だけではない。福祉のことも秘密保護法も憲法も、TPPも靖国も、・・・我々の闘争が強ければ、保守反動の政治家でも雪崩を打ってわれわれになびいてくるのである。
国民は、マスコミの言うことに影響されてはならない。我々の独自の戦線を強化し、世論や政治家を我々になびかせることが肝要だ。

かつて、東洋町の高レベル放射性廃棄物地下処分反対闘争の折、私は県議会の自民党幹部を訪問し、東洋町への処分場設置反対の趣旨を説明し、議会決議案を四項目のメモにして手渡した。その時の自民党幹部は元木益樹氏と今は亡き山本議員であった。
彼らは快く私の提案を承諾し、高レベル放射性廃棄物の東洋町導入に反対する決議案を作成し、全会派の承諾をとってそれを可決させた。

当時、高知県の自民党には、山本有二と中谷元という二人の原発推進の国会議員がいた。今もそうだ。彼らの原発推進は強硬で、軍事使用のプルトニウムの確保のためにも原発稼働が必要だといういうものであって、そのような研究組織活動をしていた。
その機関誌の名が、ずばり『プルトニウム』というのだ。いわば、閻魔大王とか悪魔 と言う名の雑誌を発行しているようなものなのである。

そのような自民党であっても、我々の誠意と熱意で保守陣営の良心的な部分を動かし、人民の闘争を勝利に導くことができるのである

現実の歴史は清濁合わせ飲んでいく。われわれは自身はあくまでも清であるが、犬歯錯綜する戦線では濁流のしぶき、敵の血もうけなくてはならない。

日本の全ての神社仏閣の神や仏、我々の祖神の霊力を総動員して、このたびの都知事選で細川陣営の勝利が得られるよう、祈る。

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