スポーツ

2018年2月 6日 (火)

相撲部屋の暴力

News & Letters/615
昨年の日馬富士の暴力事件以降、相撲協会の不祥事が相次いで明るみに出ている。
とりわけ暴力事件は相撲部屋ではモンゴル勢だけでなく日常茶飯事のようである。
貴乃花親方、貴の岩関自身も暴力を振るって力士にけがを負わせていたことも発覚している。
親方が弟子を暴力でたたきあげる。兄弟子が弟弟子を殴る。暴力に耐えられない者は相撲界を去る。これはどういうことか。それは「親方・部屋制度」に由来する。疑似家父長制をとるこの封建遺制では、暴力がその組織運営の原則だ。封建制度の基本を支えるのは暴力だからである。
武士階級が民百姓を支配しその生産物を横奪し搾取するのは暴力を槓桿としてである。
封建制度を支える暴力の支配は儒教の人倫の教えによって合理化され美化されるが、
本質的に暴力の貫徹そのものである。親方が父であり、入門者はそれによって養われるから、
親方は弟子のほとんど生殺与奪の権を握る。文句を言えば鉄拳が飛んでくる。
野球やサッカー、水泳、陸上競技など一般にスポーツの世界は暴力とは無縁である。
相撲界だけに目を覆うような暴力が横行しているのは、江戸時代から続く「親方・部屋制度」の封建的な家父長制に原因がある。
この際この暴力の巣窟である「親方・部屋制度」を解体しこれから力士を解放し、組織を近代化しなければ暴力沙汰はなくならないだろう。
相撲の興行によって得られる収入は最下級の新弟子たちにも給金として支給され、相撲協会が全体としてコーチを構え、けいこ場を運営し練習を保障するという制度に切り替えるべきである。
弟子たちは部屋を離れ、相撲協会の合宿所に住むなり、個々の住居に住むなりして親方、古参力士の鉄拳から自由にならなければ旧帝国軍隊のような相撲協会の暗いイメージは払しょくされない。
政府文科省は、働き方改革を言うのなら、力士の処遇の改善、暴力支配の職場の根本的(解体的)改革を提言すべきである。

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2017年11月24日 (金)

封建遺制か相撲部屋

News & Letters/607
少年時代には大好きだった大相撲だが、青年時代はほとんど関心がなかった。
だから若乃花、栃錦、千代の山、三根山、琴が浜などはよく知っていたが、それから最近まで相撲の力士のことはあまり知らない。ところが最近相撲が楽しみになってしまった。
その中で日馬富士の暴行事件が出てきて、興ざめがしている。
問題は、暴行はもちろん悪いが、この処置の方法が理解できない。
第一に本人達が表面に出ず、「親方」が本人の代わりに大活躍というのが解せない。
本人たちは立派な成人の力士なのだから、親方は付き添っているぐらいにして引っ込むべきではないか。
第二に、相撲協会は団体であるから自治能力があるはずだが、全く組織を統括できるようでない。
警察に被害届を出したり裁判に訴えることはもちろん自由であるが、それ以上に組織の自律的な措置が必要である。自己の組織で起こった事件を権力に任せるというのは、慎重でなければならない。
大学でも労働組合でもスポーツ団体でも権力の介入を呼ぶのは、最後の手段でなければならないだろう。
今回殴打事件では、本人でも親方でも、または相撲協会であっても、傷害事件である限り警察に届けるのは筋である。
しかし、それ以上に相撲協会自身が、組織として対処するのは当然であり、それが不能であるとなればそれを阻む
者を処罰の対象としなければなるまい。警察は刑事罰の有無を追求するが、相撲の団体は、独自の処罰のほかに、力士の身分、規律の在り方、国民への説明など独自の任務がある。
第三に、伝統的な部屋制度が問題である。相撲は団体競技ではない。野球やサッカーなどのようにチームが争うのではない。
個人競技であるから、部屋制は必ずしも必要ではない。練習場を相撲協会が用意すればよい。力士の食生活や日常の起居も個人に任せるか、相撲協会が共同の宿舎を用意すればよい。
親方・部屋制度が、封建的で陰湿なにおいの発生源、相撲世界の絶え間ない不祥事の温床なのではないか。親方・部屋制度には郷愁もあるが、しょせん封建の遺制、日本で唯一残る徒弟制としての封建遺制ではないか。
上位の力士は待遇も恵まれているが、下っ端には給料もろくになく、部屋でかいごろし、徒弟制度のもとに苦吟しているのではないか。
親方・部屋制度を存続させなくては大相撲が存続できないということはあり得ないだろう。
被害者の本人はそっちのけ(どっかに隔離か)、相撲協会は事件の解明もできない、当事者が国民に説明もしない・・・。
今日こんな団体が日本社会に存続できるだろうか。
 
私は、今回の不祥事を契機に、スポーツマンとしての力士の自立、親方・部屋制の解体、人権の明らかな新しい近代相撲の再建を願うものである。

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