カンヌ映画賞で万引き家族
News & Letters/634
安倍自民党政権下の貧しい日本の家族の実像が描き出された作品に
最高級の賞が与えられた。賞が与えられたということが大事ではない。
その内容、訴えるものが大事だ。私はその映画を見ていないが、報道である程度わかる。
深刻な悲喜劇だ。私の住む周りにも大勢の貧困家庭が不安な毎日を暮らしている。
生活保護世帯はその貧困層の中で数十%にすぎない。あとは放置されている。
政府の生活保護費の段々の削減はその生保家族をも追い詰めている。
市営住宅の家賃が払えない、国保税が払えない、固定資産税が払えない、という人々が私のところに相談に来る。
生保を申請しても、葬式代にも足らないわずかばかりの貯金を暴かれて拒絶される。
このような実態に私は日ごとに立ちあっている。
み吉野の 吉野の鮎
鮎こそは 島辺もえき
ゑ苦しえ
なぎのもと せりのもと
吾は 苦しえ
という日本書紀の民謡の声が寒村の私の村に高く低くうなっている。
ところで、私が調べたところ室戸市も税収が11億円程度なので必要経費の大半は国の地方交付税交付金に頼っている。高知県も、県下の市町村は総てこの交付金にすがってくらしているのだ。
この交付金は国に申請するときには、高齢者への手当てに何億、子供たちの世話に何億、道路1キロメートルにつきいくら・・・・
という風に事細かく計上して出されている。だが、政府がそれを認めて交付するときには、総額幾らでおりてくるから、もらった都道府県や市町村は何に使ってもおとがめはない。
しかし、例えば高齢者のお世話に年間7億円必要だと申請してもらっておいて、実際にはその半分ぐらいしかお年寄りに使わず、他に流用しているのが実情である。
また、生活保護費の4分の3は国や県が出すことになっていて、4分の1は市町村が負担することになっているが、その市町村の負担分も地方交付税交付金でもらって賄っている。
室戸市の交付金の内訳では、生活保護費は4億円申請しもらっているが、生保費には3億円程度で済んでいる。
残る1億円は、どこへ行ったのか。生保家族以外の極貧層はその数倍存在していると考えられるから、少なくともその人々を支えるためにせめて残りの1億円は使うべきではないか。地方交付税交付金では、農林水産業に2億5000万円ほどおりてきているが、予算書を見ても1億5000万円ほどしか使われていない。残る1億円はどこへ行ったのだ。不漁や台風の被害で農漁民はあえいでいるのに。
室戸市長は、ウミガメ水族館の建設で3億5000万円業者にわたした。たった3カ月の工期を16ヶ月延ばし、ほとんどの工事を下請けにやらせた。下請けの契約金は、たったの1億8800万円程度だから、その差額は1億6000万円である。
このような巨額利権に絡む無駄な事業がどんどん遂行されてきた。
そのような多額の無駄事業のために地方交付税交付金はおりてはいない。
地方交付税の申請では、お年寄りや子供や地域改善のためのお金が必要だといっておりながら、いったん入るとその情報は深く秘匿し、室戸市の場合50億円近いその交付金を湯水のように特定業者どもに注ぎ込む。
このような地方交付税交付金をめぐる国家・地方がらみの大詐欺事件は室戸市だけではない。
そして悲しいかな、多くの貧困層は選挙になるとオウンゴールよろしく、自分たちにあたがる金を剥ぎ取り他に流用する
政治グループに投票してやまないのである。
是枝監督に頼みたい、このような悲喜劇を映画化していただきたい。二度目の賞は確実と思われる。
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