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2017年11月24日 (金)

封建遺制か相撲部屋

News & Letters/607
少年時代には大好きだった大相撲だが、青年時代はほとんど関心がなかった。
だから若乃花、栃錦、千代の山、三根山、琴が浜などはよく知っていたが、それから最近まで相撲の力士のことはあまり知らない。ところが最近相撲が楽しみになってしまった。
その中で日馬富士の暴行事件が出てきて、興ざめがしている。
問題は、暴行はもちろん悪いが、この処置の方法が理解できない。
第一に本人達が表面に出ず、「親方」が本人の代わりに大活躍というのが解せない。
本人たちは立派な成人の力士なのだから、親方は付き添っているぐらいにして引っ込むべきではないか。
第二に、相撲協会は団体であるから自治能力があるはずだが、全く組織を統括できるようでない。
警察に被害届を出したり裁判に訴えることはもちろん自由であるが、それ以上に組織の自律的な措置が必要である。自己の組織で起こった事件を権力に任せるというのは、慎重でなければならない。
大学でも労働組合でもスポーツ団体でも権力の介入を呼ぶのは、最後の手段でなければならないだろう。
今回殴打事件では、本人でも親方でも、または相撲協会であっても、傷害事件である限り警察に届けるのは筋である。
しかし、それ以上に相撲協会自身が、組織として対処するのは当然であり、それが不能であるとなればそれを阻む
者を処罰の対象としなければなるまい。警察は刑事罰の有無を追求するが、相撲の団体は、独自の処罰のほかに、力士の身分、規律の在り方、国民への説明など独自の任務がある。
第三に、伝統的な部屋制度が問題である。相撲は団体競技ではない。野球やサッカーなどのようにチームが争うのではない。
個人競技であるから、部屋制は必ずしも必要ではない。練習場を相撲協会が用意すればよい。力士の食生活や日常の起居も個人に任せるか、相撲協会が共同の宿舎を用意すればよい。
親方・部屋制度が、封建的で陰湿なにおいの発生源、相撲世界の絶え間ない不祥事の温床なのではないか。親方・部屋制度には郷愁もあるが、しょせん封建の遺制、日本で唯一残る徒弟制としての封建遺制ではないか。
上位の力士は待遇も恵まれているが、下っ端には給料もろくになく、部屋でかいごろし、徒弟制度のもとに苦吟しているのではないか。
親方・部屋制度を存続させなくては大相撲が存続できないということはあり得ないだろう。
被害者の本人はそっちのけ(どっかに隔離か)、相撲協会は事件の解明もできない、当事者が国民に説明もしない・・・。
今日こんな団体が日本社会に存続できるだろうか。
 
私は、今回の不祥事を契機に、スポーツマンとしての力士の自立、親方・部屋制の解体、人権の明らかな新しい近代相撲の再建を願うものである。

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