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2020年2月10日 (月)

伊方原発の連続事故

本年1月に四国電力伊方原発MOX燃料をも燃やす3号機で信じられない重大事故が続けざまに起こった。

高知新聞の記事からみると

①1月12日:予定外の制御棒1体が原子炉から引き抜かれ7時間も放置された。
使用済みMOX燃料を取り出す準備で核燃料を固定する装置を引き上げているとき、制御棒1体も一緒に吊り上げた。

②1月20日:使用済み核燃料のプールで燃料が点検装置にうまく挿入されず、装置の枠に乗り上げ、
燃料落下の信号が作動した。燃料損傷の可能性も懸念。

③1月25日:定期検査中、午後3時44分外部電源が遮断され発電機が作動するまで原発内の電源が失われた状況が10秒間
続いた。それは具体的には、

*原発施設への送電線の部品取替え中、異常な電流を遮断する装置が作動した。

*送電線への四つの回路のうち一つから、通常は発生しない放電に伴うガスが検出された。

④その日1月25日、午後4時27分最後に核燃料プールのポンプの電源を再起動したが、その間43分間核燃料プールの冷却装置は機能せず、水温は33・0度から34・1度まで上昇した。

この燃料プールの冷却装置の長時間の停止については、翌月2月になって初めて明らかになった。

これら①~④の事件について原因はわかっていない。

この事件が発生中、1月17日に四電は、広島高裁で伊方3号機の運転禁止の仮処分決定を食らっていたがその判決を別の形で自ら実証した。

その実証は、地震や火山など自然災害などによる外的な要因による原発の危険性ではなく、原発を運転する技術的な人的要因による危険性の実証である。

これまで、原発については、その電力会社の運転技術・管理能力については、完全であるとの前提で論じられてきたが、その前提が崩壊した。もともとそんな前提を担保するものは何もなかった。

伊方の今回の連続事故は、伊方だけでなくすべての原発の問題である。運転技術については、国民の側には、実際の事故を見せつけられる以外に、検証の方法がない。

何もないのに、原発内の電気がすべて無くなった、何もないのに原子炉の制御棒が長時間引き抜かれた、地震も津波もないのに、燃料プールの冷却が停止した、・・・・誰が枕を高くして寝ていられようか。

バカ殿さまとそれに服従する家臣たちの運営する城下で民百姓は戦々恐々と暮らすしかないのか。

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