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2016年1月 2日 (土)

民主主義

News & Letters/452

安保法制、原発再稼働、憲法改正など今日ほど民主主義とは何か問われる時はない。
しかし、戦後民主主義をいう人々も、果たして民主主義をどれほどわかっているのか。
自民党など保守陣営はもとより左翼という世界に活動する人間たちも、民主主義の原理を学習する必要があるであろう。

国家的な機構だけでなく小さい団体でもいたるところに非民主的な行動様式を見る。
マルクス主義者でもスターリン主義的な傾向を持つ指導者やそれを受け入れる活動家が大勢を占めている。

民主主義の原理は、何よりもフランス革命の直前に出版されたルソーの「社会契約論」にありそれを学習すべきであろう。

明治初年に漢訳された中江兆民の民約論である。我々は明治の急進的知識人やフランスの革命家がルソーの社会契約論を読んだ時の衝撃を今追体験すべきであろう。我々の民主主義の理解ががいかにおそまつであるか、痛感するだろう。
ルソーの人民主権論はブルジョワ革命を超えてプロレタリア革命における民主主義の原理をも説いている。

カントはもとより、マルクスやエンゲルスもルソーの思想を前提にして革命を考えていたに違いない。

人民主権は議員や首長を選挙で選ぶ「投票」行為で終わるのではない。代表者を選びそれにすべての政治的権限を与えるのが人民主権ではない。人民主権が、譲渡することができない神聖な権利であることを学ぶべきである。

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