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2020年5月12日 (火)

奈半利町のふるさと納税偽装事件

奈半利町の組織的なふるさと納税への返礼品の割合が偽装されていた問題について高知県濵田知事は、奈半利町を信頼していたとして県の責任を否定した。
これでは県の存在意義が問われる。

産地については、確かにチェックしがたい。よほどのことがない限り信ずる以外にないだろう。
しかし、返礼品の内容と価格は妥当かどうかは容易に評価できる。
県庁の機能は、県独自の政策の展開と、もう一つは監督官庁としての役割だ。
私はかねてより県独自の行政施策は縮小し、それらは極力市町村や市町村の広域連合体に移譲すべきで、県庁は、監督機関としての役割を強化すべきであると主張してきた。その監督機関の役割が極めておざなりで存在感が見えない。

奈半利町のふるさと納税の場合を含め、県庁も県議会も県下の市町村への補助事業や漁協など各種団体の運営上の監督責任をないがしろにしている状況が目に余る。

県立大学の図書の焚書事件などもそうだ。大学の一方的なせいにして遺憾だ残念だという評論家だ。

しかし、国の法律では、現在の大学法人に移行しても従来同様に県の大学法人への監督責任は日常の運営や人事、財産管理、中長期の計画作成に至るまで県知事の承認、指示が法令化されている。

新聞もこの県庁のずさんなありようについてほとんど問題にしていない。
県の監査委員会に住民監査請求しても却下、却下の連発である。
裁判所では監査委員の却下の処分は間違いだという判決がでても素知らぬ顔である。

奈半利町の事件の偽装はおそらく奈半利町だけではないであろう。
ふるさと納税の制度自体に問題がある。

地元産業振興に納税を絡めるのがいいのかどうか。ある特定の市町村に寄付が増えてもその分税金が減少する市町村があるのではタコが自分の足を食っているのと同じでないか。

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