憲法第26条 義務教育
憲法第26条の規定は、
①子供たちが教育を受ける権利
②普通教育を子供たちに提供する保護者の義務
③義務教育の無償をうたっている。
③の無償は当然として、問題はこの教育が子供を学校に強制的に入学・通学させるということを意味しているか、である。
私は、子どもたちを朝から夕方まで学校に閉じ込めて教育を強制するのは憲法の趣旨ではないと思う。
不登校の問題、いじめ(差別)の問題、子供たちの自殺、知識の詰込みや試験、競争など子供たちのストレス。私は自分自身が振り返ってみてぞっとする。憲法23条には学問の自由も保障されている。小さな子供たちにも学問(学習)の自由は保障されねばならない。Compulsoryな教育ではなく、自由な学習が子供たちに保障されるべきである。
私は現在の小中学校の「義務教育」制度はいったん廃止すべきであると考える。どこで勉強してもかまわない、家や図書館で一人でまた友達と一緒に勉強してもいい、もちろん親や兄弟でもいいし自由に家庭教師についたりや塾に通うのでもいい、また、現在のような小中学校も存在させ希望する生徒を受け入れることもできる、特に音楽やスポーツなどのクラブ活動では学校があるといいだろう。そういう多様な教育環境(憲法が言う「普通教育」)が用意され、その学校で一応卒業資格のテストがあってもいいだろう。
学校があっても出欠を取らず、自由出席にすべきだ。
高校・大学へ入学する試験はあるからそれのための学習の場は、自由に選択できるようにすべきだ。
憲法第26条は何も牢獄のように子供たちを集め特定内容の学校教育を強制している趣旨ではない。
明治5年の学制の施行はそれなりの意味があったかもしれない。
しかし、子供たちへの圧迫は幾世代にもわたりその害悪はかりしれない。権力がこの教育制度を使って天皇制を叩き込み国民を侵略戦争に洗脳したのはその害悪の象徴だ。
現行憲法下でもそれは基本的に変わらない。教育現場に日の丸を持ち込み昔の教育勅語的教育をまで強制しようとする。
教室の授業の思い出は常に陰鬱であった。常に沈黙しておらねばならなかった。多くの部落の子は学校で始めて差別を体験する。
おそまきながら、今、憲法の趣旨を捻じ曲げて子供たちを苦しめてきた「義務教育」を考え直し、自由な学習の場、楽しい少年時代を子供たちに提供するべきであると思う。学問の自由の権利は学者先生だけでなく子供たちにもある。
| 固定リンク
「心と体」カテゴリの記事
- 大河ドラマ(2022.04.26)
- 新型コロナウイルスの猛威(2020.02.26)
- 謹賀新年(2020.01.02)
- 憲法第26条 義務教育(2019.09.03)
- 甲子園球児(2019.08.01)
「教育のありかた」カテゴリの記事
- 宦官総理の学術会議への干渉(2020.10.12)
- 森友学園籠池夫婦の補助金裁判(2020.02.22)
- 身の丈(2019.11.01)
- 憲法第26条 義務教育(2019.09.03)
- 甲子園球児(2019.08.01)
「国政問題」カテゴリの記事
- 欲望と権力欲の権化はいかなる公職も不適当だ(2024.11.12)
- 安倍晋三「暗殺」事件の評価(2023.05.01)
- 危機感欠如の高知新聞記事(2023.04.03)
- 無罪判決(2023.01.21)
- 反動の時代(2023.01.07)
「生涯学習」カテゴリの記事
- 憲法第26条 義務教育(2019.09.03)
- 高知県の焚書事件(2018.08.24)
- 続・電子黒板(2011.04.08)
- 電子黒板(2011.04.07)
「青少年教育」カテゴリの記事
- Re: RE: 市役所職員から読むように勧められた部落問題の一冊『不思議な部落問題』(角岡伸彦著ちくま新書2016年6月)その2(2024.07.30)
- 身の丈(2019.11.01)
- 憲法第26条 義務教育(2019.09.03)
- 相撲部屋の暴力(2018.02.06)
- 続・電子黒板(2011.04.08)
「日本国憲法と地方自治」カテゴリの記事
- 橋下元大阪府知事らの見解(2022.08.08)
- 議員のリコール(2020.12.25)
- 検事長の定年延長事件(2020.02.16)
- 憲法第26条 義務教育(2019.09.03)
- 文部省の越権行為(2018.03.17)
「教育行政のありかた」カテゴリの記事
- 議会開会中の私費韓国旅行(2020.03.19)
- 森友学園籠池夫婦の補助金裁判(2020.02.22)
- 憲法第26条 義務教育(2019.09.03)
- 教育に関する国の法律(2018.03.22)
- 文部省の越権行為(2018.03.17)
「社会問題」カテゴリの記事
- 欲望と権力欲の権化はいかなる公職も不適当だ(2024.11.12)
- 兵庫県議会百条委員会での知事承認尋問(2024.09.01)
- Re: RE: 市役所職員から読むように勧められた部落問題の一冊『不思議な部落問題』(角岡伸彦著ちくま新書2016年6月)その2(2024.07.30)
- 市役所職員から読むように勧められた部落問題の一冊『不思議な部落問題』(角岡伸彦著ちくま新書2016年6月)(2024.07.29)
- 園児虐待(2024.04.23)
コメント