国民の支持がなくても戦争法案を押し通す
News & Letters/435
ブログを再開します。しかし、自公安部政権のもと今国会で戦争法案の最終局面を迎える時である。
国民の大多数が反対しても法案成立後に理解を得られるから、かまわないとうそぶいて強行採決をもくろんでいる。
このようなことを平然と言っても新聞もテレビもひとつも驚かない、ニュースの話題にも上らないことについて絶望的な憤慨を覚える。
だいぶむかしにNHKの特別番組で報道された日本国憲法の成立につての番組が最近再度放送され見ることができた。
日本国憲法はアメリカに押し付けられたものではなく、日本人自身がその基本的骨格を研究し、憲法草案を作った。終戦当時、鈴木安蔵という学者を中心にした7人の人士が集まって「憲法研究会」を作り、日本国憲法の民主的な草案を作った。
GHQがこの内容に感心し、これを英訳した。この英訳をもとに日本国憲法の見本を作り、これを日本政府に示した。これが現行憲法となった。という放送であった。
そして現行憲法の草案を作った鈴木安蔵は、植木枝盛の憲法の著作を学習していた。
植木枝盛は「主権は、日本全民に属する」と明確に規定した。
①植木枝盛→②鈴木安蔵→③米軍の英文原稿→④現行憲法
これが我々の憲法の作成された歴史の本当の過程なのである。
この流れの中で以前にも私がこのぶろっぐで書いたように問題のある変化が最後の③から④の段階で起こったのではないか。それは憲法前文の重要な文章である。
③ Government is sacred trust of people,
④ 国政は国民による厳粛な信託によるものであり、・・・
③の英文を直訳すれば、国政は、国民の神聖なる信託物であり、・・・ となる。
誰から信託されたかは明確ではないが、国民が誰かに国政を信託(委任)するという意味ではない。
この英文③の直訳は①、②の憲法草案に適合している。すなわち①、②、③は一貫して、国政は国民の直接的な保有物という思想が表現されている。しかし、現行憲法の前文④は国政は、国民が誰かに信託するものと改変されている。
この憲法前文の換骨奪胎から今日の安部総理的政治観念が生まれてきたのではないか。
選挙によって国民から政治を委託された、委託されている以上何をやってもよい、たとえ国民大多数が反対を叫ぼうとも委託された権力の行使については誰も文句は言えまい、こういう観念だ。
しかし、もともとの憲法は、国民は政治は誰にも委託するものではない、国民が直接保有しているものと考えていた。
①②③の基本思想は、権力は国民の代表が行使することは憲法前文で許されているが、その権力行使による国政の遂行そのものは、国民の多数の意思に背くことはできない。その意思に背く場合は、政権から去るべきだというものなのである。
また、現行憲法が sacred trust の sacred を 厳粛な という風に訳していること自体がおかしい。
このsacred は天賦人権のように、あくまでも天から与えられた 神聖な という風に訳するべきである。
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