安倍談話・血債の思想
News & Letters/431
1、血債というのは、侵略者である日本人がその加害行為による結果について中国・朝鮮などアジア諸国人民に対し、金や財産はもとよりその肉体と血でもって返済する・償う責務がある、また、アジア諸国人民にはそれを要求する権限がある、ということである。
この言葉自身は中国の有名な作家の造語であるといわれるが、日本が犯したアジア太平洋侵略戦争に対する責任の言葉として最も痛切で重いものであろう。この血債は1世代や2世代で消えるものではない。戦後われわれ日本人はほとんど何の償いもしていないから、この血債はほとんどそのまま次世代である我々や安倍にも回されている。戦争に関与していない次世代にはもう謝罪は終わりにしたいなどと安倍談話で言っていたが、それは安倍自身の本音であろう。数年前自民党の有力女性議員がそれと同じ破廉恥なことを言って物議をかもしたが、安倍はそれを安倍談話で堂々と発表した。
しかし、国家や国民はその国土を継承する以上負債も継承する。
血債を逃れたいのであれば日本列島というこの国土とその上に築いたすべての財産や文化をを継承する権利を放棄しなければならない。利権は継承するが負債は継承しないというのは人間の道に反する。
血債の思想というのは何も仰々しいことではない。恥を知る人間として当たり前の道義なのである。
三光作戦という苛烈な殺戮と略奪と破壊、そして女性の性奴隷化をアジア全域でやった日本人が、そしてその子孫が、謝罪しない、血債を償わないというのは、国土を継承してそこで暮らさないということであって、すなわち亡国なのである。日本列島に居座る資格はない。
2、私が幼少年のとき、貧しい我が家が時には親戚の男たちの酒盛りの場となった。裸電灯一つの狭い家屋であるからすべて聞こえる。その酒盛りでの叔父たちの話は戦地での思い出であった。何せまだカーキ色の軍隊服を着て生活をしていた連中である。
その話は惨憺たるものであり軍隊内の確執などもあったが、盛り上がるのは中国戦線でいかに中国人を殺戮し、食糧を奪ったかという内容であった。軍の幹部が戦争をやったということも事実だが、日本人の兵卒も戦争をやり、他国民を虐げ殺してきたのである。
侵略行為は私の親しい肉親たちが実際にやってきたのである。その者たちによってはぐくまれた私にその付けが回ってきたとしても不思議ではない。私は彼らの土地と家屋に住んできたのである。
3、私たちがプロレタリアである、部落民である、女性である・・・ということだけで生活し、闘争するだけではすまない。
我々は血債を背負い、また、そのままでは血債を増やす可能性のある立場にある、そういう自己意識と、その特殊帝国主義段階の政治経済的状況(レーニンの帝国主義論」の把握が必要なのである。
いずれにしても大東亜戦争を肯定した安倍談話には安倍自身の次世代はもうこれ以上は謝罪したくない、償いはしたくないという言葉も挿入された。安倍のエピゴーネンやエチェロン達が胸をなぜ下ろしたというのもむべなるかなである。
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