情報公開

2018年4月 6日 (金)

情報隠蔽?

News & Letters/626
陸自のイラク戦地日報問題は情報隠蔽というべきであろうか。むろんそれもある。だが、
戦地からの報告書を大臣はもとより自衛隊の幹部ですらも目を通していない、ということが問題なのではないか。
戦地に派遣した軍隊の日日の戦闘記録を幕僚や将官が見ようとしない、そんな軍隊があるだろうか。
戦闘員が記録した日報が行方不明になっていた、隠していた、などというようなことで騒ぐというのが理解不能だ。
普通の会社でもこんなことは起こらない。例えば海外などに営業に出した社員の報告は今か今かと首を長くして待つのが会社の役員の普通の姿だ。現地からの報告で一喜一憂する。現地からのその報告書は宝であり、会社や組織の生命線のはずだ。
イラクやスーダンからの報告書は、誰よりも最高級の将官や文民たる大臣の手元で共有されていなければならなかった。
大臣が日報を探索するよう部下に指示した、などと自慢げに答弁する姿は余りにも愚かで笑うこともできない。
日本の軍隊、日本の官僚組織は自己の職務より何か別のことで夢中になることがあるのではないか。
現地の状況に無関心で、それで作戦を立てて戦争を始め戦争を続行する、そういう軍隊がさきの旧軍隊の姿だ。
現地の状況を知れば、無謀な戦争はできない。他国の民衆の激しい抵抗があり、その現実の報告があってもその報告を無視し、己の野望と図上作戦で侵略戦争を拡大しアジアの民衆を殺し祖国を敗亡に追いやった。
その一丁目一番地が現地からの報告の無視である。
行方不明になっているのは、戦地の状況を何よりも重視する軍人としての感性であり、
また、高級軍人や「文官」たちの職務専念の観念だ。

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2017年1月29日 (日)

県議会への監査請求

News & Letters/548

高知県議会は、領収書などをネットで初めて公開した、ということで評価が高い。

しかし、中身は相当でたらめである。宿泊費についてはやっと領収書をとり実費支給に替えた。これまでは、パック旅行以外は一切領収書を公表せず、高額の定額をとっていた。宿泊した事実を証明するのは領収書の代わりに議員本人の書いた自己証明書が証拠だと
言い張って来たのである。裁判所もそれを容認した。

しかし、さすがに私の住民訴訟のあと、領収書を出すようになり実費支給に切り替えた。しかし、まだまだ闇は深い。
本来年間数百万円の高額の政務活動費は廃止すべきである。第二の報酬である。議員にはすでに超高額の報酬が支払われている。

日本共産党は国会議員への政党助成金を拒否しているのであるから、それの地方版である政務活動費を拒絶するべきだ。

今回は、党派や議員が雇用している人件費のうち、社会保険料など事業者(議員側)負担まで政務活動費で賄っている事実について異議を申し立てた。公課公租を公金で支払うということは、公課公租の意義を喪失させる。憲法第30条の国民の納税義務をなんと心得ているのだろうか。

憲法をないがしろにするいかなる法令も無効である。県の監査委員会は、悪事の隠ぺい機能をどのように発揮するのか、
また、それに続く裁判所がどのようなでたらめな判断を下すのか、見ものである。

          高知県職員措置(住民監査)請求書

                        平成29年1月18日
高知県監査委員殿 
                〒781-7412高知県安芸郡東洋町405番地1
                請求人 澤山保太郎
【請求の要旨】

1、公開されている高知県議会政務活動費のうちで、人件費として健康保険料、厚生年金保険料、児童手当拠出金などの事業主負担分について政務活動費から支払うのは不当かつ違法であると考えるのでこれまでの会派及び議員への既支給分の全額返還を求めるべきである。公租公課を公金で支払うことは税法の根本的趣旨に反する。

2、人件費にかかる社会保険料の事業主負担分について、今後これを会派及び議員に支給しないようにするべきであり、差し止めを求める。
3、人件費での社会保険料の事業主負担分については、政務活動費で支払った分については、会派及び議員は、これら社会保険料は未納であり滞納であるので可及的に遡及して納税(支払い)する義務がある。

【理由】

1、公課公租を負担することは国民の憲法上の義務である。何人もこの義務を免れない。
(憲法第30条)
 国や地方公共団体は事業主であるが、担税義務はない。国庫以外に財源がないからである。政党政派は行政機関ではなく、任意団体であるから、人を雇用した場合、事業主として各種の社会保険料を負担する義務がある。
 その保険料を政務活動費という公金でもって支払うことは、公租公課の意義を踏みにじり、あたかも任意の政党政派が公的機関と同等であるかの如きふるまいをしていることになる。

 議員による調査研究の費用を賄う政務活動費で、人を雇い人件費を支弁することについては疑義があるが、仮にこれが認められるとしても、そのうち社会保険料にかかる費用まで支弁することは認められていない。現行の条例・規則などではそもそも人件費の内訳を明瞭にしていない。
議員への政務活動費の支給を定めた地方自治法(第100条第14項)においても、また他のいかなる法令でも国民に課される公課公租についてこれを公金で支払うことが許容される規定は存在しない。いかなる法令、条例規則でも憲法第30条を凌駕(又は無視)する規程を作ることはできない。

地方自治法第100条の第14項の規定では、政務活動費は、「議員の調査研究に必要な経費の一部」について支給するとなっていて事業主(会派又は議員)や労働者個人にかかる公課公租は、「議員の調査研究に必要な経費」とは言えない。
公課公租は、国や地方公共団体が国民(法人を含む)に課するものであってそれでもって行政を施行する財源とするものなのである。

2、高知県議会の政務活動費の実際の運用では、人件費においては、被雇用者からは社会保険料の個人負担分として給料から差し引いている。

労働者に対する措置は正しいとしても、それより優越的立場にある事業主(会派又は議員)の負担分については、これを事業主に負担させず、公金で賄わせるというのは、畢竟、県が雇用主である議員に対して不当な利益供与をするものというべきであって、政治資金規正の法令にも抵触する疑いがある。

各種の重税に苦しみながら納税義務をはたしている多くの県民から見て、厚顔無恥というべきであろう。政務活動費で必要な経費は何でもこれで支弁していいということにはなっていない。あくまでも「必要経費の一部」しか支給されない。
  
       添付資料
   政務活動費支出伝票(社会保険料にかかるもの) 11枚

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2016年3月26日 (土)

随意契約

News & Letters/468

ある公の病院の薬剤購入については、長年数十億円単位で不正な随意契約がまかり通っていた。

政府がそれを廃止して公正な一般競争入札に切り替えるように繰り返し通達しているにもかかわらずである。

そのやり口は、実際には一度に数千万円単位で落札しているのに、契約ではそれを3百万円未満の多数のものに分割し、随意契約が許されるように書類を作成して会計検査院の目をかすめるという事をしていたのである。

随意契約であるから、業者は担当職員が自由に選べる。特定の業者を排除し特定の他の業者とつるんで利権構造を拵えてきた。契約担当の幹部職員は肩で風を切って業者をあしらってきた。情報を開示請求しても肝心の資料は一切出さない。

いま、それが市民の告発によって、利権体制が大きく崩れ、不正に関与していた幹部職員は表から引っ込み、この3月から正常な一般競争入札が始まった。権力を笠に着た官僚に苦しめられてきた地元の業者らもやっと理不尽なくびきから解き放たれた。
随意契約は薬剤だけではなく機器類の購入など巨額の契約にも横行していたという。

他の公立病院でも、薬剤の購入については相当深刻な問題を抱えている。随意契約の横行だ。市町村でも、一般競争入札を避け、随意契約をするという風潮はなかなかやまない。

少し調べればすぐわかることだが、新聞もほとんど取り上げない。調査能力がないのか。
市民が住民訴訟で取り上げてもなんだかんだと言って裁判所が訴えを認めない。マスコミも独自の調査はせず、記事にも載せない。

公共事業での利権行政の柱は、随意契約であり、ほとんどすべて不正な契約なのである。
相手団体の事業が公益性のある事業だからというのが随意契約の擁護理由である。

だが、そんなことは地方自治法やその施行令にはうたわれていない。行政の行為の公益性は、相手団体のそれではなく、行政自体の手法や手続きの公正さが公益性を担保するのである。

マスメディアが見逃し、裁判所が、訴える市民を目の敵にし利権行政の擁護者になっているのが現状だ。

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2016年1月12日 (火)

民主主義のかけら

News & Letters/454

すでに述べたように、日本の戦後民主主義もルソーが唱えた民主主義と比べ天地霄壤の差がある。

ルソーは、人民主権では、立法においては絶対に代表制を認めない。直接民主主義だ。
我々の民主主義は、立法も行政もすべて代表制であり、司法は完全な官僚制だ。
人民主権はほとんど政治屋に簒奪されたままであり、選挙の時一瞬主権を回復したと思う程度である。

わずかに残っているのは、言論の自由、集会結社デモの自由と地方自治法の住民監査請求・住民訴訟制度ぐらいであり、国や企業に対する損害賠償請求などの民事上の裁判もわずかに許される。

しかし、ここ裁判所でも、官僚化した裁判官の独壇場であり、権力に逆らう者は容赦なく切って捨てられる。

それでも、ある程度、権力者の腐敗を追及することはできる。追及しても投獄される心配はない。

それらはルソーから言えばほとんど民主主義のかけらというものだろう。そのかけらを利用する人は少ない。

人民主権のかけらを拾いながら、権力と渡り合うのは、私に残された仕事であり、そして、ルソーの理想に一歩でも近づく道である。若い人はもとより、お年寄りは特に、ただ一人でも住民訴訟を提起し、法廷で権力の不正を追及して吠えることができる。

何千、何万人もの人が立ち上がれば法廷は震えわななき、民主主義のかけらもガラガラ→ごうごうと地鳴りがして圧政を打倒する武器になるかもしれない。1人でも市民オンブズマンとなって直接民主主義を実践して戦おう。

今年もよろしく     2016年元旦

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2015年6月 1日 (月)

県議会政務調査費の住民訴訟

News & Letters/413

被告の高知県は、県知事を相手にした私の訴状に対して、高知県会計規則第3条の規定により県知事の権限を議会事務局長に委任してあるので、知事を訴訟の相手にするのは失当であり、却下されるべきだと居直っていた。

しかし、私の今回の準備書面によって、その卑劣な論理が打ち砕かれた。
まさに知事は県議会に本件政務調査費の交付権限を議会に委任することができないという事が法的に証明された。従って知事が交付決定もしていない公金を、議会事務局長が永年勝手に使っていたということになった。

本件訴訟の前哨戦はかくて私の勝利のうちに終わり、今から本戦に入る。

ちなみにこの間の調査で、高知県議会事務局では、政務調査費の交付決定通知書はもとより、重要文書の送達簿すらも作成していないことが明らかになった。
文書管理もまともにやれない機関が行政のチェック機関として太いことを言って巨額の公金を使っている。

監査委員は、県議会事務局をまともに調査しているのであろうか。

平成26年(行ウ)第9号 損害賠償請求事件    
原告 澤山保太郎
被告 高知県知事
原告準備書面(4)
                 平成27年5月25日
高知地方裁判所 殿
                   原告 澤山保太郎                  

原告は以下のとおり弁論を準備する。
知事の権限の委任について
被告はその答弁書25頁及び準備書面(1)の2頁で高知県会計規則3条1項1号により、政務調査費などの支出についての権限を知事から議会事務局長に委任されていて、知事には権限がない、という主張を繰り返してきた。

原告はこれに対して準備書面(2)、(3)でその主張には法的根拠がないことを指摘してきた。これについて被告から法的根拠を示す主張は出ていない。
今原告の主張をさらに補強し整理する。

一、高知県会計規則第3条1項1号には、確かに予算の範囲内で教育委員会など諸機関の所掌に関する支出負担行為や支出命令等について「知事の事務委任」が規定され、議会もその機関の一つとして指定されている。
ところで高知県の会計規則関係の通知(甲第  号証)には、この会計規則第3条関係について解説していて、それによると知事の権限の事務委任は、「地方自治法第百五十三条又は第百八十条の二の規定」に基づくとされている。
 この二つの法律の規定を見ると、いずれも議会又は議会事務局への知事権限の委任の根拠にはなりえない。
すなわち、
 地方自治法第153条の第1項の場合、権限委任の対象は副知事や部課長など知事部局の職員に限定されているし、第2項の「行政庁」も保健所、福祉事務所など知事の管轄する部署のことであると理解されている。従って議会は対象となっていない。
 他には地方自治法第180条の2の規定があるが、その事務委任の対象も「当該普通地方公共団体の委員会又は委員」であって、議事機関たる議会は対象ではない。

二、被告準備書面(2)の3頁~4頁にかけて被告は、議会事務局が知事の権限事項について委任される法的根拠がないので、議会事務局の職員に知事部局の職員たる資格を与えるため「併任」という仕法を用いていることを明らかにした。

それを合理化するために乙第25号証の逐条解説書を出してきているが、その解説書でも、委員会など執行機関には委任についての規定があるが議会については「このような規定がないので・・・・」といって、別の便法「併任」について教示している。すなわち、
たとえば、議会事務局の事務局長、書記長又は書記を長の補助機関である職員に併任し、その長の補助機関である職員たるの資格において、これに議会に係る予算の執行権を委任し・・・あるいは補助執行させるより他に方法がない。」という。
しかし、この解説書の著者は法令の制定者ではないし、このような「併任」という著者の意見が法令に替われるものでもない。

被告が言う「併任」というのは法的には地方自治法第180条の3の「兼任」のことと思われるが、その規定も首長と委員会との執行機関同士の間の規定であって議事機関である議会との間のことではない。従って被告の主張には何の法的根拠も存在しない。

三、乙第25号証の解説書が「併任」以外に「・・・・他に方法はない」というがそうであろうか。
  回答:他の方法はある。しかも本来の方法である。たとえば議会事務局の職員の給与の支払いでも知事が出納室に命じてこれを支給させることができるし、実際そうしている。補助金の交付についても直接出納長に命じて支払い事務を遂行させることは当然出来るし、それが本来のやり方だ。事務の委任というのは、もともと行政事務の効率化・簡素化のために認められた制度にすぎない。

委任について法律の定めがない場合は、委任してはならないのであって、しかも委任しなければ事務の遂行ができないわけではないし、また、委任しなければならないという法令も存在しない。委任についての地方自治法の規定は全て「・・・することができる」という文言で終わっている。

法の制定者が委任の対象に議会のことを忘れたのではないかと思うかもしれないが、他の執行機関でもかつては首長の事務の委任が禁じられた機関もあった。すなわち、地方自治法第180の2の規定の末尾の文言では、知事など首長の管轄する執行機関と明確に一線を画す必要がある機関には事務の委任はできないことが予定されている。
議会と執行機関は完全に独立していなければならず、同じ人物が同時に双方の事務を担当することは好ましくないと考えて、わざと委任事務の対象から議会をはずしたと考えられる。問題によっては議会が執行機関と全面的に対立するという場面、議会事務局も議長の指示のもとに執行機関と対決する業務を遂行し行動しなければならない場面もありうるのである。

 四、法律的に知事の事務や権限の委任を議会(あるいは議会事務局)にすることはできない。
従って、被告の主張は実際の事務の実態を表現するものであるが、法的根拠はなく、県の会計規則第3条の知事の委任に基づくという本件政務調査費の交付及びその仕法は権限のない議会事務局長が知事から委任されたものと詐称し知事の権限を踰越した違法行為であると断定できる。
あるいは被告知事からすれば、自ら査定し点検をし決定をするなど本件交付事務の権限を行使しなければならないのに、その責務を放擲し、これを法的根拠もないのに議会に丸投げ的に委任し、議会の好きなようにさせてきて、原告が指摘するような事態をもたらした、というべきであろう。
五、しかも、すでに指摘してきたように、政務調査費の交付について被告は本件も含めて条例に定められた知事の交付決定を一度も行っていず、一通の交付決定通知書も議員や議会会派に送付していない。知事から委任されたという議会事務局長も同様に正規の交付決定書を発送していない。

原告が、尋ねたところ、高知県議会事務局では、そもそも「公文書送達簿」の書式はあるが、これまでこれに一切記載していなかったし、また、その送達簿のパソコンなどでの「電磁的記録」も作成していない、ということである。

 これが、本件政務調査費について権限のない議会事務局が適法な手続きも踏まず、議員の言うとおりに公金を支払い続けてきた姿である。 

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2015年2月21日 (土)

高知県議の政務調査費の裁判

News & Letters/399

高知県議会も政務調査費(現在は政務活動費)の使い方について考え始めた。
しかし、依然として議会内部でしか論議をしようとしない。

政務調査費を法令化するに当たり政府は、各議会が条例制定の折には、住民の意見を聴く機会を持つべきだという指示があったが、そんなことは絶対にしない。
宿泊費などは実費の倍以上も取っていて、日当まで取っている。

旅費などは県庁に用があるというものまで計上して請求する。しかも本当に県庁へ来たのかどうかはっきりした証拠もない。選挙区をぶらっと車で回っても距離に応じて旅費を請求する。兵庫県の号泣県議が高知にもだいぶいるのではないか。

以下最近の原告準備書面を掲載する。

平成26年行ウ第9号 損害賠償請求事件

原告 澤山保太郎

被告 高知県知事

 

準備書面(3)

                       平成27年2月17日

高知地方裁判所 殿 

                            原告 澤山保太郎

原告は、答弁書、被告準備書面(1)及び(2)について以下の通り弁論を準備する。

一、本件交付事務について

1、すでに原告準備書面(2)において明らかになった通り、本件政務調査費の交付については、本件条例に定められている知事の交付決定(書)、議員や会派への交付決定通知書が存在していない。知事はそのような文書を発行していないし、会計事務の委任を受けたという議会事務局長もそれらを発行していない。

補助金の交付決定は単なる会計事務ではなく、知事の政治的な意思決定でありここから全ての会計事務が始まる最重要行為である。

この一点において、本件交付行為は全て無効である。

被告は答弁書9頁中段で「高知県知事が、平成24年度政務調査費を高知県議会の会派及び議員の双方に対し交付したことについては認め、その余は争う。」としていた。

そしてその実務は、「アの通知が提出された後、旧条例7条の規定に従い、知事(委任を受けた事務局長)は当該通知をもとに会派及び議員に対し政務調査費の交付決定を行うとともに、交付決定した旨を会派の代表者及び議員に通知する。」と主張していた。

しかし、原告に開示されたり一般に閲覧で公開されている本件交付金に関する資料には知事の交付決定書や議員への決定通知書は存在していない。原告が事務局に聴き糺したところ、そのような文書は発行されていない、とのことであった。

 条例で定められた知事の交付決定もなしに議会事務局長の支出命令等の交付手続きはそれでは何を根拠に遂行していたのか。何の根拠も存しない。

回答。勝手に公金を引き出して議員に配布していたにすぎない。

従って本件交付金は、全額支出することができないのに支出した違法なものであり、知事が議員からその全額を返還させるべき筋合いのものであるのに歴年それをしてこなかったし、その意思も全く見えない。だから、知事がその弁済をする義務がある。

すくなくとも、原告が請求している会派分の交付金全額や議員への交付金で領収書のない宿泊関係費の全額については、知事が賠償する義務がある。

2、議会事務局長の権限と知事の被告適格性

 答弁書25頁によると、政務調査費の交付についての財務会計行為の権限は、議会事務局長が高知県会計規則第3条1項1号の規定により知事から委任を受けている、と主張 していた。

しかし、原告は前掲準備書面(2)でそれについては法的根拠がないと指摘した。

すなわち、地方自治法第180条の2の規定によれば、地方公共団体の首長は教育委員会など各種の委員会へその事務の委任ができるというものであるが、議会事務局には、行政執行機関ではないからその法律の適用はない。従って知事の職務を勝手に議会事務局長が遂行していたということになり越権行為の違法性が浮かび上がった。

 そこで、被告は主張を変えて、その準備書面(2)で、実は、議会事務局の職員は知事部局と議会事務局との「併任」であると主張しなおし、依然として事務局長が本件交付事務について知事から包括的に権限の委任を受けていて、知事には権限がないという主張をしだした。そのため被告は、最高裁昭和54年7月20日判決の判例を持ち出しその主張を補強する。しかし、引用された最高裁判決文は「行政庁相互の間においていわゆる権限の委任がされ、・・・」というとおり「行政庁相互の間」の権限委任の事柄についてであり、議会また議会事務局は行政庁ではないし、地方自治法第180条の2の規定からも外れているからこの最高裁判例は本件には失当なのである。

 従って、議会事務局に「併任」されたという職員はもとの知事の指揮命令系統に入っている訳であるから、たとえ知事が議会事務局に出向させたその部下に事務を委任したとしても、行政庁間の事務の委任とは違って、知事がその事務についての権限を喪失するというわけではない。だから、知事は本件訴訟の被告として適格性を有する。そのことが被告の説明で明らかになったのである。

なお、被告は、地方自治法第180条の2の委任と同法153条第1項の委任とを同じ性質のものと考えているようであるが、その考えは失当である。

後者の場合は、地方公共団体の首長の権限に属する補助機関の職員に事務の一部を委任する行為なのであり、一種の職務命令であって、前者の別の独立した執行機関への委任は首長と別機関との協議(合意)による委任である。

被告準備書面にいう「併任」を前提にした本件の場合は後者の委任であって首長の指揮命令の権限行使の一形態にすぎず、その委任事務についても首長の権限が直接及ぶ。

従って高知県会計規則第3条1項の委任機関の中に「議会 事務局長」を入れたとしてもその権限行使の性質は全然相違していることに留意すべきである。

3、実際、他府県での政務調査費又は政務活動費の住民訴訟では、全て知事が被告となって訴訟が起こされ、知事の責任が問われてきた。 

 地方自治法第100条の14項の政務調査費の規定では、政務調査費を出すかどうかはあくまでも地方公共団体(首長)が決めることであり、出すという場合にはその額や交付の方法などを条例で定めるとなっている。条例があるからといって必ず政務調査費を予算に計上しなければならないということではない。知事の財政状況や政策によって判断される事柄であって、交付決定以下の事務は、事務吏員の裁量に全て任されそれで決まることではない。

本件条例はもとより高知県補助金交付規則では、補助金の交付事務は基本的に知事(部局)の権限である。しかし、答弁書25頁の「(2)交付事務の流れについて」では、本件交付事務は知事(部局)によってなされず、議会については無効な高知県会計規則第3条の規定に基づいて全て議会事務局で専断されてきたというのである。

すなわち、

 議長による交付対象議員の状況についての知事への通知は知事になされずこれを「事務局長が受理する」。

 交付決定、決定の議員への通知も、事務局長が行う。(実際には行っていないが)

 議員は、政務調査費を知事に請求するが、これを「事務局長が受理する」。

 収支報告書も議長から知事に送付するが、これも「事務局長が受理した後、事務局が・・・精査する」。

 交付金の残余が生じた場合、事務局長から議員へ返還命令が出る。

実行されていない②以外は全て事務局長の専断となっているといって、本件交付条例の規定の根幹をふみにじって顧みない、不遜な勢いである。

これらの主張は知事を僭称しその権限を踰越するいわば違法行為の自白であって、高知県独自の仕法であり無法地帯としての高知県議会を現象せしめている。

 

二、証拠のない費用への支出

被告はその準備書面(1)で宿泊費等の領収書など証拠のない政務調査費の支出についてその正当性を一生懸命弁明している。

被告の主張は、

 実費ではなく標準的な一定額を議会の裁量で決めて支払うことは違法ではない。

 本件交付条例の10条4項の「領収書その他の証拠書類の写し」については、領収書がないからといって直ちにその支出が違法となるものでもなく、

 また、「その他の証拠書類の写し」については、マニュアルで定めた通り議員が作成する「政務調査活動記録簿」で「議員が証明」すれば十分だ、

というものである。

 について 

被告は大阪高裁及び奈良地裁の判決文を引用して正当性を論じているが、両裁判所の判決文が政務調査費の何の費用についての判断なのか不明であり、それが直ちに本件の宿泊費等の定額支出の正当性につながるか疑問である。

本件のようにその定額が実費の倍以上である場合に「標準的な支給実費」と言えるのか極めて疑問である。

 について

被告が依拠する判例(大阪高裁平成17年5月25日判決、及び奈良地裁平成16年12月15日判決)はいずれも「政務調査費の旅費」についての判断であり、旅費については領収書が必ずしも取得できるわけではない事情があるから、旅行をしたということが確実であれば標準的な定額の支給もやむを得ないであろう。宿泊の費用は領収書が確実に取得できるから旅費と同列に扱うわけにはいかない。

 について

1、「その他の証拠書類」というのは、領収書に代わる証拠書類のことであって、自分が作成したメモ類ではない。条例が必要としているのは本人が作成する活動記録簿の記載内容を担保する客観的な証拠書類のことを言っているのである。

 刑事事件でも犯行を裏付けるのは容疑者の自白だけではだめであってその自白を裏付ける客観的な証拠や状況証拠が必要なのである。

 高知県議会が自分たちで作った本県「政務調査費マニュアル」でも「基本的な運用指針」の①として「実費支出の原則」が掲げられている。曰く

「社会通念上許容される範囲の実費(実績)を支出することが原則である。

ただし、実費の把握や領収書等の徴収が困難な場合には、実費支出の例外として取り扱う事ができるものとする。」(「政務調査費マニュアル」5頁)

しかし、この原則は、「項目別運用指針」で次のように捻じ曲げられた。

 

② 宿泊費への充当  

  ア 宿泊料 ⇒ 県の旅費規定に基づく旅費額

   (東京都の特別区12900円、甲地方 11100円、乙地方9900円)

 領収書は不要だが、政務調査活動記録簿により議員が証明する

ことにする。

  イ 宿泊諸費 ⇒ 県の旅費規定に基づく旅費額

  (東京都の特別区4400円、甲地方 3700円、乙地方3400円)

 領収書は不要

 

条例で定めた事柄をその運用マニュアルで否定するというのである。

2、問題なのは、宿泊の費用の多寡を証明するための領収書というだけではないのである。

 それよりももっと重大なのは宿泊を本当にしたのかどうかのその実証なのである。

 領収書以外にどこかの宿泊施設に有料で泊まったという事実の実証を、被告はそれでは何をもってするのかが問われているのである。

 甲第10号証の朝日新聞記事を見ても分かる通り、実際に宿賃を払って宿泊した実績は 4割程度であり、後は宿泊の実績がないのに政務調査費から宿泊費を請求して取ったというのである。この新聞記事から類推すれば大半の宿泊が架空であって、宿泊費を詐取しているのではないかという疑いが生ずるのである。

 その疑いを消すためにも領収書なりなんなりの証拠で宿泊の実績を被告が証明しなければならない。議員の記録の中には、家に帰らずに年間百数十日ホテルでとまったとして政務調査費を使い、ホテルを定宿にようにしている実態もあるが、そんな必要があるのか、本当にそれだけの日数泊まったのか、証拠があるのか、疑問を呈せざるを得ない。

  高知県会計規則第58条(前渡資金の精算)第1項では、前渡資金精算明細書にそえて証拠書類を添付して支出命令者に提出することになっていて、その証拠書類とは同条第4項1号で領収書が第1に挙げられている。本件政務調査費も前渡資金であるから、高知県会計規則58条が該当するはずである。

  高知県会計規則は、議会事務局も含め全ての県の機関の財務会計行為に適用されるものであって、ひとり議会事務局が扱う政務調査費の会計行為だけが聖域の様な扱いをされる理由はない。

 3、又、政治活動を理由にして使途の証拠書類の徴収やその提出を肯んじない向きもあり、被告準備書面(1)の8頁目の下段で何か「支出内容の透明化と自由闊達な調査研究活動の確保という相対立する要素」などがあるかのような主張をするが、しかし、政治資金規正法第11条や第12条で議員個人の政治活動の費用の報告でも、領収書やそれに代わる金融機関の振込明細書など証拠書類の添付が義務付けられており、それらは当然国民に公開されてしばしば物議を醸す事件にもなっている。証拠書類もなしに支出したという記載だけでは認められず、使途不明金となる。

  政務調査費は公金であり、個人的な政治活動には使うことが許されていないのであるから、透明性の担保と相対立する政治活動の分野には使われる恐れはないはずである。。

  私企業や個人の税金の確定申告でも経費支出の証拠書類なしには税務署を通過できない。公金の使途において証拠もなしに費用に使ったといって請求すること、その請求に漫然と応ずることが許されるはずがない。

三、立証について

被告は準備書面(1)で損害賠償請求などで損害の存在などの立証責任は原告側にあるといい、各議員はマニュアル通りに資料を提供しているのでそれ以上の資料は取れないし、調査もできない、という。しかし、

平成20年11月11日の仙台高裁の判決(平成20年(行コ)第13号 政務調査費返還代位請求控訴事件)によると、

本来、法令によって定められた一定の目的のために支出すべき公金を受領、管理し、これを支出したものは、当該支出が法令によって定められた目的のために正しく支出されたことについて、必要に応じてこれを証明する責任があるというべきである。

と判示した。

およそ政務調査費の使途がその使途基準に適合しているかどうかが問題になるのは、ともかく使途が明確になっていることが前提である。使途を証明する証拠が何もない場合 

は使途が架空だということを推認させる。その場合は使途基準に適合していないことは言うまでもない。

最近の裁判例(平成26年1月16日名古屋地裁判決 平成23年(行ウ)第68号愛知県議会議員政務調査費住民訴訟事件)でも、

一般に、不当利得返還請求訴訟において、返還を請求する側が利得の保持を正当化する原因が存在しないことを推認させる一般的・外形的な事実を立証した場合には、相手方において適切な反証を行わない限り、法律上の原因を欠くと判断されることになる。

と判示されている。

本件裁判や住民監査請求で原告側が政務調査費の宿泊費については、宿泊の事実を証明する証拠書類が何もなく、全ての宿泊費が架空の事実に基づく請求ではないかということで、全額損害だと主張しているのであるから、被告はそれを否定するのであれば具体的な証拠をもって反証するべきである。本件交付条例第13条によれば政務調査費の請求に係る証拠書類はすべて5年間保存することになっている。もし架空でないなら宿泊を証明する領収書なども保存されているはずである。

四、会派活動について

被告は準備書面(1)の6頁下段において最高裁判例を引用しているが、本件の場合はこの判例の通りには行われていない。

引用された最高裁判例では、「会派が行う調査研究活動には、会派がその名において自ら行うもののほか、会派の所属議員等にこれをゆだね、又は所属議員による調査研究活動を会派のためのものとして承認する方法によって行うものも含まれると解すべきである。」というとおり、会派として一体的に行動するほか、会派の調査を議員に委任したり、議員の活動を会派のためのものとして承認したりする方法・手続きが必要である。

議員らが個々恣意的に活動した記録を十っ把ひとからげにまとめてこれは会派活動だというラベルを張り、それに会派代表者が押印して提出するという本件のような手法とは明らかに違う。

すなわち、被告が引用する最高裁判例では、

上告人は、上記(2)の支出に関し、上記6会派の所属議員は、具体的な町研究活動ごとに、その活動内容及びこれに必要な政務調査費からの支出を求める金額を会派に申請し、会派の代表者及び経理責任者からその活動内容及び金額の承認を得た上で、経理責任者からその金員の交付を受けたと主張している。

として、議員個人の活動について会派の活動としての申請・承認など一定の手続きを踏んでいるとの主張を認めて、その事実を確かめるために高裁に差し戻したのであった。

また、平成16年10月20日判決の札幌高裁の判例(平成15年(行コ)第20号損害賠償請求控訴事件)では、

交付対象が会派に限定された政務調査費を会派を通じて議員の調査研究費に充てること、すなわち議員が負担した調査研究に資するための必要な経費であっても、会派の行う調査研究でない場合には、本件条例においては認められないものと解するのが相当である。政務調査費が、第2の議員歳費であってはならないのである。

と判示した。

政務調査費を充てる会派として調査テーマを設定し、その調査のために会派が一体となって行動するのが基本であり、会派活動のテーマについて調査を個々の所属議員に分担する場合にはその分担範囲を定めそれぞれ担当議員を決定する必要があり、そうでなくとも上掲の最高裁判例のような議員個人活動の会派活動化する最低限の手続きを経、なおかつそれらの調査活動を総括する作業が必要なのである。

五、原告準備書面1の訂正 又はについて

 原告準備書面1(平成26年10月20日付)の2頁目下段下から7行目以下を次のように訂正する。

 

   ア、A又はBで、ABが異種類のもの、

   イ、A又はBで ABが同類又は同義の場合

 アの場合の又はは、A  or  Bと読む場合と A and Bとも読める場合の2様があること。

すなわち、イの場合ではABが同種であれば単に同一のことを言い換えただけであってAを選べばBは不要であり、Bを選べばAが不要となって、常にどちらか一つの選択

 

 

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2014年10月 1日 (水)

御岳山の叫び

News & Letters/375

御岳山の爆発

たくさんの登山者が犠牲になった。
私はこれは仕方がなかった、予測できなかったでは済まない
と思う。御岳山はしょっちゅう爆発を繰り返している活火山だ。
それに十分備えて登山すべきであり、備えのないものは登山させるべきではない。

第一にガスマスクは絶対に携行させるべきだ。
噴石の直撃は仕方がないが、有毒ガスでの窒息死は防げるだろう。

第2に、噴火の予知は困難だということだが、予兆は地震計で記録されていた。
それだけでは爆発と断定できなかったというが、自分の能力の限界を理由に
その異常な現象を示すデータを一部にしか公開しなかった、という。
ある事象を見てそれについて判断能力がないということであれば、少なくともその判断は国民に任せればいい。

国民は、観測所がとらえた異常、正常の数値についてその公開を求め観測数値について確認してから登山を決めるべきであり、異常数値を確認していれば、登山装備や登山の位置も選択できる。

爆発があるかもしれないということを覚悟して登山するのとそうでないとは文字通り雲泥の差だ。異常な地震動が観測されていたということを知っていれば多くの人が登山を控えたと思われる。

原発の場合もそうであるが、科学は公開すべきであって、自信のない科学者が探知した観測数値を独占すべきではない。
同じデータについて科学者の判断が正しいとは限らない。科学者の判断も参考にして国民は自ら判断しなければならない。

御岳山は、私たちの科学へのいい加減な姿勢を痛打した。
御岳山上で倒れた人々の叫びを無駄にしてはならない。

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2014年8月24日 (日)

朝日新聞全国版の政務活動費報道

News & Letters/374

朝日新聞が本日平成26年8月24日朝刊で政務活動費について全国の都道府県議会の
実態を明らかにした。鳥取県以外ではすべての議員が宿泊費などの領収書を徴収していない、
とりわけ高知県の県議の実例が追求されている。
高知新聞は社説などで高知県議会の政務活動費は問題がないという報道をしていた。
しかし、兵庫県議の号泣男の事件が起こって高知新聞も高知県の政務活動費の実態を2回ほど報道したが、旅費などについて少し批判的に究明していたが、宿泊費の領収書がないことについては一言も書かなかった。

朝日は高知県の佐竹県議の事例をとりあげ宿泊費のずさんな請求や支給の実態を暴露した。
ホテルに泊まる実費は5000円程度なのに、一律1万3千円以上受け取っていて、領収書がまるで存在していないから、

全体の6割がホテルに泊まらず親戚や知り合いの家に泊まって金を浮かせていた、という。
親戚にはお土産を持っていったから費用がいったなどと弁解しているが、身内の胃袋に入るようなものを買うために政務活動費があるのではないだろう。政治倫理がマヒしているのである。

高知県議会は、政務活動費の条例にはすべての支出について領収書など証拠を提出せよとなっている。それを、自分たちが勝手に作った政務活動費のマニュアルでは、旅費と宿泊費は領収書は徴収しないという取り決めをして、条例の趣旨を抹殺していた。高知新聞はもとより朝日新聞もこの違法なマニュアル(インターネットに載っている)を摘発すべきなのである。

しかし、いづれにしても、高知新聞が隠ぺい擁護していた県の政務活動費の宿泊費の実態が暴露された。

私から見れば、高知県会の政務活動費(宿泊費)が他社の全国版掲載となったが、それによって政務活動費に関する限り高知新聞のメンツは丸つぶれではないだろうか。                           
私が提訴している政務活動費の問題は、宿泊費を主に取り上げている。

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2014年7月 6日 (日)

兵庫県議会議員の政務活動費

News & Letters/366

旅費や宿泊費は政務調査費の相当部分を占める巨額であるが、高知県議会は、条例の規定にもかかわらず、彼ら独自の「マニュアル」を作成し旅費と宿泊費は領収書を徴収しないと勝手に決めて、実費とは異なる、実費の倍近い費用を交付されているのである。

このことについては県内のマスコミは私が現在県の監査委員会に監査を請求したし、現在高知地裁に裁判を提起しているということを百も承知のことである。

高知新聞はその論評の末尾に「報告書は県議会棟3階の図書館で閲覧できる。」と書いてあるが、神戸新聞らが問題にした旅費の領収書や宿泊費の領収書が添付されているという事を確認して書いているのであろうか。

第一、公開された政務活動費の報告書類は、平成25年度分であり、1年半も前のものだ。
政務活動費は4半期ごと(3ヶ月毎)に支払われるのであるから、せめて半年か1年後公開すべきである。そうでなければ不正不当な費用の支出から1年以内という監査請求の期間が意味をなさない。また、党派の活動報告の広報紙などの発行費も多額に上るが、その広報紙そのものが証拠として一枚も公開されていない。

また、調査を誰かに依頼したということで巨額の金を支払っているが、相手の名前も伏せてあり、何の調査なのかもさっぱり分からないものもある。

本来調査活動をするのは議員であって、議員が参加しない調査に公金を支払う必要はない。
他県で大問題となることも高知県では普通のことであり、新聞記者たちの話題にも上らないのであろう。行政や財界が一向に県勢浮上出来ないのは、新聞記者たちの低迷も一因であろう。

マスコミが厳しく熱ければ、行政マンも政治家も経営者ももっと自己に厳しく他県並みの行動をするであろう。

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2014年6月11日 (水)

高知県議会政務活動費を提訴

News & Letters/363

高知県議会政務活動費を提訴

県の監査委員に県会議員の第2の報酬である政務活動費(月額28万円)について住民監査請求をしたところ、門前払いを食わされ、却下された。

それで、住民訴訟に持ち込んだ。

県の監査委員会は、大きな権限と報酬を取っているが、県や県議会の番犬のような存在と化している。私の監査請求に対して、却下した理由は、「法第242条に定められた監査請求の要件を備えていない。」という趣旨であった。

地方自治法第242条に規定された住民監査請求の要件は、ただ、国民が首長など地方自治体の職員が違法な公金の支出などをしていると「認めた」場合に許されると書かれているだけなのである。この認める、という言葉の主語は国民であって監査委員ではないことは誰でも読み取ることができる。

しかし、高知県の監査委員は、監査委員が違法行為があると認めなければ住民の監査請求には応じない、という姿勢なのだ。
「法第242条に定められている」という監査請求の「要件」とは何なのか、そのようなものを国の法律とは別個に定めたのであれば、県民に分かるように明示しなければならない。

県の監査委員が色めき立って立ちはざかるのにはわけがあるであろう。
県議会が闇にしている巨額の宿泊費や旅費の追及は、県庁全体の宿泊費や旅費の追及に発展する可能性があるからであろう。実際に要った費用よりも多くの旅費や宿泊費が支払われている。闇は連なっているのであろう。県議会の場合政務活動費の条例には、領収書などの証拠書類の提出が義務付けられている。どこの旅館でもホテルでも領収書は必ず発行してくれる。それを提出すれば問題がないのである。自民党から共産党まで何故それを提出しないのか。

領収書は提出しなくてもよい、議員が帳簿に泊まったと、書き込めばそれで良い、というマニュアルまで作っているのだ。1年の大半を市内のホテルで暮らしている議員もいるぐらいだ。
実際のホテル代は一晩5,6千円ほどだから、公金で一晩1万3000円以上もらったら、いい稼ぎになるであろう。

ほとんどの議員が、本や鉛筆、自動車の経費に至るまで政務活動費の公費で賄い、月々77万円の報酬と6カ月のボーナスは、手を付けずに懐に入る。
本来議員報酬には、生活費のほかに議員としての活動費も入っているはずだ。

議員報酬だけで十分であり第二報酬である政務活動費(全体で1億数千万円)は廃止すべきだ。

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