オバマの広島
News & Letters/492
これほどのパラドックスはないであろう。
核を保有し、実験を繰り返し、その廃絶の国際世論に背いてきたオバマが核爆弾の原料としてのプルトニウムの生産のため原発をやめず、核爆弾の装備も現実的選択肢にしている安倍晋三を従えて、広島の地を踏んだ。
その両人が、原爆で殺された数十万の御霊の前で「核無き世界」をちかったのである。
核廃絶の世界人類の願いの、その対極にある2人が、無数の爆死者の骨が埋まる地の上に立って無辜の民の犠牲をかたった。
このパラドックスこそが、現代の人類の悲劇だ。この二人の虚偽の誓いは、決して実現しないだろう。この二人は核の抑止力、核の傘の熱烈な信奉者であり、実践者なのである。
広島、長崎に原爆が投下されたのは、この戦争のためではない。
太平洋戦争は、すでに勝負がついていた。二つの原爆は、新しい世界戦争の制覇をめざし原爆の威力の実験、それを見るために投下された。死の商人とその番頭である米国政府・軍部がやったことだ。新しい戦争体系、世界核戦争、核競争の原点として広島と長崎が選ばれたのである。
オバマは広島に何しに来たのだ。
回答:それは原爆投下の真相を隠し、核戦争と核兵器競争を世界の人々から隠ぺいするためである。
多くの人がわけのわからない2人の今日の演説で眩惑されたであろう。この眩惑に涙を流す人もいるぐらいだ。
だが現実は、あの広島長崎の轟音と灼熱、長きにわたる病魔が夢ではなかったように、今も核の開発、核による脅し、核への信仰は深く広く人類を侵し続けている。
安倍が人の苦しみが本当に分かるのであれば、被爆者の賠償請求の訴訟で被爆者と対決しその訴えを無慈悲に却下するはずはない。オバマが本当に人の苦しみが分かるのなら、ビキニやユッカマウンテン山などでの核実験の犠牲者に手を差し伸べるはずだ。我々は、嘘が満てる中で生活しているので、嘘が大きいほどそれが見えなくなる。
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- 統一地方選(2023.04.14)
- 奈半利町汚職事件(2020.12.02)
- 新型コロナウイルスの猛威(2020.02.26)
- 人災洪水(2019.10.13)
- 福島第一原発刑事裁判判決(2019.09.20)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 大敗北の原因(2026.02.15)
- 義挙の社会的な背景を無視する裁判所(2026.01.24)
- 市役所職員から読むように勧められた部落問題の一冊『不思議な部落問題』(2025.07.25)
- ようやくブログ再開しました。(2024.03.20)
- 危機感のない世界(2023.06.01)
「平和の問題」カテゴリの記事
- ファシズム国家への移行、それは府市ズム選挙から始まった。(2026.02.09)
- 続都知事選(2024.07.10)
- ウクライナの原発攻撃(2022.10.14)
- 右翼思想(2022.08.01)
- ジェノサイド(2022.04.07)
「政治思想ノート」カテゴリの記事
- 大敗北の原因(2026.02.15)
- ファシズム国家への移行、それは府市ズム選挙から始まった。(2026.02.09)
- 高市発言と日本の情勢(2025.12.29)
- 欲望と権力欲の権化はいかなる公職も不適当だ(2024.11.12)
- Re: RE: 市役所職員から読むように勧められた部落問題の一冊『不思議な部落問題』(角岡伸彦著ちくま新書2016年6月)その2(2024.07.30)
「反核運動」カテゴリの記事
- ウクライナの原発攻撃(2022.10.14)
- 放射能水海洋放流(2021.04.11)
- 豪雪突破(2021.01.12)
- 北海道へ高レベル放射性廃棄物(2020.10.12)
- 高松高裁(2019.12.14)
「原子力産業の是非」カテゴリの記事
- 危機感欠如の高知新聞記事(2023.04.03)
- 無罪判決(2023.01.21)
- ジェノサイド(2022.04.07)
- ウクライナの戦い(2022.03.05)
- 地球温暖化(2021.08.14)
「世界の核事情」カテゴリの記事
- 高市発言と日本の情勢(2025.12.29)
- 危機感のない世界(2023.06.01)
- ウクライナの原発攻撃(2022.10.14)
- ウクライナ情勢(2022.05.04)
- ウクライナ侵略戦争(2022.03.24)
「社会思想」カテゴリの記事
- 大敗北の原因(2026.02.15)
- ファシズム国家への移行、それは府市ズム選挙から始まった。(2026.02.09)
- 私の思想形成について(2026.01.25)
- 高市発言と日本の情勢(2025.12.29)
- 市役所職員から読むように勧められた部落問題の一冊『不思議な部落問題』(2025.07.25)


コメント