高知県政

2019年3月13日 (水)

県立大学蔵書焼却事件住民訴訟の成り行き

高知新聞等で暴露報道された高知県立大学による数万冊の蔵書焼却事件は、県が購入した時には3億円以上もした貴重な図書だった。

これを何の適法な手続きもせずに焼却したり古紙として処分されたのである。県民の誰もが驚愕したであろう。

 

だが、公の財産のこれほどの破却という犯罪について、反省とか残念とかいうだけでだれも法的責任が問われないまま終わろうとしている。

私は県の監査委員会に住民監査請求したが、にべもなく却下され、やむなく住民訴訟を提起した。

 

この事件の核心は、第一に国の法律(地方独立行政法 不要となった財産は元の地方自治体に返還する義務)に違反していること、第二にこの蔵書はもともと高知県が購入したものであるが、行政法人になった県立大学に譲渡された。この場合譲渡契約があり、それによると10年間大学は使用目的に沿って譲渡された財産を供用する義務があり、これに違反した場合は損害賠償や違約金の支払いが課されていた。

大々的に報道した高知新聞などは、このような重大な法的責任(国の法律違反、譲渡契約違反)について一言も語らない。

 

高知県知事尾﨑は、まるで第三者のような顔をして論評しているが、それどころではない。

県立大学が大学法人になって高知県から自由に成ったと思っているようだが、前掲の国の法律では、従来と同じ程度に大学運営について監督責任、業務指導責任が明記されている。不要となった財産の処分業務についても知事は大学に対して直接指揮監督上の責任がある。

 

本件の裁判はこれらの知事の法的責任について争われているのである。

 

平成30年行ウ第7号 損害賠償請求事件

原告 澤山保太郎

被告 高知県知事 尾﨑正直

 

  原告準備書面(2)

                平成312月8日

高知地方裁判所 殿

                       原告 澤山保太郎

 

被告準備書面(1)について

 

 

一、「後段請求」(2頁~6頁)について

 

、被告は、「前段請求」については、「一応は住民監査請求を行っている」が、「後段請求」については、「住民監査請求さえ行っておらず、…監査請求前置の要件を満たしていな

い・・」、したがって地方自治法の242条2の第1項の趣旨に反するという。

「前段請求」というのは、国の法律に基づく損害賠償請求であり、「後段請求」というのは訴状の訂正で付け加えた請求で、これは被告高知県と大学法人の間で締結されていた譲与契約書(甲第7号証)に基づく損害賠償のことである。

今回被告は特にこの「後段請求」に力点を置いて最高裁判例を曲解までして原告の主張を非難をしている。しかしこの非難は、最高裁判例が本件に該当すると誤解してなされたものであり、失当である。

 

、平成265日の最高裁第三小法廷の判例(乙第5号証)

 

 この判例の趣旨は、

「支出の名目が会議接待費あるいは工事諸費と特定されているだけで、個々の支出についての①日時、②支出金額、③支出先、④支出目的等が明らかにされていないのみならず、⑤支出総額も5000万円以上という不特定なものであって、・・・本件監査請求において、各公金の支出が他の支出と区別して特定認識できる程度に個別的、具体的に適示されているものとは認めることができない。したがって、本件監査請求は、請求の特定を欠くものとして不適法というべきである。」(①~⑤は原告)という判断にある。

この判断が果たして正しいかどうか最高裁でも意見(少数意見が付記)が分かれていたが、

この判断の基軸となるのは、対象となる事件の特定(本件では大学図書の焼却事件)のうえ、監査請求書に上記①~⓹の具体的な特定がなされているかどうかである。

これらの個々(本件では図書の焼却処分という1個の行為)の事実について具体的な特定がなされているかどうかに照らし合わせて判断すべきであって、その行為についての住民側の法的評価、法的根拠の主張の有無、訴訟段階でのそれら法的根拠等の追加・変遷などは、監査請求前置の可否の判断には無関係であるということである。

 

、本件監査請求

 

上掲最高裁判例に照らしても本件監査請求の内容では、何の問題もない。

請求書本文と証拠として提出した新聞などによって事件は特定されているし、最高裁判例の当該財務会計行為の事実の特定①~⑤のうち⑤の財産管理の性質上支出金額は出ていないが、それ以外はすべて請求書及び提出した新聞記事等で適示されている。

 の日時(平成25年度以降4年間29年度まで 学長声明)、②の損害の財産の規模(図

3.8万冊 学長声明 )、③の処分先(高知市清掃工場 高知新聞)、④の目的(除却 高知新聞、学長声明)⑤の除却(焼却)の費用は高知県の出費ではない。

 

、被告が問題にしているのは、監査請求対象の財務会計行為(本件では財産の管理を怠る)事実関係ではなく、その行為の依拠すべき法的根拠となる譲渡契約書についてであ

る。

この契約書は確かに本件住民監査請求書では問題としていない。むしろ、住民(原告)側から出した請求について監査委員側が検討して出してきたもの(甲第2号証)である。すなわち「県と高知県公立大学法人との間で平成23年4月1日付で締結されていた県有財産譲与契約書」のことである。

これは、原告の請求の指摘する法的根拠以外の他の根拠(証拠)にも監査が及ぶことをしめすものであり、事実上それについて監査が実施されたのである。

原告の請求によって特定の証拠について監査が実施されたものを、監査がされていないと不平を鳴らすというのは一体どういうことなのであろうか、正気の沙汰とは思えない。

 

、地方自治法第242条2の第1項(住民訴訟)の冒頭の規定では、住民は、監査請求をしたうえで住民訴訟に及ぶことができるが、それは「監査委員の監査の結果」等に不服があ

る場合である。原告は一つには上記の譲与契約書についての監査委員の監査の結果につい

て不服であったので訴訟に及んだのである。

住民訴訟の前提というのは地方自治法の規定を厳密にいえば、単に住民が監査請求をした

というだけではないのであって、①住民の監査請求提出②監査委員の監査③監査の結果の

通知および公表、④住民側の監査結果への不服による提訴、の全過程を言うのである。

また、住民側の監査請求に具体性を欠くとか、証拠が十分でないとか、ということだけでは

監査委員はこれを却下できないし、裁判所も同様である。

地方自治法242条1(監査請求)の第6項の規定では、住民に証拠の提出や陳述の機会を与える義務が明記されている。

本件のようにそのような機会も与えない義務不履行、監査委員の眼をすらも通してもいないと思われる(事務局員での取り扱いのみ)監査の違法な実態を考慮するならば、たとえ事実の適示に不備があったとしても前掲の最高裁判例のような荒っぽい判断は許されない。

 

、なお、訴訟段階で監査請求と同一の特定の事件について、新たな証拠、新たな違法事由を取り上げたからといって、元の監査請求が不適法になるわけはない。またそれによって

請求金額が監査請求段階のそれと相違したからといって監査請求前置主義に違背すること

はあり得ない。このことは、原告準備書面(1)で最高裁判例を挙げて主張したとおりであ

る。

今回の被告準備書面6頁の上段でも

「昭和62年最判はあくまで住民監査請求を経た特定の財務会計行為について、住民監査請

求時に指摘していない違法事由を住民訴訟の段階で新たに追加して主張することを許容す

る旨判示するもの・・・」と被告もその趣旨を了解しているようである。

原告は監査請求から現在の訴訟に至るまで、被告が、特定の期間に、特定の公の財産を、違

法な手続きで、没却された事実について、これの回復措置行為を怠った、という事実につい

て問題にしており他に財務会計行為上の何の事実も付加していない。

 

二、被告の本案の主張について

 

本件事件は、高知県立大学が図書館移転の際に新館に収容しきれない図書数万冊を焼却したという不祥事は紛れもない事実であり、公共の、特に学問研究に必要な図書を焼却するという野蛮な行為について多くの県民が開いた口が塞がらないほどに驚いた事件である。

しかるに被告は、本法廷においてこの所業について一言の反省の言葉、謝罪の言葉もないばかりか、傲然と開き直ってやまず、姑息な弁解が続く。

 

1、蔵書の処分の実態

 

その姑息な弁解の第1が、地方独立行政法人法第6条第1項の規定をめぐるものである。

そこには、不要となった財産の設立団体への「納付」の義務が定められているが、その財産については条例で定める重要な財産となっている。

それに関する県の条例では、50万円以上の財産となっていて、本件処分対象となった図書は150万円を超えるものはないので不要財産の「納付」の義務はない、というのである。

この主張は法の規定の潜脱を意図する姑息な弁解というべきであろう。

数万冊の処分した蔵書を1冊1冊に分割するというのである。

あたかも原告や本件処分を悔しがる県民のように本件処分の書籍を11冊大事に管理してきたかのような口吻である。

確かに、図書は購入する段階では、1冊づつ購入され登録される。本件処分段階においては、まったくそうではない。

 購入:個別冊子として登録 ⇒②管理:蔵書 ⇒③処分:機密書類(重量㎏)

 

 の段階以外では、図書館では一般的に図書、蔵書と集合的にとらえられている。

本件について新聞や学長声明、県庁のホームページや県議会資料(乙4号証)などでは「蔵書」と表現され、本件についての第三者検証委員会の名称も「高知県立大学永国寺図書館の蔵書の除却検証委員会」となっている。本件大学法人の図書管理規則でも「蔵書」と規定されている。図書館などで蔵書とは一般的に相当量の書籍の集合体である。

3万8000冊の処分された蔵書のうち焼却されたのは2万2千冊余であるが、それらが焼却場に行く前の処分を決定する大学の決裁文書では、11冊の本でも蔵書でもなく、「機密書類」として一括(実際には12回に分割)され重量kgで測られる紙に転化していた。。焼却炉に入れられる前に巨億の価値がある蔵書が無価値物体にされたことが問題になっているのである。被告は、購入時の本の取り扱いを主張しているが、問題は管理段階の本の集積(蔵書)の把握の意識であり、特に本件で問題となるのは処分時の認識のありようである。1冊1冊選び出した対象書籍の数万冊の束は除却の対象として全体として集合的に、文字通り十把一絡げに把握され処分された。大学も検証委も本件被処分書籍を「蔵書」としてそう認識していた。

 

ここで問題なのは、図書館所蔵の本を1冊1冊の個別のものと見るか集合的なものと見るかではなく(見方によってどちらでも見られる)、取り扱いの各段階において大学がこれら書籍をどのように位置づけるべきだったのか、またどのように位置づけたか、である。

農産物や水産物も育てたり収穫(捕獲)したりするときには個体として扱うが、処分するときには集合体としてみ、扱う場合が多い。キャベツでもナスでも育成や収穫するときには1個1個だが、販売時には箱に詰められ集合体として出荷される。

なお、被告の今回の準備書面でも原告と同じ認識で本件蔵書処分を集合的に把握して遂行したことを吐露している。すなわち

「・・・業務効率化の観点から、適切なタイミングである程度まとめて除却手続きをとることは当然であり、・・・」(8頁)といっている。

 

2、図書の財産的重要性

 

学術研究・教育機関である大学、とりわけ大学図書館では、図書が最も重要な財産である。県立図書館もそうであるが高知県の大学の所蔵図書は極めて貧弱であり、学術上専門図書の集積は劣悪であって私が専攻してきた日本史学の分野でも県内図書館では満足に重要書籍や論文を見ることができない。全般的に大学が学術的文献の収集に熱意があるのかどうか疑わしい。今回の大量の焚書が大学図書館自体によって行なわれたというのも書籍収集の重要性について正しい認識が欠落しているところから生まれたと感ずる。

地方独立行政法人法の第6条4項で取り上げられている高知県条例(「高知県公立大学法人に係る評価委員会及び重要な財産に関する条例」 乙1号証)について被告は、原告の主張が県の「条例制定者の意志」に反しているかのごとく主張している。しかし、問題はこの条例の9条の第1項の50万円以上の重要財産の限定が、数万冊巨額の図書館蔵書の処分を可能とさせる根拠として使われることを想定していたであろうか。また國の法令制定者の意志に沿っているであろうか。

 

そもそも不要財産の処分については前掲法6条第4項だけでなく42条2第1項の二つの規定がある。6条第4項の規定には、不要財産の処分については42条2に基づく手続きの指定と不要財産について設立団体の条例の定めの二つの条件が付けられているが、42条2第1項には不要財産の「納付」義務がうたわれているが、不要財産それ自体には何らの条件も付されていず、第2項以下でその納付手続きが規定されているだけである。

一つの法令で条件が付された前条と無条件の後条が並立した場合国民はどう考えるべきであろうか。前条は義務負担者にゆるく、後条は厳しいが県民には有益である。しかも前条は後条にその実施をゆだねている。県の条例の定めは後条にまで及ぶであろうか。

図書の中では、金額に換算できないほどの貴重な価値があるものがたくさんある。

国の法令や地方自治体の条例がそのような貴重な財産をでたらめな公務員の恣意的な処分判断から守ることができないはずはない。

また、例えば、本件数万冊の書籍を第三者に譲渡してその収益が数千万円、あるいは数億円あって場合でも、被告はこの金を高知県に報告したり返納したりする必要はない、というのであろうか。

 

3、本件譲与契約違反について

 

被告準備書面では、原告が本件譲与契約を取り上げたことを何か「仮定的あるいは予備的主張」と貶めているようであるが、そのようなものではない。

主張」と受け止めているようであるが、そのようなものではない。

本件請求には二つの法的証拠を挙げていて一つは国の地方独立行政法人法と今一つは本件契約書である。本件訴訟の本筋である。

本件処分行為が本件譲与契約書の主な各条項に違反又は該当する事実は次のとおり。

 第7条・8条 譲与物件を特定始期から指定用途に供すること

 第12条 譲与物件の所有権移転等の禁止

 第13条 県の実地調査

 第14条第1項 違約金

 第15条 契約解除  

 第16条 原状回復義務

 第17条 損害賠償

 第19条 契約解除と特別違約金

 

(1) 第7条は譲与物件を指定用途に供する義務の規程であり第8条は、その実施始期    を定め、それ以降の指定用途の供用を定めたものであって、1個の規程とみなされる。

  第7条の指定用途の供用には期間の限定はないからいつでも自由に処分できるとはならない。物品の耐用年数や使用価値の寿命が限度となると考えられる。

(2) 第13条の実地調査の規程のほかに、県は、前掲の高知県公立大学法人については評価委員会を設置しその業務を評価する組織を作っているが、本件について被告も評価委員も調査した記録はない。

(3)第15条の契約解除の理由は少なくとも第7条、第12条第1項に違反している事実がある。本件譲与契約の締結後数年しか経っていないのに、蔵書について大規模な指定用途の解除を勝手に行ったのであるから契約解除の理由となる。

(4)違約金とは別に損害賠償の義務がある。

 

4、第12条の所有権移転について

 

 被告は、本件処分は譲与契約書第12条には違反しない、所有権を第三者に移転していない、したがって第14条等の違約金の支払い義務もなく、契約の解除ということもない、という。しかし、被告の11頁下段~12頁での主張では

 「本件除却に関する決裁をした時点において、同法人は当該対象書籍について所有の意

志を有さなくなったものであり、その時点で所有権を放棄している・・・」といい、

 また、「「引き渡しを受けた廃棄物収集運搬処理業者や清掃工場」が「それぞれの役割に

応じて当該対象書籍を事実上占有していた・・・」ことを認めている。

そうするとこの①,②は、民法第239条の規定にぴったり当てはまり所有権の実質的移転が達成させたものと考えられる。むろん被告が心配するように、処理業者や高知市の清掃工場にはそれぞれ法令の規制や施設の規則等があるからこれら廃棄物を自由に使用したり転売したりする恐れはあり得ず、焼却して灰にするか溶融して再生するしかない。

一般に産業廃棄物とは違って紙類などの一般廃棄物は、回収・処理業務をしている市町村の所有物に転化しているといわれそれを条例化しているところもある。

 

5、その他の被告の主張について

 

1)被告が、不要財産が発生したからといって直ちに賠償責任や違約金の支払いの義務の発生、また契約解除等がなされるものではなく、所定の手続きを履践しなければならない、

というのはその通りであり、原告はこれらの手続きが行われていないことを問題にしてい

るのである。

確かに不要財産に関する設立団体への「納付」の手続きは法人の側から始まる。

だが、本件大学法人の設立者である高知県知事は、法律(地方独立法人法)上、本件大学法人に対して直接または間接的に人事、財務も含む業務運営上の全面的な権限と責任を持っている。その主なものを挙げると、

第7条:法人の定款の制定、11条:法人の事務処理のための県庁内に評価委員会の設置、14条:法人の理事長、監事の選任、17条、それらの解任、25条~30条:不要財産の処分計画を含む日常業務計画の策定と業務の評価、業務改善・組織の存廃などの措置命令、30条:業務の検討、所要の措置命令、34条:法人財務諸表、決算の承認、36条:会計監査人の選任(39条その解任)、46条:財務会計事務の規則制定、121条:業務について報告を受け、検査の実施、122条:措置命令、…等々である。

不要財産の発生とその処理についても全的に把握し適正な処理を指示できる立場にあった。

不要財産の処分を含め被告は、実質的に大学法人に対しては法人化する以前と同程度の権限と責任を負っている。

 

2)また、高知県には本件処分対象書籍は「納付」もされずその手続きもなされていないから「高知県の財産となっていない。したがって、本件除却によって高知県の財産権が侵害

された事実はないから、…・損害賠償権を有しておらず、・・・」という」

しかし、本件請求は、一つは違約金の支払い(譲与契約書第14条第1項)を問題にし、もう一つは、損害賠償金(譲与契約第17条)を問題にしているものである。

後者については、「納付」によって得るべき数万冊の蔵書という財が得られなかった損金の賠償金である。

もともと本件譲与契約は解除付き契約の一種であって、違反行為があれば譲与そのものがなかったものになるのである。

3)また、被告は、原告の主張によればパソコンなど破損した機器や陳腐化し要らなくなった本など「別紙2」の物品について適当に廃棄したり第三者への譲渡も一切できなくなる

などと非難するが、本件訴訟では、そのようなものは全く無関係であって、十分価値ある数

万冊の蔵書の焼却を問題にしている。汚れたり破損したり時代遅れになった機器類、不要と

なった雑誌や書籍の処分の方法については適法な方法で処分すべきであり、その方法がな

ければ設立者(被告)は大学法人側と協議してそのルールを確定すればよい。本法廷で議論

するべきことではない。

三、本件請求の法的性格

本件請求は、地方自治法第242条2(住民訴訟)の第1項のうち、四号の請求で、その前段の請求であって、違法に公の財産の管理を怠る事実についてそれにかかわる首長高知県知事に損害賠償を請求するものである。

この場合の財産とは上記のとおり高知県公立大学法人に対する違約金の請求権・徴取権、及び同大学法人から「納付」を受けるべき財産に相当する金額(損金)について同大学法人への賠償請求権である。

 

 

 

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2018年9月 8日 (土)

県立大学の焚書事件お住民監査請求

News & Letters/648
この焚書事件についての高知新聞の連載記事「灰まで焼け」(天野記者)はよく書かれていたが、責任を追及する視点が欠如している。高知新聞の論調ではこの事件は裁量行為の非常識さという程度の話だ。
そうではない。この事件は純然たる犯罪であって、刑事上は県民の財産の損壊であり、民事上は財産上の損害なのである。
仮に学生か誰かが、何かの理由で図書館の本を一冊でも焼いたらどういう罪になるか。刑法第261条の器物損壊の罪は免れない。
図書館員が焼いたら、器物損壊の上に背任罪(刑法第247条)が付くだろう。そして民事上の弁償をしなくてはならない。
今回のように組織的に大規模のやった場合なら、罪にならないということにはなるまい。
天野記者の記事は常に冷静でち密であるが、県民の怒りが反映されていない。これほどの無法行為に対して、県民は立ち上がらないのか。
今朝、この焚書について監査委員会に出向き住民監査請求を提出したが、他の誰もやった形跡がない。
高知県職員措置請求書(住民監査請求書)
                     平成30年8月  日
高知県監査委員会殿
                   〒 781-6831
                     室戸市吉良川町乙2991番地  
                   請求人 澤山保太郎
    【請求の趣旨】
高知県立大学が、平成14年ごろからこれまでに焼却したという3万8000冊は法令によって高知県の財産とされねばならなかった。一部は教員の手に渡っているという。
知事は、処分された書籍に相当する金額を算定し、違法な処分を行った大学の責任者に
書籍の価値に見合う金額を賠償させるなど適切な措置をとるべきである。
   【請求の理由】
1、高知新聞等の報道によると、高知県立大学(高知県公立大学法人)はその「貴重な財産である蔵書」(平成30年8月18日学長声明)のうち約3万8000冊を不要だとして焼却(「除却」)したという。
しかし、この焼却されたり一部が同校教員らに譲渡されたという書籍は、もともと高知県が公金で賄ったものである。地方独立行政法人法の第42条2第1項の規定では、不要な財産はこれをもとの地方自治体に「納付」することになっている。
高知県知事は、この法令の規定に基づき処分された3万8000冊の「納付」をうけるうえで県議会などの議決等適切な措置を取る義務があった。
2、しかるに尾﨑高知県知事は、この焼却処分を残念だなどといいながら、やむを得ない処置であったかのように大学の行為を擁護した。(高知新聞平成30年8月22日朝刊記事)
 このような見解で、知事尾﨑は、大学側に勝手に処分された財産についてこれを回復させるなり、償わせるなど適切な措置を取らず今日に至っている。これは、高知県の財産の管理を怠る行為であるので直ちに是正の行動をとるべきである。
3、本件焼却処分は新しい図書館の建設事業によって生じたことであり、高知県はこの新図書館の建設の設計や本体工事に直接かかわっていたから、蔵書収容のスペース、その容量に合わない書籍の処分についても知る立場にあった。
たとえ、処分の事情を知らなかったとしても、事件が表面化した時点で調査に入り、焼却された書籍についてこれを鑑定にかけ相当な金額を見積もるなど財産破損の回復措置に動くべきであった。しかし、高知県は第三者的な立場から評価したり擁護するだけで財産管理の責任の自覚でさえ失っていて、その責任を遂行する意思が見えない。
  添付資料
 高知新聞平成30年8月  日号 ② 8月18日 学長声明文

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2018年8月24日 (金)

高知県の焚書事件

News & Letters/647
高知県立大学(高知県公立大学法人)が3万8千冊もの図書を焼却したというニュースが8月17日に流れた。痛ましい限りだ。これについて大学や高知県の態度は、生ぬるい。反省が十分ではない。
むしろ、開き直りだ。県民の費用で購入した貴重な書籍を大学内部の判断だけで焼却したのである。
昨日8月22日の高知新聞で知事の見解が出ている。第3者のようで大学の処置を
擁護さえしている。「軽率な対応ではない」とか決して「焚書ではない」という。
第1に、大学の図書は、大学の所有物ではない。県民のものである。
その処分は大学だけではできない。大学が大学のものは大学のものだという思いあがった考えが問題だ。
このような考えは市町村にもある。室戸市らが、特養老人施設や保育園を民間団体にただで譲渡したりするなど法令を無視し公共物を私物化する傾向がある。
公費で買った本は1冊といえども県民のものであり、適切な方法で県民に還元するという考えができない公務員がいっぱいいるということが問題なのである。公務員になったら特別な権限を付与されていると思いあがっているのである。
第2に、法令無視だ。高知新聞によれば不要な図書と判断した書籍を大学が専権的に処分を決めて実行したという。
県立大学の図書館の図書は県(県民)の金で購入したものだ。県立大学は学生からの授業料などの収入もあるが基本的には県の予算で運営されていた。もともと高知女子大の附属図書館の蔵書は県の財産だった。
現在は「地方独立行政法人法」の適用を受ける公立大学法人だから、その法律の第42条2の第1項に基づいて不要な財産の処分を行わねばならない。その規定によれば、大学法人は不要な財産を勝手に処分することはできない。
それは、元の高知県に「納入」しなければならないと規定されている。
知事は、この法律に基づいて発言しなければならない。不要とされた3万8千冊の最終的な処分の権限は知事にある。
知事は自己の権限を干犯されていることにも気が付かず、「残念」だなどと第3者ずらしているのではなく、怒りをもって糾弾し責任を追及する立場にある。大学の教授連も除却予定の本を選んで自分のものにしたというが、何の権利があってそのようなことができるのだ。
泥棒ではないか。恥を知るべきである。
確かにこの事態は、昔の言論や文化への抑圧の「焚書」ではない。しかし、現代の「焚書」だ。森友、加計学園にみる通り行政権力の肥大化による大小の行政官僚による公有財産や公費の乱用、私物化の中で起こったのであり、首相や知事など首長が関与しているのである。

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2018年8月16日 (木)

高知県政務活動費事件上告理由書

News & Letters/646
高知県の議員に対する政務活動費の支払いについて
新たな裁判が続いている。
議員が雇用した事務員の社会保険料について、その雇用主負担を政務活動費で払うようにしていた。
金額は60万円程度であるが、雇用主にかけら多課税を公金で支払うのは納税義務の憲法に違反するとして訴訟を起こした。第1審、第2審とも住民側が敗訴となった。そこで上告理由書をしたためた。
この裁判はほかにも重大な問題が浮かび上がっている。
高知県の政務活動費は議員一人について衝き額28万円も支払われている。ほとんど第二の給料だ。
議員は月々のl巨額の報酬以外に、ボーナスが与えられ、議会に出席する度に
手当をもらい、さらにこの政務活動費だ。
そもそも議員への報酬は、日常の議員活動(役務)に対する報酬である。
政務活動費や議会出席手当を出すことによってこの月々の報酬が身分に対する
俸禄に替わったのである。だから、少なくとも政務活動費は廃止すべきなのである。
そして、この政務活動費の交付事務が全く乱脈なのだ。
第一に、裁判でも明らかになったが議員が支出伝票を発行し、自ら出納事務を遂行している。議員には公金の出納事務を行う権限はない。
第二、政務活動費の財務会計行為は総て議会事務局長が行っているが、
知事の委任を受けたという県議会事務局長の支出命令等の会計行為も
知事の委任行為そのものに法的根拠がないことも判明した。
地方自治法で定められた知事の権限委任は、知事部局か委員会など他の執行機関に
限定されていて、立法機関の議会には及んでいない。
それについて裁判で追及された高知県及び裁判所は、「併任」という新たな概念を
持ち出し、議会事務局長を知事に所属する職員に併任して、その上で委任をしているんだ、と
言いだし、それが認められた。
しかし、地方自治法その他日本の法律には「併任」なる用語は存在しない。
地方自治法(180条3)にあるのは「兼職」の規定であり、それには知事部局の仕事を他の執行機関の仕事として兼職職員にやらせることができるようにはなっていない。

最高裁判所御中

             高知県室戸市吉良川町乙2991番地

              上告人 澤山保太郎

             高知市丸ノ内1丁目2番20号

              被上告人  高知県知事 尾﨑 正直

             高知市丸ノ内1丁目2番20号

被上告人 高知県議会事務局長 弘田 均

上告理由書

                        平成308月 日

本件につき平成30年5月31日の高松高等裁判所の判決については、第一に本件支出を認めるのは憲法第30条(納税義務)違反であり、第二に地方自治法、民訴法など法令違反、法の乱用、また審理不尽、理由齟齬などがあり、到底承服しがたく、最高裁の厳格な審理で原判決を破棄し新たに適正な判断をお示し願いたく、上告するものである。

請求2(差止め請求)について 

 差し止め請求は適法であるが訴えは棄却された。

【第一】 憲法第30条(納税の義務)違反について

上告人は第一審二審を通して、会派又は議員が雇用した被用者のための社会保険料の雇用主負担の支払いを公費(政務活動費)で賄う行為は、憲法第30条が定める納税の義務に違反する、担税回避であると主張したが、第1審、原判決もこれについて何も判断しなかった。単に「許容される」として肯定した。すなわち原判決(第一審判決を若干修正)は、

「原告は、公金である政務活動費が公租公課に充てられることが許容できないとする。しかしながら消費税をはじめとして、様々な支出行為には、その担税力に着目して多様な公租公課が課せられている可能性があり、これらを必要経費から除外すべきという根拠は見出しがたい。むしろ、被用者負担分の社会保険料等を被用者の負担とせずに事業主が支払うのであれば、当該被用者が支払うべき公租公課を公金で肩代わりしたものとして、違法性が認められ得ると解されるが、事業主負担分は文字通り事業主にとっての人件費に該当するものとして、これを事業主が支払うことが許容されることは明らかである。」(第1審判決16頁下段)という。

この判断の誤謬は第一に、上告人(原告)の主張は、議員(または会派)である事業主に課せられる公租公課は、政務活動費とは無関係であり、これを公金(政務活動費)で支払うことを請求し支払わせる行為は、納税の義務を定めた憲法第30条に違反すると主張している事実を没却し、単に公金を公租公課の支払いに充てることが「許容できない」という主張にすり替え、憲法判断を避けている。原判決の争点の整理(第1審判決文7頁中段~10頁下段)でも上告人の主張の憲法違反の主張はまったく没却され、ただ「地方自治法第232条等に反し、違法である。」と主張したという整理しかなされていない。 

上告人は訴状の【第二 請求の原因】冒頭で

「一、 公開されている高知県議会政務活動費のうちで、人件費として健康保険料、厚生年

金保険料、児童手当拠出金などの事業主負担分について政務活動費から支払うべく、議員が請求し、これを知事が認めて公金を支出している。これは地方自治法第232条(必要な経費)違反であり、憲法第30条(納税の義務)の趣旨を踏みにじる行為であると考える。社会保険関係法令で定められた事業主にかかる公租公課を公金で支払うことは税法(「労働保険の保険料の徴収等に関する法律)第31条第2項の4」など)の根本的趣旨に反する。」と主張し、さらに【第二 請求の原因】の四で

「本件行為は、支出の理由なく公金を支出したものであり、地方自治法に違反し、その行為(請求と支払い)が、憲法で定められた国民(議員)の納税の義務を理由なく免ずることになる意味で憲法第30条に抵触するものである。」と繰り返し主張し、

そして【請求の原因】第六において住民訴訟の前提の住民監査請求について説明して

「本件の場合、①問題にしている事実(政務活動費での社会保険料支払い)は明確であり、②それを公費で賄っている行為の事実も添付資料(公表されている限りのもの)で明確である。③そして、その行為が憲法第30条に違反しているという指摘(住民側の違法性の認識)も明確に示されている。」と主張していた。

そのほか第1審上告人(原告)側の準備書面で本件が憲法事案であることを繰り返し主張していることは明らかである。原判決はこの上告人の主張について何の判断もしなかった。

被用者のための社会保険料の事業主負担は確かに人件費であって、事業主が支払うのは当然であるが、問題はその支払いで公金を使っていいのか、事業主に課せられた公租公課を公金で賄うという行為は担税を回避し憲法違反ではないかと訴えているのである。

原判決は、この上告人の一貫した主張について判断を回避した。

原判決がいう「違法ではない」という判断は、条例で人件費が政務活動費での充当が認められているという範囲でいうのであって、すなわち、条例に適合しているから違法ではない、という趣旨を繰り返しているだけで、その条例において憲法や税法で定められている納税の義務についてまで免除されるのかという訴訟の眼目について原判決は答えず、黙って相手方の主張を認容した。

原判決は、その充当行為が実質的に納税義務を逃れる行為であるという上告人の住民監査請求や訴状以下の書面でのメインテーマたる主張について言及せず、民事訴訟法第258条第1項の裁判脱漏、または民事訴訟法第338条第9項の判断遺脱の重大な欠陥を有することになっている。審理不尽のそしりを免れえない。

第二の誤謬は、直接税である事業主負担の公租公課と、間接税である消費税などを同一次元で論じる誤りである。直接税は課税された者が、その税を他に転嫁することが許されない。

上掲引用の原判決では「消費税をはじめとして、様々な支出行為には、その担税力に着目して多様な公租公課が・・・、これらを必要経費から除外すべきという根拠は見出しがたい。」というが、上告人は何も必要経費から除外すべきだという主張はしていない。上告人の主張は、法人等に課せられた公租公課について事業主負担の部分は、公金で肩代わりすることを請求してはならないのではないか、といっているのである。

誤謬第三は、被用者負担分を公金で肩代わりして支払えば違法だが、事業主負担分については事業主の人件費であるから事業主が支払うのは「許容される」という。

被用者については公金で肩代わりだとして違法だとしているが、事業主負担分については「事業主の人件費であるから事業主が支払うのは許容される・・・」といって、事業主負担分の公金で肩代わりについての判断は意図的に没却している。

被用者の負担分を公金で賄うことが違法なら、事業主の負担分を公金で賄うことも当然違法ではないか。上掲判決文の末尾で「事業主負担分は文字通り事業主にとっての人件費に該当するものとして、これを事業主が支払うことが許容されることは明らかである。」というように、原判決は、本件訴訟の根幹をはぐらかす。

原判決は、本件では、社会保険料の事業主負担分を「公金で肩代わり」しているのであって、事業主が支払っているのではないという事実を没却しているのである。

こうして、原判決は、上告人の請求する憲法違反についての判断を回避しこれを容認したことによって憲法に違反し、破棄を免れない。憲法の納税義務を踏まえるなら、条例で規定しなくても事業主(議員)に課せられた課税を県庁へ転嫁することができないという判断に帰着せねばならなかったし、議員が政務活動費の公金で社会保険料の事業主負担を賄うよう請求し、これを政務活動費で賄うことを認めた高知県知事の行為が憲法第30条に反するという判断以外の他の判断はあり得なかったと考える。

そもそも政務活動費は、一定の限度額(本件の場合議員一人月額14万円、会派には議員一人につき月額14万円)が交付されるが、実際には定められた範囲の経費充当があった分だけ使用が許され、残りは返還しなければならない。したがってその交付金は一般の補助金のように自己のものとはならないので自由に費消できない。

【第二】法令(民訴法第1571項)適用の誤り(濫用)について

原判決は、その 第3 当裁判所の判断 の3の(2)イで次のように判示した。

「控訴人は、会派等は,政務活動費のためにのみ存在し活動しているわけではなく、会派等に雇用される補助職員は、必ずしも政務活動業務に専任しているとは限らないから、事業主負担分についても、政務活動費から支出が許されるのはせいぜい2分の1であると主張する。しかしながら、上記主張は原審では全くされておらず、当審で初めてされたものであるが、請求2が政務活動費の交付を受けた全会派、全議員を対象としている以上、これを審理するためには、政務活動費の交付を受けた全会派、全議員について、補助職員の雇用の有無、人数、個々の補助職員の職務内容などを検討した上、当該補助職員の人件費に政務活動費を全額充てるのが適法か、あるいは一部は違法かについて判断する必要があり、訴訟の完結を遅延させることになることは明らかである。しかも、上記主張は、被控訴人知事が原審で提出した本件マニュアル(乙3)を根拠にとしているのであるから、遅くとも原審継続中に主張できたものと考えられるから、その主張が遅れたのは、控訴人の故意又は重過失によるものと認められる。したがって上記主張は、時機に後れた攻撃防御方法として民訴法1571項に基づき、職権で却下することとする。」

1、上告人は、訴状をはじめ第1審、2審を通じて議員又は会派に雇用された補助職員の賃金等の費用については、政務活動に従事した限りにおいてそれが充当されるべきだと主張してきた。原判決は控訴審で初めてこの主張があったというが、どの程度の主張なら時機に後れない攻撃防御方法なのか最高裁の判断を求める。

すなわち、上告人は、

 訴状【第2請求の原因】の三において、

「議会が定めている「政務活動費マニュアル」でも人件費は「補助業務に従事している実態により政務活動費を充当できるものとする。」と明記されている。」と主張し、「政務活動費マニュアル」を書証(甲5)として提出した。さらに、

 平成29418日付「原告準備書面(1)」の4頁目【第2】被告の本案に対する答弁についての一の3で上告人は次のように主張した。

「マニュアルでは、就労の実態に応じて賃金全体をはらうとか、半分払うなど賃金の按分方法まで決められている。」と主張し、賃金の「半分」の按分も指摘している。

 平成29年5月23日付「原告準備書面(2)」では

「仮に議員の補助活動として人件費が認められるとしてもそれはあくまでも議員の特定の政務活動に直接かかわるもの(「補助」する)であって、事務所の管理、客の応対、政務活動も含む会計処理など総務的な仕事は無関係である。そして、雇用契約はもとより議員の事務所に勤める以上事務所の仕事の中で政務活動とそれ以外の仕事があるから、費用を按分する上で、業務日誌やタイムカードがなければならない。」と主張した。

そして、被上告人の方でも

 第1審での被上告人の答弁書(平成29年4月11日付)でもその9頁で

「マニュアルに「補助業務に従事している実態により(人件費に)政務活動費を充当できる」ことが明記されていることは認め(乙第3号証のマニュアル16頁の(8))」と認めた。

乙3号証(甲5号証)のマニュアルの16頁の(8)には、①人件費按分方法と②人件費の充当限度額が記述され、政務活動業務専任者が全額、上記以外の者は1/2と決められていることがわかる。被上告人は第1審で上告人の主張にはっきり応答していた。

⓹ 被上告人の平成29年5月15日付第1審準備書面(1)の7頁で上告人の主張を踏まえて反論する。「原告は、・・・・公租公課は政務活動費とは無関係であって、公費で賄う性質ではないとか、人件費といっても請求できるものは政務活動に関与するものに限られるはずである旨主張する。しかし・・・」といって、上告人が高知県議会が作成した「政務活動費マニュアル」の16頁の(8)に基づいて主張していることを前提にして反論を展開しているのである。

被上告人側には、被用者たちが政務活動に従事したという実態を証明する何らの証拠もないことを自認していたのであるから、これだけの主張と答弁があれば第1審判決で上告人の請求金額の全額がみとめられるか、少なくとも就労の実態がわからないとして「マニュアル」で定められている1/2の按分が認められるべきであった。

第1審判決はこれを没却(判断の遺脱)した。上告人は、それで控訴審で補充的に再び取り上げたのである。原判決は。「しかも、上記主張は、被控訴人知事が原審で提出した本件マニュアル(乙3)を根拠としているのであるから・・・・」という。

民訴法適用の根拠は上告人が「被控訴人知事が原審で提出した本件マニュアル(乙3)を根拠としている」からだという。

上告人が訴状で言及している証拠について被上告人の乙号証を「根拠」に使うことができるであろうか。裁判官のこのような奇怪な認識にもとづく法令(民訴法第157条1項)の適用がその濫用ではないといえるであろうか。

時機に後れた攻撃防御については、戦前から判例があるが、大方は第2審で初めて問題を提起する場合であり、訴状の第1審から第2審に渡ってその主張がある場合には、民訴法第157条第1項の適用はあり得ない。裁判官は、訴状や準備書面に目を通しているはずであるから、政務活動費の按分について原判決が、原審で全く主張がなされていなかったという判断を下す以上、どの程度の主張や挙証が必要なのか、程度の問題が新たに論じられねばならないし、その基準が明確にされねばならない。

2、原判決は、上掲の判断で「請求2が、政務活動費の交付を受けた全会派、全議員を対象としている以上、これを審理するためには‥‥訴訟の完結を遅延させることになるのは明らかである。」と非難する。

しかしもし、この通り全議員の雇用の有無や職務の内容等を検討しなければならないということになったとしても、すでに訴状等で政務活動費の按分が問題となっていて、根拠資料も上がっている以上、また被上告人側もそれを承知していると応答している以上は、原審はその審理を避けて通ることはできないはずである。しかし、実際(第1審判決文8頁「イ 請求2について」や同判決文17頁「(4)よって、会派等が政務活動費を当該会派等に係る事業主負担分に充当することは違法であるとの見解を前提にした原告の主張・・・」等)には上告人の主張は、政務活動費で概算払いをされる人件費のうち社会保険料の事業主負担分についての差止めを求めていることは明らかであるから、具体的な人数などを調査し大げさな審理を開始しなくとも、被上告人高知県知事が、その旨(社会保険料の事業主負担分は政務活動費を充当できないとか、マニュアルの定めの通り政務活動にかかわった程度によって按分するとか)県議会側に通告すれば能事了われりであり、証拠もすべてそろっていたのであるから原判決が同趣旨の判断を示せば訴訟は直ちに完結するのであった。簡単な判断を避けあるいは逡巡したのは裁判官であって、上告人も被上告人もするべきことはしていた。

3、原判決は、新たな主張の証拠となる政務活動費のマニュアルを第1審で被上告人側がすでに提出していたのに主張が遅れたことについて上告人に故意や重大な過失があったなどという。

すでにこの判断がでたらめだということは説明する必要もないくらいである。

上告人の原審での控訴理由書等での主張(政務活動費マニュアルによれば雇用の実体がないから政務活動費の人件費充当は全額認められず、少なくとも2分の1の按分による充当しか認められない)は、原審で初めて主張しだしたのではなく、訴状や第1審原告準備書面で同じ趣旨で明らかに主張し、被上告人答弁書などでもその論拠となる書証の該当文章を承知する旨の主張すらあったのである。上告人に訴訟を遅延させようという故意や、過失などあろうはずもない。ただ、政務活動費の費用の按分については、第一の主張ではなく、従たる主張であり、前掲した訴状や準備書面での主張がやや弱い感は否めないだろう。

本件では、被上告人側が、被用者について雇用の実体を示す雇用契約書や業務日誌、タイムカードも保有せず、ただ、社会保険料を支払ったという領収書しか示していないことや、社会保険料の事業主負担分そのものの公費での肩代わりを主要な問題にしていたので、費用の按分問題はその問題もあるという指摘を繰り返すにとどまっていた。

そのような主張の在り方が、主張がなかった、故意に主張を後らした、または遅れたことに過失があったと判断されるということであれば、ではどの程度の主張であれば、攻撃・防御で時機に適い、又時機に遅れたということになるのか、明確な基準が示されねばならない。上告人は、政務活動費の按分についてはすでに第1審で主張がなされ証拠も出ており、被上告人もその主張があったこと及び根拠資料の該当部分を承知していると答えていた。この事情は顕著な事実である。第1審判決が、判断を遺脱したことでもって、主張がなかった、時機に遅れたなどというのは余りにも失当であり、民訴法157条第1項の法律の乱用というべきであって、時機に遅れたという事実そのものが存在しないなど、却下の要件を何一つ満たしていない。

4、最後に、原判決が初めての主張だという控訴理由書の最後部分を再現する。

按分について主張したのち、上告人は次のように主張した。

「本件の場合、何らの業務上政務活動の実績を示す証拠がないから多く見積もっても「上記以外の者」の1/2に該当する。

議会事務局への情報開示請求では、本件の場合、雇用契約書、被用者の出勤の状況、労務の実態については何の証拠も存在しないという回答があった。これらの問題については原審の訴状や準備書面で控訴人は指摘してきた。本件交付条例では、経費の支払いにはその根拠となる証拠を示すべきとなっている。証拠のない経費については、政務活動費は支払うことはできない。原判決はこれについて何の判断もしていない。

それでは、原審裁判官は、雇用の存否、被用者の業務の実態も知らないのに、何をもって本件人件費(社会保険料も含む)の支出は全面的に合理的だと判断したのであろうか。

少なくとも政務活動の業務と他の政党活動や管理的総務的業務との按分を考慮するぐらいの判断を下すべきではなかったか。」

上告人は、控訴理由書ですでに第1審の訴状や準備書面で問題の所在を明らかにしていると主張しているのである。原判決は条例やマニュアル上での人件費の合否を問題にして判決文を書いていると考えられる。上告人は、人件費(その中の社会保険料の事業主負担)について単に法律上の争論をしているだけではない。上告人の主張は一貫して本件の実態としての人件費、その存否の実体そのものをも問題にしている。雇用の実態を示す証拠がないのに何の人件費であろうか。

事実に基づかない、実態を無視した判決文が有効であるはずはない。

 

     請求1について

請求1(損害賠償請求)については却下された。

【第三】地方自治法第242条1項の公金の支出

本件の監査請求は、高知県議会の議員又は会派によって費消された政務活動費のうち社会保険料の事業主負担を政務活動費で肩代わりした12件について監査請求以前1年の範囲でその「支出伝票」に基づいてなされた。「支出伝票」の発出は議員又は会派の手によってなされていた。

原判決は、この「支出伝票」が、地方自治法(第2421項)が定める「当該職員」によって作成されたものではなく、その職員による公金の支出に該当しないものとして、上告人の訴えを却下した。すなわち、

「会派等が用いる政務活動費支出伝票(甲3の1ないし12)は、本件マニュアルが収支報告書に添付する書類として書式を定めた会計帳簿の1つであって、執行機関が公金の支出を命ずる際に作成する支出命令書とは異なるものである。(乙3)

したがって、会派等が政務活動費を経費として支出する行為は、高知県の出納事務とは明らかに異なるものであって、同法242条第1項の公金の支出には該当しない。」

(第1審判決文13頁)

原判決は、実際に行われている政務活動費の種々の費目への出納事務は、高知県が任命した正規の出納員等経理職員ではなく、議員又は会派が「高知県の出納事務とは明らかに異なる」形で遂行していたことを認定した。訴訟の前提となる住民監査請求は支出命令や支出負担行為の時期だけでなく、実際の公金の支出行為(出納)をとらえてする。支出命令があっても実際に公金が支出され使われなければ公金の支出とはならないからである。

本件政務活動費は議員や会派に対して定額の概算払いがなされるが、実際の経費への充当は本件「政務活動費支出伝票」という「会計帳簿」で行われる(第1審判決文5頁の「政務活動費の支出に係る会計帳簿」がこの支出伝票のことである)。この支出伝票に基づく充当行為がなければ、政務活動費は手つかずで県に返還されるものである。

本来知事などから支出命令を受けて行う高知県庁の出納事務は、県庁のすべての部署に置かれた出納員など出納関係職員によって遂行される。それを統括する権限があるのは会計管理者であって知事ではない。本件政務活動費では、議員が出納行為である支出伝票を作成し、これをもとに議員は実際の費用への充当を行う。本件支出伝票は、本来県庁の各部署に配置されている正規の出納員によって処理されるべきものである。

問題は、このような事態(原判決はこれを「高知県の出納事務とは明らかに異なるもの」という)について法的にどのような評価をするかである。

原判決はこれを「同法242条第1項の公金の支出には該当しない」というのであるが、それだけでいいのであろうか。

原判決(第1審判決文11頁)は、「会派等による充当行為が、同法(地方自治法)242条第1項にいう「職員」による「公金の支出」に該当するか、検討する。」として

まず「一般に議員の事務には予算の執行に関する事務及び現金の出納保管等の会計事務は含まれておらず・・・」という。

議員は原判決が言う通り、地方自治法第242条1項の長とか職員ではない。しかし、職員ではない議員に出納事務を行わせた長や職員は存在したのではないか。地方自治法第243条では私人には公金の取り扱いをさせえない規定があるが、乙3号証の政務活動費マニュアルでは、議員用及び会派用の政務活動費支出伝票の書式が指示されている。これは本件政務活動費の交付に関する条例第10条の4項の規定「政務活動費の支出に係る会計帳簿」の提出義務の規定に基づいている。この会計帳簿の作成・処理は県の出納員などではなく、議員又は会派に義務付けられていることは明らかである。してみれば、条例に基づきマニュアルを作成した議会はともかく、本件条例を作成した被上告人高知県知事の責任が浮上する。

そして、「会派等が政務活動費を経費として支出する行為は高知県の出納事務とは明らかに異なるもの」であったとしても出納事務であることは原判決も否定しえない。

出納事務が公金の支出行為であり純然たる財務会計行為であることはいうまでもない。

権限無き者に出納事務をやらせたというのは地方自治法第242条l項の「違法または不当な公金の支出」に該当する。

したがって、本件請求は地方自治法第242条1項の規定に照らして適法であって、原判決は法の適用を誤ったもの(法の適用の回避)であるから破棄を免れない。

【第四】昭和62年4月10日最高裁第二小法廷判決の補足意見

昭和62年4月10日最高裁第二小法廷の判決には裁判官林藤之助の「補足意見」があった。

この事件は、東京都議会議長の議会での公金支出行為についての住民訴訟において、議長は当該支出について支出決定の書類に押印したりしているが、議長には本来議会に関する事務について全般的に指揮監督する権能はあるにしても知事の権限である財務会計行為をする権限はなく、地方自治法第242条1項の支出行為の責任者である「当該職員」には当たらないので監査請求自体が不適当とされたものである。

これについて裁判官林藤之助は、

「違法な公金の支出について責任を負って然るべき者が単に当該公金の支出につき財務会計上の権限を有しないということだけで免責されてしまうのは法の住民訴訟制度を設けた趣旨を没却し不合理ではないかとの疑問が生じえないではない。」とし、

「前記のような行為は、その態様によっては普通地方公共団体に対する民法上の不法行為を成立させ、当該普通地方公共団体は、その行為者に対し損害賠償請求権という財産を有する場合も考えられる、もし右債権の管理を違法に怠る事実が存在する場合には、住民は当該「怠る事実」の是正を図るとともに当該普通地方公共団体の損害の回復を図ることが可能と解することができる。」と喝破した。

これを本件に当てはめると、被上告人知事が議員にさせてはならない公金の出納事務をやらせるという不法行為を犯し、そうして政務活動費で社会保険料の事業主負担分を違法(手続き上違法)に支出し議員に不当な利益を供与した、ということができる。不法行為による地方自治体の損失については損害賠償の請求権という債権を発生させるから、これを財産の管理を怠る事実として監査請求し住民訴訟を提起することができる。

そして事実、上告人の住民監査請求書及び訴状には、本件支出を「不当な利益供与」と規定し「既支出分の全額返還をもとめるべき」(住民監査請求書)、「政務調査費で支払った分を返還させ・・・」(訴状)と実質的に債権の回収を求めている。

もともと本件住民請求及び本件訴状の請求1は、地方自治法第242条1項の趣旨にかなうものでありながら、原判決はこれを適用せず、また原判決は判決文中昭和62年4月10日の同じ最高裁判例を使っていながら、林裁判官の「補足意見」全く無視して判断を下したものである。補足意見も判例であって、無視されていいものではない。したがって原判決はいったん破棄すべきである。

このことについて控訴理由書(5枚目)は

「すなわち、「当該職員」という問題で地方自治法第142条第1項の違法若しくは不当な公金の支出について監査請求できないとしても、知事や事務局長、議員らによる不法行為による損害については地方公共団体に損害賠償請求権という債権が発生し、その観点(違法に財産の管理を怠る事実)で監査請求が正当に提起できるという見解である。

本件監査請求の趣旨は単に公金の支出行為の違法を言うだけでなく、それにより発生した不当利得の返還を請求した内容である。

また訴状や準備書面では、併任や委任などについて知事や事務局長の職権の乱用、無権限な議員による出納行為等々の不法行為が列挙されており、これらの不法行為により本件損害が発生したことが縷々主張されている。最高裁判例(平成14年7月2日最高裁第3小法廷判決)では財務会計行為の違法ではなく、地方自治体が談合など不法行為によって被った損害についての回復措置を求める監査請求は、1年の監査期間の制約を受けないとされている。・・・・正規の出納事務を経ない公金の支出行為は不法行為であり、横領や窃盗行為と大差ない犯罪行為である。」と主張した。

【第五】事務の委任及び併任について

本件政務活動費の出納事務が権限のない議員やその会派の手によってなされるという異常な仕法で遂行されてきたが、その交付事務そのものについても重大な問題があることが判明している。本件政務活動費交付条例では、支給事務は当然被上告人知事が行うと定められているが、実際には、高知県会計規則第3条1項1号の規定によって知事の委任を受けたとして、被上告人県議会事務局長がこれを遂行していた。上告人の主張によって執行機関の長である知事が立法機関である議会の職員に事務の権限を委任することは許されないとされたが、被上告人及びそれを追認する原判決は、併任という便法を用いてこの委任制度を肯認した。

その論理が極めて奇怪である。原判決は言う、

地方自治法では、「普通地方公共団体の長が議会の事務局長に対して権限を委任することができるという規定を置いていない。(同法180条の2等参照)

他方、普通地方公共団体の長は、その権限に属する事務の一部をその補助機関である職員に委任することができるとされている(同法153条1項)ところ、議会の事務局長その他の職員を長の補助機関である職員に併任することを禁ずる規定はなく、これを禁止する法的根拠はない。一般的にも、普通地方公共団体の長はその権限に属する事務の一部をその補助機関である職員に委任することはでき(同法153条1項)、議会の事務局長その他の職員を長の補助機関である職員に併任した上で、その者に対し支出命令等予算執行に関する事務の権限を委任することが可能であると解されている(最高裁昭和62年4月10日第二小法廷判決・民集41巻3号239頁参照)

原判決はここで、委任については知事など普通地方公共団体の長が議会事務局長に対し事務の委任を可能とする地方自治法上の規定はないのでこれはできないとしながら、併任については、知事が議会事務局長に知事に属する事務を遂行させるためにこれを併任することについて禁ずる規定はないから、併任したうえで事務の委任は可能だというのである。

この見解は全くの脱法行為を正当化するものである。執行機関の長である首長の事務は執行機関の職員にのみ委任が許されているという規定では、いかなる方途をとろうとも立法機関の職員にまでその委任の権限は及ばないはずである。

日本の政治は法治主義であり、行政は法令に規定された範囲のことしかできない。

禁じられていないことなら何をしてもよいというわけにはいかない。

地方自治法や地方公務員法には原判決等がいう「併任」については何も規定するところがないが、地方自治法第180条の3に「兼職」について規定がある。

この規定以外には「併任」について規定するものはない。

「兼職」についての地方自治法の規定には執行機関の長はその補助職員を、種々の執行機関の事務を遂行する職員として兼職が許されるという規定があるのみで、それが議決機関の職員にまで及ぶという解釈はできるはずがない。

そもそも地方自治法第180条の3の規定は、長に所属する職員を教育委員会や選挙管理委員会など長に所属する執行機関以外の行政機関の事務を遂行させるために兼職を認めるものであって、他の執行機関の職員に本来長に所属する職務を肩代わりさせる趣旨のものではない。まして、議決機関の職員に長の職務を代行させる趣旨のものではないことは当該規定の文章を見れば明らかである。地方自治法第180条の3 の規定は以下のとおりである。

普通地方公共団体の長は、当該普通地方公共団体の委員会又は委員と協議して、その補助機関である職員を、当該執行機関の事務を補助する職員若しくはこれらの執行機関の管理に属する機関の職員と兼ねさせ、若しく当該執行機関の事務を補助する職員若しくはこれらの執行機関の管理に属する機関の職員に充て、又は当該執行機関の事務に従事させることができる。

この規定は、行政組織の効率化のため、時期によっては比較的暇な選挙管理委員会や監査委員会の事務を遂行する上において専任の職員を配置する必要性が乏しい場合に首長に所属する総務課の職員などを委員会の事務を執らせるために作られたものである。

この規定で本件条例で定められている知事による政務活動費の交付決定など知事の権限に属する交付事務を他の執行機関の事務としてその補助職員に「兼職」させることができるであろうか。まして、執行機関ではない立法機関の職員に代行させることができるであろうか。

原判決は、「併任」について昭和62年4月10日の最高裁第二小法廷の判例を持ち出しこれを正当化する。確かにその最高裁判例では

長はその権限に属する事務の一部を当該普通地方公共団体の吏員に委任することができ(法153条第1項)議会局の事務局長その他の職員を長の補助機関たる事務吏員に併任した上その者に対し支出命令等予算執行に関する事務の権限を委任することは可能である・・・」という判示がある。しかし、この判断の後半の「併任」については、何らの法的根拠も示されていないし、合理的な説明もない。むしろ地方自治法第180条3の規定に照らせば完全な誤判であるといわねばならない。法は、兼職(併任)によってする事務は、兼職先の「当該執行機関の事務」に限定しており、法文の示すところは、知事部局のなすべき事務を兼職先で兼職職員に委任して遂行させるなどとは到底解釈できない。

最高裁は、昭和62年4月10日の最高裁第二小法廷の上掲のずさんな脱法的判断をこの際見直すべきであろう。

したがって本件政務活動費の交付は、知事が議会事務局長に委任することが法的にできないのに委任したとして権限なき者に遂行させたもので社会保険料の事業主負担分の充当を含むすべての本件にかかる公金支出が違法性を帯びているのである。

かくて、本件政務活動費の交付の財務会計行為は、法的に権限なき議会事務局長らのその交付の全手続きが違法かつ無効なものである上に、すでに明らかなとおり権限なき議員に条例で出納事務を義務付け、実際に議員がそれを遂行していた。違法行為は重畳していたのである。

ちなみに、原判決は、既述の高知県会計規則第3条で議会事務局長は本件政務活動費の交付事務について知事の権限の委任を受けていると判示したが、この会計規則で委任されているのは支出命令などであって、会計管理者の専権である出納行為については、委任されていない。高知県議会には出納員が全く配置されていない。(乙5号証 高知県会計規則)

第1審判決文(5頁中段)で裁判所が本件政務活動費の運営の流れを解説した中で

「・・・当該請求を受けた知事(委任を受けた議会事務局長)は、請求をした会派等に対し、・・・議員1人当たり月額14万円を交付する。」としているが、交付事務は出納行為であり、事務局長は出納の権限を会計管理者(旧出納長)から委任されていない。

知事には公金の出納事務の権限はないからこれは被上告人議会事務局長の職権の濫用である。

「1.docx」をダウンロード (上告理由書)

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2018年4月26日 (木)

幕末維新博

News & Letters/630
土佐の高知のはりまや橋で
坊さんかんざし買うを見た
よさこいよさこい
 
この民謡で歌われているのは純真という四0歳近い五台山竹林寺の坊さんと
十五、六のうら若いお馬という女性とのラブアフェアである。
中岡慎太郎や坂本龍馬らが活躍していた幕末安政の頃の話だ。
坊さんは妻帯できないという破戒の罪があるので禁断の恋ということである上に
許可なく女を連れて藩外に駆け落ちしたということで土佐藩吏によって二人は追捕され県外で捕縛された。
そして二人は三日間面縛の刑(公衆にさらされる)を受け、さらに城下から追放された。
坊さんがかかわったとはいえ厳しい封建倫理の犠牲だ。
だが、封建権力とは違って当時の土佐の世論ではこの事件を決して非難せず、
むしろおもしろく民謡にしてもてはやした。
幕末土佐城下でも、封建倫理と市民社会の対立、自由な恋愛観、近代へ息吹との相克・分裂が見られた。
人通りの多い街角に縛られ面縛の刑にさらされた二人の姿とその苦闘は、中岡慎太郎や
坂本龍馬らと相呼応して日本近代社会に向かって、むしろ光り輝いていたのではないか。
高知県庁が取り組んでいる維新博に武士やお偉さんばかりでなく、歌にまでうたわれた民衆の幕末・維新も登場させるべきであろう。

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2017年5月26日 (金)

公金で社会保険料の雇用主負担

News & Letters/568

高知県議会では人件費ということで議員や会派が雇用した職員の社会保険料(事業主負担分)も政務活動費で支払っている。
課せられた税金を税金で払うという理不尽な公金の支出は、47都道府県のうち43県が実行しているという。

高知県の場合問題は次の通り3つある。

1、政務活動費の交付権限を知事が議会事務局長に委任した。条例で知事の交付決定など行政行為はすべて事務局長の名で執行する。
その根拠は高知県会計規則第3条1項の知事の権限委任の規定だ。
しかし地方自治法での首長の委任の規定はすべて行政機関内部か、行政庁相互の間に限られ、行政庁と議決機関の間は許されない。
高知県の会計規則が違法なのである。従って議会事務局長の行為は権限の踰越であり無効な行為である。

2、政務活動費で人件費を賄うことが許されるとしても高知県の場合、雇用の実体を証する資料(雇用契約、出勤簿、業務日誌等)が全く存在しない。
  社会保険料を支払ったという領収書などが提出されているだけである

3、その社会保険料の雇用主負担分を公金で支払えと請求し、この請求を認めるというのは、憲法で定められた納税の義務に違反する。

平成29年(行ウ)第3号 損害賠償請求事件
原告 澤山保太郎
被告 高知県知事 尾﨑正直外1名
   
   原告準備書面(2)
                  平成29年5月23日
高知地方裁判所 殿
                    原告 澤山保太郎

被告準備書面(1)について

はじめに 争点ぼかし
今回の被告準備書面では、原告が請求する内容についてまともに答えず、ただ、議会が勝手に作ったマニュアルについて敷衍するだけである。
社会保険料を公金でまかなうことが適法かどうか、というのが本件訴えの中心的テーマであり、それに付随してそもそも本件において人件費が認められるとしても社会保険料を含む人件費の実体について何も主張(反証)がなされていないのである。

一、本案前の申立て について

(1)ずさんな会計制度の擁護

政務活動費をめぐっては全国各地でトラブルが発生し住民の不信を買っている。
その根因は、公金の取り扱いが厳しい行政のなかでひとりこの政務活動費だけがその会計処理のずさんさ、議員任せ、使い放題の無責任体制が放置されているところにあると考えられる。今回の被告準備書面の2頁目~3頁目、5目~6頁目に繰り返し政務活動費交付の手続きが説明されているが、それによると、

A)交付までの手続き

①県議会議長が→議会事務局長(条例では知事)に交付金を受ける議員数を通知し→②議会事務局長が交付決定をし→③決定の通知を議員側に通知し→④議員側は毎四半期に交付金を議会事務局長に請求し→⑤議会事務局長は当該四半期分を満額「概算払い」をする。
B)実際の支出行為
⑥議員側はこれを消費し、→⑦消費した事実と金額を支出伝票に記載する。
C)精算
⑧議員側は、翌年の4月30日までに支出伝票と付属書類を議長に提出する。→⑨議長はこれら書類を議会事務局長に送付する。→⑩議会事務局長はこれを精査し最終的に交付額を確定する。

A、B、C①~⑩までの過程は一歩も議会(議員と議会事務局)の域を出ない、完全な議会のお手盛り体制である。
このシステムの問題点は、第一にキーマンの議会事務局長であるが、彼は職掌柄議長及び議員の下僕のようなものであるから承詔必謹であって議員の作成する「支出伝票」の当否をチェックなどできるわけがない。

これまで政務活動費の不正使用がとめどもなく明るみに出てきているが、議会事務局が摘発したということは聞いたことがない。
第二に、概算払いというが、経費について実際に何の概算もせずただ予算全額をまるごと議員側に移転するだけであり、議員が公金を預かり管理することになる。泥棒にお金を預けるという訳ではないにしても議員(身分は特別公務員であるが政治家として私人の面が強い)に公共事業にかかる公金を預ける形をとるというのは極めて危険でありトラブルを発生しやすい。予算による公金は出納室(会計管理者)が持ち出納員の審査を受けて必要(支出)に応じて支出するというのが県庁や市町村町の会計の鉄則である。高知県の会計規則には議会事務局には出納員の配置すらない。

本件交付条例には議員一人につき月に14万円(議員・会派分合わせて28万円)支給するとなっているが、政務活動に使わなかった場合は還付義務があるから、この14万円(又は28万円)は議員の収入ではなく使用限度額を示すものであり、支給されても自由処分できず預り金の性質を持つと理解される。その公金について「支出伝票」を執行機関でもない議員が作成発行してその金を使用するという異常な会計システムこそ問題である。
いづれにしても私人に近い議員に公金を預けその支出についての権限を議員に任せるのは
地方自治法第243条の1(私人の公金取り扱いの制限)に抵触するものと考える。
今回の被告の準備書面は、政務活動交付金について様々な不祥事の原因であるこのようなずさんな会計システムについて何ら反省せず、ただこれを賛美しているだけである。

(2)知事の権限と責任

 本件交付金の会計事務は会計管理者の下で正規の出納員の手によって遂行されるべきであり、交付の決定、交付額の確定、返還金の命令権限は、被告高知県知事尾﨑正直にある。
被告が強調する高知県会計規則(乙第5号証)第3条知事の権限の委任についての規定で、その委任先に教育長や県警本部長などとともに議会事務局長を指定しているが、この議会事務局長の指定は何ら法的根拠がない。

本件に関し、首長の権限行使の委任については地方自治法第153条、第180条2(第180条7も関連あり)に規定があるが、これらに規定されている委任はいづれも行政機関である知事部局の補助職員又は教育委員会や監査委員会など行政委員会に所属する職員であって、議決機関である議会及びその付属する事務局が対象にはなっていない。
議会事務局長や議会事務局職員を知事部局の職員として兼任させて首長の職務を委任することは許されていない。

上記の地方自治法の該当条文には、議会事務局への委任が明文で制禁されてはいないが、委任することができるという対象から外されている。
乙第6号証及び乙第7号証の「権限の委任」の事例は、いづれも「行政庁」であって、議決機関に対しては該当しない。

委任に関し議会について言及がないのは、法律(立法者)がうっかり没却していたのではなく、行政機関と議決機関とは基本的に癒着させず対立又は並立して互いにけん制しあうものとする建前上職員の融通をさせなかったものと解釈すべきであろう。
しかるに高知県会計規則では、政務活動費の支給に関することのみならず全般的に議会及び議会事務局の財務会計行為の知事の権限を事務局長に丸投げする規則を作ったのである。
本来なら、本件交付条例の通り、知事が交付を決定し、出納員が審査し、知事が交付額の確定を行うべきである。議会に関する会計事務は会計管理者(旧出納長)の下で配属された出納員によって遂行すべきものである。被告高知県知事尾﨑正直は違法な会計規則をつくり、自己の職責を故意に怠った違法行為の責任がある。

(3)本件概算払いの実体と違法性

被告が言う概算払いはたんに資金全額を議員の金庫に移転させただけであって具体的な経費の支弁という意味の支出行為には当たらない。
そのことについて今回の被告準備書面で「原告は、‥‥本件における違法行為を、甲第3号証で特定できる平成28年1月22日から同年3月31日までの各・・・・になされた支出行為であると特定されたが、それらの支出行為は会派及び議員が行ったものであって、住民監査請求及び住民訴訟の対象となる財務会計行為には該当しない。」(3頁後段)という。本来支出金を受け取る側の人間が、支出行為を遂行するという行為が住民監査請求や住民訴訟の対象にならないという主張にはなんの根拠もないが、被告は、本件支出行為が議員によってなされたことを自認した。「支出伝票」を議員が作成していることがその証拠である。

公金の支出行為を私人でもある議員がすること自体地方自治法違反であることは前述のとおりであるが、そのような財務会計方式をつくり、それを議員にやらせた者、それを精算段階で承認した者、すなわち「普通地方公共団体の長若しくは委員又は当該普通地方公共団体の職員」の違法責任が問われるのである。前掲地方自治法243条の1に抵触する行為も財務会計行為であり住民監査請求の対象となる。

二、本案に対する被告の主張について

(1)政務活動費対象経費としての人件費

本来政務活動費を規定した地方自治法第100条の14では、「議員の調査研究その他の活動」の経費に資するために政務活動費が交付されることになっている。
決して誰かを雇ったり誰かに依頼して調査研究するという趣旨ではない。
従って人件費などという対象費用が設定されること自体おかしい。

仮に議員の補助活動として人件費が認められるとしてもそれはあくまでも議員の特定の政務活動に直接かかわるもの(「補助」する)であって、事務所の管理、客の応対、政務活動も含む会計処理など総務的な仕事は無関係である。そして、雇用契約はもとより、議員の事務所に勤める以上事務所の仕事の中で政務活動とそれ以外の仕事とがあるから、費用を按分する上で、業務日誌やタイムカードがなければならない。雇用の証拠として他の都道府県では徴収している雇用契約、業務日誌、タイムカードなど雇用と労働の実態を示す証拠もなしに人件費を請求することはできない。

被告は「補助職員を雇用することは、まさしく調査研究活動の基盤を充実せることであって・・・・・合理性がある。」などというのみで、雇用の証拠が何もないのにどうして本件人件費が「合理的」なのか説明できない。事務所の費用は、私的な政治活動と政務活動費の対象になる活動とに案分されている以上は、そこに勤める被雇用者の仕事の量も按分されねばならない。証拠を提出せず、被雇用者の労働をすべて政務活動についての補助労働だとして人件費を請求することに「合理性」があるはずはない。
また、社会保険料の支払いについても、全国46都道府県で43都道府県が支払っているので高知県の取り扱いは「標準的」だという。しかしこれは多数決の問題ではなく適法かどうかの問題であり、少なくとも3県が社会保険料の支払いをしていないということに留意すべきであろう。被告はその理由を尋ねるべきである。

(2)議会事務局長の責任

 上述の通り本件交付金の決定行為など財務会計行為の責任は議会事務局長に委任できず、被告高知県知事が直接遂行する責務があった。しかし、実際には被告準備書面が言う通り本件条例で規定された知事の職務行為についてこれをことごとく議会事務局長が執行した。これは職権踰越の行為であり権限のないものが財務会計行為を遂行した場合そのすべての行為は無効となる。
「行政機関の代理権のない者のなした行為や無効の権限の委任に基づいて行政機関のなした行為も、行政機関としての権限のない者のなした行為として、原則としては、無効と解すべきである。」(田中二郎 「行政法総論」昭和32年11月345頁)

本件政務活動費の違法な支出行為は、会計制度に問題があるとしても直接的にはこの議会事務局長による無効な越権行為によるところが主因である。

  (3)不当利得返還請求権

現在、被告らの違法な行為によって本件請求額の損害が発生していることは事実である。
受益者たる議員側にその分の返還命令もされていないし、本件訴訟の過程でもその損害さえも否定している状況であって、それどころか被告らは、永年社会保険料を人件費として認め政務活動費で支払うことを認めてきた経過があり、この行為を適法なものとして議員側に認知させてきたから、不当利得返還の命令を出す気配は全くない。
にもかかわらず、被告準備書面は
「原告の主張の通り社会保険料の事業主負担分の支払いに政務活動費を充当することができないとするならば、その分につき、各会派及び議員に対する不当利得返還請求権が高知県に生じるものではあるが、高知県にとって損害ともいうべき当該不当利得相当額は、条例12条に基づき返還を命令すれば補填されるものであり・・・高知県に損害が生じているとはいえない・・・」(被告準備書面8頁目)という。

しかし、本件訴訟は、単に公金を議員側から高知県に移動させるという単純なものではない。被告らの不法行為に基づいて高知県に損害が発生しそれについて賠償請求するものであり、不当利得返還請求の訴訟とは結果は同じでも性質が相違している。被告らの主張は、お金が返ればいいというに等しく、被告のこの主張が認められるなら地方自治法が設定する損害賠償請求の監査請求も住民訴訟も意味をなさず成立する余地がなくなるだろう。
さらに、不当利得返還請求権は、本件の場合を含め簡単に成立するとは限らない。
今一度田中二郎氏の見解を引用する。

「・・・公権力の発動たる行政行為に基づいて不当利得が生じた場合である。この場合には、その行為が絶対無効であるか又は違法として取り消され法律上の原因なくして利得したことが、公に確定されて初めて不当利得を構成する。行政行為が有効に存在する以上、たとえ実質上には理由のない利得であっても、未だ法律上の原因なき利得とは称し得ないからである。」(田中二郎「行政法総論」昭和32年11月 255頁~256頁)

政務活動費の交付行為は、公権力の発動を伴う行政行為である。社会保険料の支払いが政務活動費で充当できないからといって直ちに議員に対し不当利得返還請求権が発生するということにはならない。したがって被告の主張は失当であり、被告らは本件請求額の損害について賠償する義務がある。

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2017年3月 9日 (木)

高知県尾﨑県政

News & Letters/555
尾﨑県政では、日本共産党を含めほとんど全党派が与党化している。
けんかいでも在野でも批判勢力がほとんどないという状況である。
しかし、3期目の尾崎県政の問題は明白である。
第1に、日本最低辺にある県勢浮上には全く無力である。
第2に、伊方原発の再稼働を容認している。
第3に、安保戦争法案に賛成している。
この体たらくの尾﨑県政を堅実な県政運営であるとか、積極的な取り組みがあるとか、
いろいろ理由をつけて全党派支持で尾﨑県政万歳の状態である。
日本共産党は、第2の原発、第3の戦争法案の点では不満だとしているが、尾崎県政には
賛同である。しかし、第1の県勢浮上で無力であることについて何の対案も出さずに
尾﨑に追従するだけでは、県民が浮かばれない。
明治維新、坂本龍馬など取り上げて鐘太鼓をたたくのはいいが、
過去の偉人たちの業績を売りに出して当面を糊塗しようというのはあまりにも浅慮でみじめだ。
①行財政改革をやる方策も意図も持ち合わせがない
 改革をやるのは、産業やエネルギー、福祉・教育のための資金を確保するためである。
年功序列型の高給与システムを抜本的に整理すること(最高給与を30万円台に下げるなど)、人員を大幅に(半分から三分の一程度にまで)削減すること節減した資金は市町村に回し、産業復興、新エネルギー開発、 そして、介護、医療費の無料化、教育の無償化に使うことである。
 県庁の仕事は主として監査や点検そして防災事業に限定していくべきであろう。
②地産地消の政策もない。同程度の県で圧倒的に黒字である第1次産業においてでさえ、
高知県は大赤字なのである。他の鉱工業なではほとんど無力であり第1次産業で大きく稼がなくてはならない。
 それなのにその分野で輸入超過なのである。だから、銀座に出店とか地産外商などという考えが空振りなのだ。経済の立て直し方が根本的に間違っているのである。
 高知県のような最低の地ではまず地産地消で確実に底支えが必要なのだ。農漁林業で輸入超過であってはならないのだ。
 郡部の産物を高知市に集め、高知市民に新鮮な地場の食料を買ってもらう体制を作ることだ。
 
 行財政改革と経済政策が全く無為無策であり、間が抜けた旧態依然をつつがなく、誰からも批判も受けずに続行中なのが今の県政である。
 原発を廃止し新エネルギーを開拓しなければならないが、私は今近畿大学の学者が主唱しているサツマイモによるエネルギーの生産方式は、高知県のようなところでは最適であり、労働力人口の飛躍的発展と新エネルギー確保の一石二鳥となると考える。
 市町村の行政の運営方式も旧態依然であり、多くの事業で抜本的な経費節減と効率化が達成できる。
 県や市町村行政には宝の山(無駄の山)が積み重ねられていて、改革をすれば莫大な資金が節減され県民の産業や福祉に金が回せるだろう。
 いま必要なのは、明治維新を回顧しそれを売り物、見世物にするのではなく、明治維新的な改革が必要なのである。
 それは例えば、武士階級を解体した秩禄処分ほどの行財政改革(給与の大幅カット、人員の三分の一化)が必要だということである。
 県庁職員だけではない、県会議員も、第二の俸禄となっている政務活動費(総額毎年1億数千万円)を廃止し、ボーナスなど手当を廃止し、
 俸給は現行80万円ぐらいを→30万円程度にまで縮減することだ。
 幕末回転・明治維新を遂行した下級武士たちが偉いのは、銃や刀をもって闘って、自らの武士身分、封建官僚を廃棄し、国民を登用したたというところにある。(続く)

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2017年3月 2日 (木)

高知県議会政務活動費訴訟

News & Letters/552

第二の俸給(毎月28万円)である政務活動費は廃止すべきである。
会派の事務所で雇用した従業員の社会保険料の事業主(議員)負担分を支払えといって
請求している。県民の間隔ではおかしいと思うが、議員や行政マンでは普通のことだ。
私の異議申し立てに対して監査するどころか、監査委員はむしろご立腹なのであるからやりきれない。

訴 状
           高知県安芸郡東洋町大字河内405番地1         
           原告 澤山 保太郎
          高知市丸ノ内1丁目2番20号 
     
          被告 高知県知事 尾﨑正直

  損害賠償請求事件 
 訴訟物の価額 160万円
貼用印紙額  1万3000円

 【請求の趣旨】

1、被告は、尾﨑正直に対し高知県へ、64万2183円を支払うよう請求すること、
2、被告は、尾﨑正直にたいして、今後政務調査費で会派等にかかる社会保険料の事業主負担分を支払うことを止めること、
3、訴訟費用は被告が負担する。
との判決を求める。

【第1、当事者】

1、原告は高知県民であって、本件について平成29年1月18日に高知県監査委員会に住民監査請求をし、平成29年1月31日付で請求却下の通知を受けたものである。
2.被告は、平成19年より現在まで高知県知事であり、本件政務活動費を議員に交付している。  
 
【第2、請求原因】

一、公開されている高知県議会政務活動費のうちで、人件費として健康保険料、厚生年金保険料、児童手当拠出金などの事業主負担分について政務活動費から支払うべく、議員が請求し、これを知事が認めて公金を支出している。これは、地方自治法第232条  (必要な経費)違反であり、憲法第30条(納税の義務)の趣旨を踏みにじる行為であると考える。社会保険関係法令で定められた事業主にかかる公租公課を公金で支払うことは税法(「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」第31条第2項の4等)の根本的趣旨に反する。

人件費にかかる社会保険料の事業主負担分について、政務調査費で支払った分を返還さ
せ、また、今後これを会派及び議員に支給しないようにする必要がある。

二、本件高知県議会の政務調査費でまかなわれている社会保険料を含む人件費そのものが、タイムカード、業務日誌など人件費支払いの前提となる具体的な証拠もなく支出されている。「政務活動の交付に関する条例」(本件条例)10条4項(1)の規定「政務活動費にかかる会計帳簿及び領収書その他の証拠書類の写し」の提出義務があるが、人件費については、雇用契約書や業務日誌、出勤簿などの証拠書類が不可欠であるが、これらが一切提出されていない。被雇用者の名前さえ分からない。

 氏名を墨塗りした給料・手当の被雇用者の領収書なるものが公開されているが、このようなものでは雇用の実態(雇用、勤務状況など)を証明するものではない。

三、本来、政務活動費は、議員の調査・研究などの政務活動に伴う費用であるが、議員や会派が雇用している職員の人件費は事務所の請求や支払い、収入等の経理や人事・労務、連絡・来客応対あるいは事務所の整理などに関する管理業務費であって、法令の対象である議員の政務活動ではない。雇用された事務員が議員の政務活動と行動を共にした場合はともかく、議員事務所の総務・管理的業務については、本件条例の適用外である。
 一般に、失業対策での給付金や補助金交付でも、事業にかかる手当など人件費や物品の購入費などは公金給付の対象となるが、その事業についての管理業務の費用は給付の対象とはならない。例えば国などの失業対策事業では給付金は労働者の労働に対する給付金だけであり、その労働者にかかる労務管理費は給付の対象にはならない。
 議会が定めている「政務活動費マニュアル」でも人件費は「補助業務に従事している実態により政務活動費を充当できるものとする。」と明記されている。
被雇用者の「実態」について業務日誌などの資料の徴収・開示は何もないが、政務活動に参加したという記録がないのでほとんどが事務所の総務・管理業務であることは疑いない。人件費そのものが政務活動費の対象とならない以上、社会保険料の事業主負担を公費で払えという請求は成り立たない。

四、本件行為は、支出の理由なく公金を支出したものであり、地方自治法に違反し、その行為(請求と支払い)が、憲法で定められた国民(議員)の納税の義務を理由なく免ずることになる意味で憲法第30条に抵触するものである。
高知県議会の政務活動費の実際の運用では、人件費においては、被雇用者からは社会保険料の個人負担分として給料から差し引いている。労働者に対する措置は正しいとしても、それより優越的立場にある事業主(会派又は議員)の負担分については、これを事業主に負担させず、公金で賄うというのは、県が事業主である議員に対して不当な利益供与をするものというべきである。

五、高知県の会計規則によれば、議会に関する財務会計行為は、議会事務局長に委任されているが、政務活動費の交付決定そのものは知事の権限にある。
 公表された資料(政務活動費支出伝票)で本件監査請求期間中のもの、平成28年の1
 月~3月までの期間の分は、64万2183円である。(甲第3号証)

六、監査委員の判断について
  本件について監査委員は「地方自治法第242条に定める要件を満たしていないので却下します。」という。
 そしてその理由は、本件監査請求が「違法性又は不当性が具体的かつ客観的に示されていない」と判断したからだという。

しかし、地方自治法が言う住民監査請求での「違法性」とか「不当性」が認められる
 というのは、監査委員がそのように認めるかどうかではなく、住民が、違法性とか不当性があると認めた事案について、請求書を提出できるのであり、実際に違法性があるかどうか等については、監査委員は審査の結果、下すべきことなのである。
 あらかじめ監査委員が勝手に違法性、不当性はないなどと判断して審査をしないという行為は許されない。

 本件の場合、①問題にしている事実(政務活動費での社会保険料支払い)は明確であり、②それを公費で賄っている行為の事実も添付資料(公表されている限りのもの)で明確である。③そして、その行為が憲法30条に違反しているという指摘(住民側の違法性の認識)も明確に示されている。これ以上の要件を地方自治法は求めるものではない。
監査委員は、県議会のマニュアルに照らして違法性はないという勝手な判断から、原告の請求書を審査せず、「監査委員会事務局において予備調査を行ったところ、・・」という事務局職員に手で不当な取り扱いをしたものである。

                                                                                                              
 【立証方法】

一、甲第1号証  監査請求書 
二、甲第2号証  監査請求却下通知書 
三、甲第3号証  支出伝票
  四、甲第4号証  支出命令書
  五、甲第5号証  政務活動費マニュアル(条例含む)

     【添付書類】

一、訴状副本 1通
二、甲号各証 各1通

平成29年3月1日
高知県安芸郡東洋町大字河内405番地1
                   澤山 保太郎
高知地方裁判所 御中

     原告証拠説明書
               平成29年3月1日                     
原告 澤山保太郎

甲第1号証 監査請求書(写し)

1、標記: 高知県職員措置請求書
2、作成者: 原告
3、作成日: 平成29年1月18日
4、立証の趣旨:

原告の請求が地方自治法第242条1の請求の要件を備えていることを示す。
   
甲第2号証  却下通知(写し)

     1、標記: 高知県職員措置請求書について(通知)
     2、作成者: 高知県監査委員
     3、作成期日: 平成29年1月31日
     4、立証の趣旨:
 高知県監査委員が、監査請求の要件をはき違え、住民の主体的判断で事案の違法性を認識するというのではなく、監査委員の判断で違法性を判断するとしている。これは地方自治法の規定を誤解したものである。

甲第3号証の1~12  支出伝票 (写し)

    1、標記:政務活動費支出伝票
    2、作成者:会派(自由民主党、日本共産党、県民の会)           )
      議員(上田貢太郎、石井孝、前田強)
    3、作成期日:平成28年1月22日~同年3月31日

    4、立証の趣旨:

開示された限りの支出伝票(27年度分の最後の3か月分)。高知県議会は、監査請求の1年前までの期間中の証拠の開示について28年度4月以降29年1月まで約9か月分の資料は開示しなかった。隠ぺい体質を露呈している。

甲第4号証 支出命令書(写し)

    1、標記:支出命令書
    2、作成者:高知県議会事務局
    3、作成日:平成28年1月15日
    4、立証の趣旨:
      本件人件費の支出を含む政務稼働費の支出命令書
      27年度の最後の3か月間のもの

甲第5号証:政務活動費マニュアル (写し)

    1、標記:政務活動費マニュアル
    2、作成者:高知県議会
    3、作成日:平成27年4月1日
    4、立証の趣旨:

このマニュアルに添付されている政務活動費に関する条例には、経費の範囲の中に「人件費」も含まれている。
 しかし、この「人件費」はあくまでも議員の政務活動の補助業務にともなうものであって、事務所の総務・管理業務を含むものとは考えられない。

マニュアル(16頁)でも「補助業務に従事している実態」により政務活動費を充当できると決めているが、出勤簿や業務日誌など雇用の実態を示す証拠の提出などについては何も規定せず、実際何もない。

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2017年2月26日 (日)

高知県監査委員会の事務局職員との会話

News & Letters/551

月18日に高知県議会の政務活動費について会派や議員が勝手に雇った事務員の
社会保険料についてその事業主負担を政務活動費の公費で払うように請求し、県が支払っていたことにつき住民監査請求した。任意団体に課税された税金を税金で払えという請求は、憲法第30条に違反すると主張した。

ところが監査委員会は、これを却下した。具体的な違法性の指摘がないなどということで、監査請求の要件が欠如しているというのである。
その理由は条例や、議会作成のマニュアルでは、雇った者の人件費は政務活動費で払ってもよいことになっているからだ、という。

わたしは、税金を公金でまかなうというのは納税の義務を果たしたことにはならないという憲法次元で違法性を問うているのである。
監査請求の要件を充たしているのに満たしていないというので不審に思い理由の開示請求をしたところ、昨日直接監査委員会の事務局の職員に話を聞くことができた。その男の話では、憲法30条(国民は納税の義務を負う)では、公金で税金を支払ってはならないとは書いていないから、違法だという私の主張は理由がないというのである。
呆れてものが言えない。

法令でも、県の条例でもマニュアルでも、政党政派にかかる税金を政務活動費で支払えと請求し実際に支払ってはいけないとも、いいとも書いていない。
それを判断するのは、憲法と良識だけである。憲法があっても良識がなければ憲法は死文にすぎない

納税は国民の義務だというのは、国民(法人や団体、個人)が自らの金で税金を負担するという意味だ。国や地方自治体から何らかの形でもらって自分の
金となった資金で税金を支払うことは許されよう。しかし、自分にかけられた税金の支払いを県知事に対して支払うよう請求し、知事もそれを認めてその金を支給するというのは、実質的に納税とは言えない。

監査委員の間違いの第一は、監査請求の法律の趣旨をはき違えている点である。
地方自治法242条を見ればわかる通り、監査請求の段階では、違法な事実があると判断するのは、監査委員ではなく住民なのである。

「普通地方公共団体の住民は、…違法若しくは不当な公金の支出・・・・があると認めるときは、‥‥監査委員に監査を求め…措置を講ずべきことを請求することができる。」となっている。
監査請求書の様式が整っていれば監査委員はこれを受理し監査をしなければならないのである。

請求の段階で監査委員や事務局の職員連中が条例に違反していないとか憲法に違反していないとか勝手に判断して違法性は認められないといって却下することは
許されていないのだ。監査請求の段階の主体は住民の判断なのである。
第二に、知事や市町村長もその雇っている職員についは事業主負担は公金で払っている。という。
政党政派は任意の団体であって、知事や市町村長のような公職ではない。
知事ら首長が補助職員を雇用するのは法令で定められた義務であるが、政党政派が人を雇うかどうかはその団体の私事にすぎない。

第三に、会派や議員が雇っている事務員は、何も政務活動費の対象事業だけのために働いているわけではない。通常の議会内外の活動の為にも使用されている。
従ってその仕事の分量に応じて雇用にかかる費用も案分して請求しなければならない。政務活動費とは無関係の通常の議会活動の手助けをした分も公金で払えという
請求を根拠づける法令やマニュアルの規定はどこにのないのである。事務所費用もパソコンを購入しても、政務活動費で全額の支払いは認められず、案分するようにマニュアルに定めている。

条例やマニュアルに違反する事件だけ監査するという姿勢にしても、その範囲での監査も怠るということになる。
仕事をしないというなら監査委員会の職務から外してもらえばいいだろう。

高知県議会の政務活動費で多額の宿泊費が証拠もないのにどんどん使われてきたが去年あたりからやっと領収書の添付が義務付けられた。
それまでは、マニュアルでは宿泊費は領収書の添付は必要なしだった。条例ではすべての経費請求には証拠の書類が必要だと規定されていたが、宿泊の証拠はと問うと、
議員が宿泊したと書いた書類が証拠だ、と言い張って来たのである。議員が紙に書いただけで、どこで宿泊したかもわからない、1泊1万数千円以上の定額が使われ続け、
監査請求をしても裁判をしても通らなかったのである。

高知県庁では、尾﨑知事の鼻息はまだ荒いが県勢は全国最下位から未だに浮上の気配がない。人口は激減中で戦前以下から、江戸時代以下に向かって急降下だ。
県民は落ち込みと絶望の中にあるが、県庁は春風駘蕩、議会事務局といい、監査委員会といい、子供じみたいいわけで行政事務を行っているのだ。
住民の意識と遥かに乖離した役人の感覚。藩政時代のお城の官僚侍とどう違うのか、判断が困難だ。

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2017年1月29日 (日)

県議会への監査請求

News & Letters/548

高知県議会は、領収書などをネットで初めて公開した、ということで評価が高い。

しかし、中身は相当でたらめである。宿泊費についてはやっと領収書をとり実費支給に替えた。これまでは、パック旅行以外は一切領収書を公表せず、高額の定額をとっていた。宿泊した事実を証明するのは領収書の代わりに議員本人の書いた自己証明書が証拠だと
言い張って来たのである。裁判所もそれを容認した。

しかし、さすがに私の住民訴訟のあと、領収書を出すようになり実費支給に切り替えた。しかし、まだまだ闇は深い。
本来年間数百万円の高額の政務活動費は廃止すべきである。第二の報酬である。議員にはすでに超高額の報酬が支払われている。

日本共産党は国会議員への政党助成金を拒否しているのであるから、それの地方版である政務活動費を拒絶するべきだ。

今回は、党派や議員が雇用している人件費のうち、社会保険料など事業者(議員側)負担まで政務活動費で賄っている事実について異議を申し立てた。公課公租を公金で支払うということは、公課公租の意義を喪失させる。憲法第30条の国民の納税義務をなんと心得ているのだろうか。

憲法をないがしろにするいかなる法令も無効である。県の監査委員会は、悪事の隠ぺい機能をどのように発揮するのか、
また、それに続く裁判所がどのようなでたらめな判断を下すのか、見ものである。

          高知県職員措置(住民監査)請求書

                        平成29年1月18日
高知県監査委員殿 
                〒781-7412高知県安芸郡東洋町405番地1
                請求人 澤山保太郎
【請求の要旨】

1、公開されている高知県議会政務活動費のうちで、人件費として健康保険料、厚生年金保険料、児童手当拠出金などの事業主負担分について政務活動費から支払うのは不当かつ違法であると考えるのでこれまでの会派及び議員への既支給分の全額返還を求めるべきである。公租公課を公金で支払うことは税法の根本的趣旨に反する。

2、人件費にかかる社会保険料の事業主負担分について、今後これを会派及び議員に支給しないようにするべきであり、差し止めを求める。
3、人件費での社会保険料の事業主負担分については、政務活動費で支払った分については、会派及び議員は、これら社会保険料は未納であり滞納であるので可及的に遡及して納税(支払い)する義務がある。

【理由】

1、公課公租を負担することは国民の憲法上の義務である。何人もこの義務を免れない。
(憲法第30条)
 国や地方公共団体は事業主であるが、担税義務はない。国庫以外に財源がないからである。政党政派は行政機関ではなく、任意団体であるから、人を雇用した場合、事業主として各種の社会保険料を負担する義務がある。
 その保険料を政務活動費という公金でもって支払うことは、公租公課の意義を踏みにじり、あたかも任意の政党政派が公的機関と同等であるかの如きふるまいをしていることになる。

 議員による調査研究の費用を賄う政務活動費で、人を雇い人件費を支弁することについては疑義があるが、仮にこれが認められるとしても、そのうち社会保険料にかかる費用まで支弁することは認められていない。現行の条例・規則などではそもそも人件費の内訳を明瞭にしていない。
議員への政務活動費の支給を定めた地方自治法(第100条第14項)においても、また他のいかなる法令でも国民に課される公課公租についてこれを公金で支払うことが許容される規定は存在しない。いかなる法令、条例規則でも憲法第30条を凌駕(又は無視)する規程を作ることはできない。

地方自治法第100条の第14項の規定では、政務活動費は、「議員の調査研究に必要な経費の一部」について支給するとなっていて事業主(会派又は議員)や労働者個人にかかる公課公租は、「議員の調査研究に必要な経費」とは言えない。
公課公租は、国や地方公共団体が国民(法人を含む)に課するものであってそれでもって行政を施行する財源とするものなのである。

2、高知県議会の政務活動費の実際の運用では、人件費においては、被雇用者からは社会保険料の個人負担分として給料から差し引いている。

労働者に対する措置は正しいとしても、それより優越的立場にある事業主(会派又は議員)の負担分については、これを事業主に負担させず、公金で賄わせるというのは、畢竟、県が雇用主である議員に対して不当な利益供与をするものというべきであって、政治資金規正の法令にも抵触する疑いがある。

各種の重税に苦しみながら納税義務をはたしている多くの県民から見て、厚顔無恥というべきであろう。政務活動費で必要な経費は何でもこれで支弁していいということにはなっていない。あくまでも「必要経費の一部」しか支給されない。
  
       添付資料
   政務活動費支出伝票(社会保険料にかかるもの) 11枚

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