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2020年12月 4日 (金)

アイヌモシリの歌

私が北海道に行ったのは、
北海道に核廃棄物を埋めるというからだ。
そんなことをさせるものかアイヌモシリの大地を放射能の土地にするなど
許せることではない。

だが、私が北の大地に行っているのは
それだけではない。
以前から、
北海道 アイヌモシリが私を呼んでいたからだ。
アイヌモシリに放射能の物体を導びこうとしているのは
アイヌモシリの地を征服した子孫たちだ。
決してアイヌではない。

見よ、表面的には、アイヌモシリの征服者たちの子孫の中には核のゴミ
受け入れに反対している者もいるようだが、その弱弱しい声を聴いてみよ。

かつて大阪大学の小浜基次という人類学者は実証した。
部落民は、京阪神の朝鮮系の支配的な形質を持った人間の海のなかで、ただひとり孤島のようにアイヌ系の形質をもって存在してきた、と。

だから北海道が、私を呼んでいた。
私の母方の先祖はウラカワという。その姓の元祖は北海道ではなかろうか。
私の村にはいくつもアイヌの言葉が残っており高齢者は今も使っている。
ユーカラの最も大事な言葉にイタクというのがある。英語でTALKまたはSAYで日本語には全く存在しないとされる。だが、私の村ではイタクという言葉を今でも高齢者は使う。

古代、蝦夷をエミシ、イミシ、などと読むがその読み方の理由がわかっていない。だが、私の村の言葉では、イビシ(イ)=DIRTY、汚い人  という意味で使っている。

奈良時代から平安時代にかけて桓武天皇らが坂上田村麻呂らを使って奥州征伐が繰り広げられたが多くの原住民が俘囚とされ近畿・西国方面に連行された。

日本書記、続日本紀にその事実は克明に記述されている。その末裔が「同和地区」民の核となって残った。そういう考えは私だけではない。

同和地区民が蝦夷奥州俘囚の末裔であるとしなければ部落の歴史は説明がつかない。1950年代に今であれば許されない調査が行われた。阪大の小浜基次教授は近畿地方の部落民について血液型などあらゆる形質を調べて部落民を人類学的にアイヌ系だと断定した。

私はそれを誇りに思う。阿弖流為の末裔だと思えばわが身に流れる血を尊いと思う。東北のアイヌ系蝦夷の同族は北海道に存続し、北海道は平和で美しいアイヌモシリであった。
アイヌは幕府のそして明治政府の収奪と差別の迫害下に置かれたがアイヌモシリを守ってきた。やがてアイヌの天地であった北海道に多くの本州人が入植し北海道を制圧した。

だが、アイヌモシリの正当な継承権は依然として根源的にアイヌ民族にある。
アイヌからむしり取った北の大地に、勝手に核廃棄物を持ち込むことは許されない。

明治以降新たに北海道に入植した人たちの子孫にももちろん北海道で生きる権利はある。だが、北海道を汚し、北海道の自然をほしいままに破壊し乱開発する権限はその者らにも誰にもない。

そして、近代の入植者の子孫が偉そうに北海道への核廃棄物を阻止しに来た人間に対して、北海道から出て行けなどという暴言を吐くことも許されない。その者どもこそ北海道から出て行って先祖の出身地に帰れといってやりたい。

アイヌモシリは私を呼んでいた。
はるか前から私は呼ばれていたから北海道に来たのである。
血が私を呼んでいた。アイヌモシリは私のまほろば、血が私を呼んでいる。

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