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2016年1月24日 (日)

ウソが功を奏した

News & Letters/457

東洋町1000万円違法貸付事件について最高裁の歴史的な誤判の内容はインターネットで次の文字を打ち込めば出てきます。
「平成28年1月22日最高裁判決」です。

この裁判は、1審高知地裁で原告住民側が敗訴、2審高松高裁で勝訴、3審最高裁で破棄差し戻しとなったものです。
1審高知地裁では、違法性の疑いがあるが、松延宏幸町長にその認識がなかった、すなわちわからなかったから宥免するという内容だった。

2審高松高裁は、貸付規則を公布しなかったからこれを無効とし、平成23年11月3日の理事会に特別利害関係者2人が参加して貸付金の決議をしたからこれも無効ということで松延宏幸の敗訴とした。

3審最高裁では、松延宏幸側は、ただ、理事会の有効性だけを訴えた。従ってほかの違法事由については認めたことになる。

その内容は8人の理事名簿を挙げて、そのうち、2人が貸付金の当事者と息子であるので除外し、残る6人のうち4人が出席して議決しているので過半数を充たしこの理事会は有効に成立し、貸付契約に基づいて手続きがなされたから違法ではない、と主張した。
会社法や水産業協同組合法では、特別利害関係役員が取締役や理事会に出て議決に加わることが禁止されている。

しかし、最高裁判例などでは、特別利害関係者が議決に参加しても、その参加した役員を差し引いて残った理事が多数であれば、その理事会の議決は無効ではないという。
このとき、松延宏幸側が最高裁に出した8人の(虚偽の)理事の名簿は、
①SK②SI③IK④MT、⑤MY、⑥MT、⑦MaY⑧SYこの8人である。
このうち出席者したというのは①②③④⑤⑥の6人であり、
このうち⑤と⑥は特別利害関係者だから除外する。6人の理事で残りの
①②③④の四人で過半数を充たしそれで議決した、と主張したのであった。
しかし、まず第一にこの理事会の名簿は、嘘であり、何の証拠もない、ということだ。
この貸付事件当時の正規の理事は平成21年5月の組合定期総会で選出された者で3年間任期があった。

その総会議事録は組合にあり、その写しは県庁や町役場にも提出されている。
その総会議事録に選出されたと記録されている正規の理事は
 ①SK、②SI、③ IK、④MT、⑤MY、⑥SJ⑦SH、⑧MH
である。⑥,⑦、⑧の理事は、その後辞任したいという届が口頭でなされていたが、その後任については選出されていないから、法令や定款の定めでその3人の理事も引き続き任務を遂行する責任があった。

この正規の8人で計算すると、町側がいう理事会出席者は(⑥,⑦,⑧には案内状も出していないから欠席である)、
①②③④⑤ であるが、そのうち、④と⑤は特別利害関係者であるから除外されねばならない。
④は本件借主のMTの実弟であり、⑤はその息子である。したがって、議決権のある出席理事は①②③の3人だけであり、これでは特別利害関係者2人を除く残る6人の理事の過半数にはならない。だから理事会は成立していないのである。

しかし、実際にはこの町側が出した理事名で理事会が開かれたという証拠は何もない。ただ開いたという一片の紙切れが作成されただけで、理事会が開催された場合必ず取られる録音テープも存在しないという。

この裁判で最大の問題は、1審2審3審を通じて一度も誰が正規の理事なのかの事実確定が行なわれていない点だ。
理事会が有効かどうかを争っているのに、正規の理事が誰であるかという事実を認定せず、まるで空中戦をやっているのである。漁協の総会で選出された理事が正規のものであり、それ以外は偽物なのである。
松延宏幸側が出した理事名は、野根の漁師であればだれでも嘘だとわかるものであり、松延宏幸自身も嘘だとわかったうえで提出したと考えられる。松延宏幸が出した理事8人のうち5人までもが借主松吉保の親族なのである。

いくら田舎の小さい漁協といえども一親族で過半数を超える理事を選出することはありえないのである。
今回は、嘘の名簿を出した町側がそれで功を奏したといって喜んでいるかもしれないが、何も知らない裁判官はともかく恥を知るべきではないか。差し戻し審の高松でこの嘘が全面的に暴露される。

最高裁の判決内容が下級審を拘束するといっても、最高裁自身が事実の認定をしていない以上、拘束するものは何もない。

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