大嘗祭
新天皇の即位式である大嘗祭は、元をただせば、江上波夫氏(「騎馬民族国家」)によると、蒙古・契丹・高句麗・新羅ら北方騎馬民族の即位式と同じ系統をひくものであり、天皇が日御子として現人神に転化する儀式だという。
そして、谷川健一氏(「平泉の原像」)によれば、元はこの大嘗祭には、征服された蝦夷や隼人らが登場し古い言葉を誦したり、犬のように吠えたりし、いろいろと奉仕活動をすることになっていたという。
普通の人間が神格を得て「天皇」を僭称するために騎馬民族特有の儀式に、被征服民の卑屈なしぐさを添えたのである。
原の大嘗祭は、いわば征服者の被征服者に対する居丈高の姿を見せつける祭典というものだ。
現在の大嘗祭がどのようなものかわからないが、儀式の趣旨や狙いが変わらないとすれば現行憲法に真っ向から対立する。抑圧と差別をたたえる儀式だからである。
隼人はともかくとして、蝦夷への差別も表面上は見えなくなっているが、その蝦夷(蝦夷征伐によって全国に配流された奥州俘囚)を源流とするといわれる部落民への差別は今もある。
そして、蝦夷の子孫である東北の日本人は、今、原発という人類の原罪ともいうべきものの業罰を、ゆえなくして受け続けている。
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