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2015年2月

2015年2月21日 (土)

高知県議の政務調査費の裁判

News & Letters/399

高知県議会も政務調査費(現在は政務活動費)の使い方について考え始めた。
しかし、依然として議会内部でしか論議をしようとしない。

政務調査費を法令化するに当たり政府は、各議会が条例制定の折には、住民の意見を聴く機会を持つべきだという指示があったが、そんなことは絶対にしない。
宿泊費などは実費の倍以上も取っていて、日当まで取っている。

旅費などは県庁に用があるというものまで計上して請求する。しかも本当に県庁へ来たのかどうかはっきりした証拠もない。選挙区をぶらっと車で回っても距離に応じて旅費を請求する。兵庫県の号泣県議が高知にもだいぶいるのではないか。

以下最近の原告準備書面を掲載する。

平成26年行ウ第9号 損害賠償請求事件

原告 澤山保太郎

被告 高知県知事

 

準備書面(3)

                       平成27年2月17日

高知地方裁判所 殿 

                            原告 澤山保太郎

原告は、答弁書、被告準備書面(1)及び(2)について以下の通り弁論を準備する。

一、本件交付事務について

1、すでに原告準備書面(2)において明らかになった通り、本件政務調査費の交付については、本件条例に定められている知事の交付決定(書)、議員や会派への交付決定通知書が存在していない。知事はそのような文書を発行していないし、会計事務の委任を受けたという議会事務局長もそれらを発行していない。

補助金の交付決定は単なる会計事務ではなく、知事の政治的な意思決定でありここから全ての会計事務が始まる最重要行為である。

この一点において、本件交付行為は全て無効である。

被告は答弁書9頁中段で「高知県知事が、平成24年度政務調査費を高知県議会の会派及び議員の双方に対し交付したことについては認め、その余は争う。」としていた。

そしてその実務は、「アの通知が提出された後、旧条例7条の規定に従い、知事(委任を受けた事務局長)は当該通知をもとに会派及び議員に対し政務調査費の交付決定を行うとともに、交付決定した旨を会派の代表者及び議員に通知する。」と主張していた。

しかし、原告に開示されたり一般に閲覧で公開されている本件交付金に関する資料には知事の交付決定書や議員への決定通知書は存在していない。原告が事務局に聴き糺したところ、そのような文書は発行されていない、とのことであった。

 条例で定められた知事の交付決定もなしに議会事務局長の支出命令等の交付手続きはそれでは何を根拠に遂行していたのか。何の根拠も存しない。

回答。勝手に公金を引き出して議員に配布していたにすぎない。

従って本件交付金は、全額支出することができないのに支出した違法なものであり、知事が議員からその全額を返還させるべき筋合いのものであるのに歴年それをしてこなかったし、その意思も全く見えない。だから、知事がその弁済をする義務がある。

すくなくとも、原告が請求している会派分の交付金全額や議員への交付金で領収書のない宿泊関係費の全額については、知事が賠償する義務がある。

2、議会事務局長の権限と知事の被告適格性

 答弁書25頁によると、政務調査費の交付についての財務会計行為の権限は、議会事務局長が高知県会計規則第3条1項1号の規定により知事から委任を受けている、と主張 していた。

しかし、原告は前掲準備書面(2)でそれについては法的根拠がないと指摘した。

すなわち、地方自治法第180条の2の規定によれば、地方公共団体の首長は教育委員会など各種の委員会へその事務の委任ができるというものであるが、議会事務局には、行政執行機関ではないからその法律の適用はない。従って知事の職務を勝手に議会事務局長が遂行していたということになり越権行為の違法性が浮かび上がった。

 そこで、被告は主張を変えて、その準備書面(2)で、実は、議会事務局の職員は知事部局と議会事務局との「併任」であると主張しなおし、依然として事務局長が本件交付事務について知事から包括的に権限の委任を受けていて、知事には権限がないという主張をしだした。そのため被告は、最高裁昭和54年7月20日判決の判例を持ち出しその主張を補強する。しかし、引用された最高裁判決文は「行政庁相互の間においていわゆる権限の委任がされ、・・・」というとおり「行政庁相互の間」の権限委任の事柄についてであり、議会また議会事務局は行政庁ではないし、地方自治法第180条の2の規定からも外れているからこの最高裁判例は本件には失当なのである。

 従って、議会事務局に「併任」されたという職員はもとの知事の指揮命令系統に入っている訳であるから、たとえ知事が議会事務局に出向させたその部下に事務を委任したとしても、行政庁間の事務の委任とは違って、知事がその事務についての権限を喪失するというわけではない。だから、知事は本件訴訟の被告として適格性を有する。そのことが被告の説明で明らかになったのである。

なお、被告は、地方自治法第180条の2の委任と同法153条第1項の委任とを同じ性質のものと考えているようであるが、その考えは失当である。

後者の場合は、地方公共団体の首長の権限に属する補助機関の職員に事務の一部を委任する行為なのであり、一種の職務命令であって、前者の別の独立した執行機関への委任は首長と別機関との協議(合意)による委任である。

被告準備書面にいう「併任」を前提にした本件の場合は後者の委任であって首長の指揮命令の権限行使の一形態にすぎず、その委任事務についても首長の権限が直接及ぶ。

従って高知県会計規則第3条1項の委任機関の中に「議会 事務局長」を入れたとしてもその権限行使の性質は全然相違していることに留意すべきである。

3、実際、他府県での政務調査費又は政務活動費の住民訴訟では、全て知事が被告となって訴訟が起こされ、知事の責任が問われてきた。 

 地方自治法第100条の14項の政務調査費の規定では、政務調査費を出すかどうかはあくまでも地方公共団体(首長)が決めることであり、出すという場合にはその額や交付の方法などを条例で定めるとなっている。条例があるからといって必ず政務調査費を予算に計上しなければならないということではない。知事の財政状況や政策によって判断される事柄であって、交付決定以下の事務は、事務吏員の裁量に全て任されそれで決まることではない。

本件条例はもとより高知県補助金交付規則では、補助金の交付事務は基本的に知事(部局)の権限である。しかし、答弁書25頁の「(2)交付事務の流れについて」では、本件交付事務は知事(部局)によってなされず、議会については無効な高知県会計規則第3条の規定に基づいて全て議会事務局で専断されてきたというのである。

すなわち、

 議長による交付対象議員の状況についての知事への通知は知事になされずこれを「事務局長が受理する」。

 交付決定、決定の議員への通知も、事務局長が行う。(実際には行っていないが)

 議員は、政務調査費を知事に請求するが、これを「事務局長が受理する」。

 収支報告書も議長から知事に送付するが、これも「事務局長が受理した後、事務局が・・・精査する」。

 交付金の残余が生じた場合、事務局長から議員へ返還命令が出る。

実行されていない②以外は全て事務局長の専断となっているといって、本件交付条例の規定の根幹をふみにじって顧みない、不遜な勢いである。

これらの主張は知事を僭称しその権限を踰越するいわば違法行為の自白であって、高知県独自の仕法であり無法地帯としての高知県議会を現象せしめている。

 

二、証拠のない費用への支出

被告はその準備書面(1)で宿泊費等の領収書など証拠のない政務調査費の支出についてその正当性を一生懸命弁明している。

被告の主張は、

 実費ではなく標準的な一定額を議会の裁量で決めて支払うことは違法ではない。

 本件交付条例の10条4項の「領収書その他の証拠書類の写し」については、領収書がないからといって直ちにその支出が違法となるものでもなく、

 また、「その他の証拠書類の写し」については、マニュアルで定めた通り議員が作成する「政務調査活動記録簿」で「議員が証明」すれば十分だ、

というものである。

 について 

被告は大阪高裁及び奈良地裁の判決文を引用して正当性を論じているが、両裁判所の判決文が政務調査費の何の費用についての判断なのか不明であり、それが直ちに本件の宿泊費等の定額支出の正当性につながるか疑問である。

本件のようにその定額が実費の倍以上である場合に「標準的な支給実費」と言えるのか極めて疑問である。

 について

被告が依拠する判例(大阪高裁平成17年5月25日判決、及び奈良地裁平成16年12月15日判決)はいずれも「政務調査費の旅費」についての判断であり、旅費については領収書が必ずしも取得できるわけではない事情があるから、旅行をしたということが確実であれば標準的な定額の支給もやむを得ないであろう。宿泊の費用は領収書が確実に取得できるから旅費と同列に扱うわけにはいかない。

 について

1、「その他の証拠書類」というのは、領収書に代わる証拠書類のことであって、自分が作成したメモ類ではない。条例が必要としているのは本人が作成する活動記録簿の記載内容を担保する客観的な証拠書類のことを言っているのである。

 刑事事件でも犯行を裏付けるのは容疑者の自白だけではだめであってその自白を裏付ける客観的な証拠や状況証拠が必要なのである。

 高知県議会が自分たちで作った本県「政務調査費マニュアル」でも「基本的な運用指針」の①として「実費支出の原則」が掲げられている。曰く

「社会通念上許容される範囲の実費(実績)を支出することが原則である。

ただし、実費の把握や領収書等の徴収が困難な場合には、実費支出の例外として取り扱う事ができるものとする。」(「政務調査費マニュアル」5頁)

しかし、この原則は、「項目別運用指針」で次のように捻じ曲げられた。

 

② 宿泊費への充当  

  ア 宿泊料 ⇒ 県の旅費規定に基づく旅費額

   (東京都の特別区12900円、甲地方 11100円、乙地方9900円)

 領収書は不要だが、政務調査活動記録簿により議員が証明する

ことにする。

  イ 宿泊諸費 ⇒ 県の旅費規定に基づく旅費額

  (東京都の特別区4400円、甲地方 3700円、乙地方3400円)

 領収書は不要

 

条例で定めた事柄をその運用マニュアルで否定するというのである。

2、問題なのは、宿泊の費用の多寡を証明するための領収書というだけではないのである。

 それよりももっと重大なのは宿泊を本当にしたのかどうかのその実証なのである。

 領収書以外にどこかの宿泊施設に有料で泊まったという事実の実証を、被告はそれでは何をもってするのかが問われているのである。

 甲第10号証の朝日新聞記事を見ても分かる通り、実際に宿賃を払って宿泊した実績は 4割程度であり、後は宿泊の実績がないのに政務調査費から宿泊費を請求して取ったというのである。この新聞記事から類推すれば大半の宿泊が架空であって、宿泊費を詐取しているのではないかという疑いが生ずるのである。

 その疑いを消すためにも領収書なりなんなりの証拠で宿泊の実績を被告が証明しなければならない。議員の記録の中には、家に帰らずに年間百数十日ホテルでとまったとして政務調査費を使い、ホテルを定宿にようにしている実態もあるが、そんな必要があるのか、本当にそれだけの日数泊まったのか、証拠があるのか、疑問を呈せざるを得ない。

  高知県会計規則第58条(前渡資金の精算)第1項では、前渡資金精算明細書にそえて証拠書類を添付して支出命令者に提出することになっていて、その証拠書類とは同条第4項1号で領収書が第1に挙げられている。本件政務調査費も前渡資金であるから、高知県会計規則58条が該当するはずである。

  高知県会計規則は、議会事務局も含め全ての県の機関の財務会計行為に適用されるものであって、ひとり議会事務局が扱う政務調査費の会計行為だけが聖域の様な扱いをされる理由はない。

 3、又、政治活動を理由にして使途の証拠書類の徴収やその提出を肯んじない向きもあり、被告準備書面(1)の8頁目の下段で何か「支出内容の透明化と自由闊達な調査研究活動の確保という相対立する要素」などがあるかのような主張をするが、しかし、政治資金規正法第11条や第12条で議員個人の政治活動の費用の報告でも、領収書やそれに代わる金融機関の振込明細書など証拠書類の添付が義務付けられており、それらは当然国民に公開されてしばしば物議を醸す事件にもなっている。証拠書類もなしに支出したという記載だけでは認められず、使途不明金となる。

  政務調査費は公金であり、個人的な政治活動には使うことが許されていないのであるから、透明性の担保と相対立する政治活動の分野には使われる恐れはないはずである。。

  私企業や個人の税金の確定申告でも経費支出の証拠書類なしには税務署を通過できない。公金の使途において証拠もなしに費用に使ったといって請求すること、その請求に漫然と応ずることが許されるはずがない。

三、立証について

被告は準備書面(1)で損害賠償請求などで損害の存在などの立証責任は原告側にあるといい、各議員はマニュアル通りに資料を提供しているのでそれ以上の資料は取れないし、調査もできない、という。しかし、

平成20年11月11日の仙台高裁の判決(平成20年(行コ)第13号 政務調査費返還代位請求控訴事件)によると、

本来、法令によって定められた一定の目的のために支出すべき公金を受領、管理し、これを支出したものは、当該支出が法令によって定められた目的のために正しく支出されたことについて、必要に応じてこれを証明する責任があるというべきである。

と判示した。

およそ政務調査費の使途がその使途基準に適合しているかどうかが問題になるのは、ともかく使途が明確になっていることが前提である。使途を証明する証拠が何もない場合 

は使途が架空だということを推認させる。その場合は使途基準に適合していないことは言うまでもない。

最近の裁判例(平成26年1月16日名古屋地裁判決 平成23年(行ウ)第68号愛知県議会議員政務調査費住民訴訟事件)でも、

一般に、不当利得返還請求訴訟において、返還を請求する側が利得の保持を正当化する原因が存在しないことを推認させる一般的・外形的な事実を立証した場合には、相手方において適切な反証を行わない限り、法律上の原因を欠くと判断されることになる。

と判示されている。

本件裁判や住民監査請求で原告側が政務調査費の宿泊費については、宿泊の事実を証明する証拠書類が何もなく、全ての宿泊費が架空の事実に基づく請求ではないかということで、全額損害だと主張しているのであるから、被告はそれを否定するのであれば具体的な証拠をもって反証するべきである。本件交付条例第13条によれば政務調査費の請求に係る証拠書類はすべて5年間保存することになっている。もし架空でないなら宿泊を証明する領収書なども保存されているはずである。

四、会派活動について

被告は準備書面(1)の6頁下段において最高裁判例を引用しているが、本件の場合はこの判例の通りには行われていない。

引用された最高裁判例では、「会派が行う調査研究活動には、会派がその名において自ら行うもののほか、会派の所属議員等にこれをゆだね、又は所属議員による調査研究活動を会派のためのものとして承認する方法によって行うものも含まれると解すべきである。」というとおり、会派として一体的に行動するほか、会派の調査を議員に委任したり、議員の活動を会派のためのものとして承認したりする方法・手続きが必要である。

議員らが個々恣意的に活動した記録を十っ把ひとからげにまとめてこれは会派活動だというラベルを張り、それに会派代表者が押印して提出するという本件のような手法とは明らかに違う。

すなわち、被告が引用する最高裁判例では、

上告人は、上記(2)の支出に関し、上記6会派の所属議員は、具体的な町研究活動ごとに、その活動内容及びこれに必要な政務調査費からの支出を求める金額を会派に申請し、会派の代表者及び経理責任者からその活動内容及び金額の承認を得た上で、経理責任者からその金員の交付を受けたと主張している。

として、議員個人の活動について会派の活動としての申請・承認など一定の手続きを踏んでいるとの主張を認めて、その事実を確かめるために高裁に差し戻したのであった。

また、平成16年10月20日判決の札幌高裁の判例(平成15年(行コ)第20号損害賠償請求控訴事件)では、

交付対象が会派に限定された政務調査費を会派を通じて議員の調査研究費に充てること、すなわち議員が負担した調査研究に資するための必要な経費であっても、会派の行う調査研究でない場合には、本件条例においては認められないものと解するのが相当である。政務調査費が、第2の議員歳費であってはならないのである。

と判示した。

政務調査費を充てる会派として調査テーマを設定し、その調査のために会派が一体となって行動するのが基本であり、会派活動のテーマについて調査を個々の所属議員に分担する場合にはその分担範囲を定めそれぞれ担当議員を決定する必要があり、そうでなくとも上掲の最高裁判例のような議員個人活動の会派活動化する最低限の手続きを経、なおかつそれらの調査活動を総括する作業が必要なのである。

五、原告準備書面1の訂正 又はについて

 原告準備書面1(平成26年10月20日付)の2頁目下段下から7行目以下を次のように訂正する。

 

   ア、A又はBで、ABが異種類のもの、

   イ、A又はBで ABが同類又は同義の場合

 アの場合の又はは、A  or  Bと読む場合と A and Bとも読める場合の2様があること。

すなわち、イの場合ではABが同種であれば単に同一のことを言い換えただけであってAを選べばBは不要であり、Bを選べばAが不要となって、常にどちらか一つの選択

 

 

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2015年2月20日 (金)

上告

News & Letters/399

東洋町政の金権腐敗体制への批判活動は、住民訴訟しかない。
野根漁協への1000万円の貸付金事件は、現町長に支払い命令が出された。

個々に取り上げる東洋町斎場の委託事件は一審、二審とも私の敗訴となったが、その判決はまるで無茶苦茶な内容なので、私が上告に及んだ。

上告理由書だけを掲載し、上告受理申立書は割愛します。

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2015年2月18日 (水)

NUMOのシンポジュム

News & Letters/398

本年2月15日の高知新聞の朝刊を見て驚いた。
「東洋町 冷静議論できず」
「NUMO専務理事 説明以前に反対運動」
という見出しで前日のシンポジュムのことが写真入りで載せられていた。
高知新聞は、平成18年から19年春にかけて起こった東洋町での高レベル放射性廃棄物反対闘争のことをNUMO幹部の話だけを一方的に載せた。

 NUMO幹部の話は次の通りだ。

1、「東洋町では、突然、話が出て賛成、反対の議論が渦巻いた。」という。
 なにかNUMOが新聞記者か何かの様な言い草である。
 突然 ではない。平成18年の3月20日に当時の町長が極秘のうちに高レベル放射性廃棄物の処分地についての調査を受け入れるという申し出をした時からNUMOは東洋町に関与し働きかけを始めていた。

平成18年の8月8日には、課長補佐以上の町執行部と議員が合同で資源エネルギー庁とNUMO職員を町役場に招いて非公開の事業説明会を持っていた。
NUMOの職員は議員全員協議会などにしばしば出席し住民や議員の説得を精力的にやってきた。後になると役場の庭にパネルの小屋まで作って住民への宣伝と説得に勤めていた。反対運動が起こる前にNUMOは密かにしかも活発に工作活動を町内でしていたのである。

自分が賛成派の町長や議員らと核廃棄物を東洋町に押し付ける画策をやっていたのに、突然、話が出た、というのは一体どういうことなのだ。この核騒動のエンジンだった組織が、しらばくれのもほどがある。知らない人がこの高知新聞を読めば、NUMOは何もしなかった、何も悪いことはしなかった、と思うだろう。

人が言ったことの紹介をしただけだ、と高知新聞は開き直るであろう。しかし、取材の原則は双方から意見を聞き、双方の意見を紹介するというものだ。

2、「(議論は)住民主体ではなかった。」という。

 では、だれが主体だったのだ。住民が主体でなかったなら、NUMOや当時の町長や議会が主体だったのか。それとも反対運動で町内に入り込んできた澤山保太郎ら外部の反対派が主体だったと言いたいのか。

それも事実に反する。

NUMOらは町民を核施設受け入れに引きずり込もうとした。核賛成派の主体は町長とエネ庁やNUMOの職員と一部の町会議員や町民であった。

反対運動の主体は多数の住民と外部の反核運動家とそして周辺自治体の首長や議会であり、その中には徳島と高知の知事及び徳島と高知の県議会も入っている。しかし、反対運動の中心を担ったのは何といっても住民であり、われわれ反核活動家がやったのは情宣活動と集会や条例制定運動などの仕掛けをすることだった。

住民と高知県内外の反核活動家が緊密一体となって動いたのが大きな成果につながった。例えば高レベル放射性廃棄物反対のステッカーは私が作ったが、それを軒並みに町内に張ったのは一軒一軒の住民たちであった。
高知新聞やNUMOが言いたいのは、東洋町の核の反対議論の主体は外部の活動家であり住民は無関係だったという事であろう。

それは全く真実ではないし、住民を侮辱するものである。

3、「文献調査の申し込みがイコール処分場の決定と誤解された。」という。
 誤解などではない。では何のための文献調査なのだ。当時の町長がNUMOに応募したのは何も文献調査に限定したものではない。その「応募書」(平成19年1月25日付)の正規の文言は

「高レベル放射性廃棄物の最終処分施設の設置可能性を調査する区域について下記の通り応募します。」となっていた。そして「応募する区域」は「東洋町全域」とされていたのである。東洋町民は当時政府やNUMOが文献調査だけで終わるなどという甘い考えを受け入れるものは誰もいなかっただけだ。

高知新聞のこのような一方的な記事は何の目的があるのだろうか。

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2015年2月11日 (水)

まるごと東部博のパンフ

News & Letters/397

高知県の尾崎知事の肝いりで高知県の東部安芸郡市9市町村の観光業を掘り起こす「高知家・まるごと東部博」というのをやりだした。

それはいいが、そのパンフレットが発行された中で、ホテル・旅館の一覧表が掲載された。しかし、他の市町村のホテルや旅館は巨細無く網羅されているが、東洋町のホテルや旅館はただ一軒だけしか紹介されていない。

十指に上る宿屋やホテルが東洋町に有って、観光客をもてなし、苦戦しながらもそれを生業としてきた。私が経営しているホテルも年間数千人のお客が宿泊する。
龍馬パスポートも取り扱っている。

この東部博の観光パンフレットの「宿泊施設一覧」に数十件の旅館が載っているが、それから排除された感じで、一般に存在せず、営業していないという印象だ。
これを編集したのは東部博の事務局(安芸市役所内)だということだが、東部の各市町村に足を運んで実状を調べて編集したのか疑わしい。

東洋町へ来れば生見には民宿街があり、白浜へ来れば大きなホワイトビーチホテルを誰でも目にすることができる。

このパンフレットは相当な公金がつぎ込まれている。費用は県が半分市町村が半分だという。私的な雑誌なら何を書こうと構わないだろう、だが、公金を使って差別的な冊子を作って県内外にばらまいていいのか。まるごと東部博は、丸ごと切り捨てるという意味か。このような冊子を平然と編集するものが、何の観光振興に役立つのだ。

年間数百万件の税金を払っているが、その税金が自分たちを差別するのに使われるというのは耐え難い屈辱であろう。

東部博の事務局や県庁に抗議したが、抗議の意味が分からないらしい。
一言の謝罪の言葉もない。 今週土曜日の1時に東洋町に説明に来るという。

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2015年2月 6日 (金)

イスラム国

News & Letters/396

何故、安倍がこれほどまでにイスラム国への攻撃に血道をあげているのか。

それはおそらくアメリカなど欧米帝国主義国に褒められ、仲間に入れてもらいたいからであろう。しかし、肝心のアメリカがどうしてイスラム国と戦争するのか、皆目分からない。イスラム国は何もアメリカを攻撃している訳ではない。

アメリカの脅威になる可能性は全くない。アメリカ主導の空爆はこの半年間に1万6千回も行ったという。アメリカは何故イスラム国と戦争を始めたのか、宣戦布告もしていないし議会の承認も得ていない。イスラム国の支配者が野蛮だからか。婦女子を奴隷化したり、捕虜を皆殺しにしたり、偏狭な中世的シャリャーの法律を強制しているからか。

しかし世界にはイスラム国と同じように野蛮な統治をしている国がいくつもある。
サウジアラビア、ウズベキスタンらの野蛮な統治はイスラム国と似たようなものだが、アメリカはこれらとは友好的だ。イエメンやパキスタンなど人道に反する権力行使国ともアメリカは仲が良い。一つも爆撃していない。

支配者たちの行いが悪い、野蛮だということでその国に爆弾を落としに行くというのであれば、もっと平等にやるべきだろう。

アメリカが中東の国と戦争する名分は何もない。まして日本の安倍が中東の国と敵対する理由は何もない。後藤さんら犠牲者のために報復する権限も名分も何もない。後藤健一さんの生きた理由は、戦争の犠牲者、とりわけ戦災児をなくするためであり安倍の目的と正反対だからだ。

イスラム国にとって安倍は脅威だ。その脅威をとり除くために、彼らは日本国民に警告を発し、人質にとり、殺害も厭わない。

海のかなたからそのやり方がひどいと非難しても、死地の中にある彼らには通じないであろう。何よりもまず、われわれがイスラム国に干渉し、口撃することをやめることだ。中東は中東の人間たちで決着をつけるべきだ。

国際的な人道支援は交戦中の双方の人民に行き渡るように慎重にしなければならない。

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2015年2月 5日 (木)

1月17日

News & Letters/395

やはり1月17日だった。安倍のエジプトでの発言(カイロ宣言)のことだ。
1月17日は阪神淡路大震災など過去色々な悲劇が起こっている。小泉首相が海外派兵したのも1月17日だった。

金日成が朝鮮戦争をおっぱじめることをスターリンと協議したのも1月17日という事であった。

この日が悲劇的な日となることを明治の文豪尾崎紅葉がその小説で予言していた。
金色夜叉の1幕、熱海の海岸で貫一お宮が歩いたその夜、貫一が今月今夜のこの月は僕の涙で曇らせて見せると言ったその日が1月17日だ。

2014年1月17日は国内には何の災害もなくほっとしていたところだ。
この日は私の誕生日でもあった。

だが、安倍がカイロでやってくれていた。イスラムの闘う人民に対して宣戦布告をやっていたのだ。そのアブノーマルな行動によって二人の優秀な日本青年が殺されることになり、さらに日本国民がイスラムの敵国民として標的にされることになった。

安倍の行動は満州事変の発端となった柳条湖事件や、全面的な日中戦争の端緒となった盧溝橋事件と同じなのだ。昔はそれを冒険的な帝国軍人の将校がやったが現在は総理大臣自らがやったのである。

1月17日の呪われた日にわれわれが最も恐れていたことが起こったのである。

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2015年2月 2日 (月)

人質の殺害

News & Letters/394

二人の日本人がイスラム国によって殺害された。
この責任はひとえに安倍晋三にある。

一つは、テロを誘発した責任。

今一つは、人質奪還のために何もしなかったという責任。

1、安倍は、「人道支援」2億ドルについて中近東の現場へ赴いて、閣議決定の内容を踏み越えた演説をした。その人道支援がイスラム国と対決するためだという趣旨の演説をしたのである。いわば安倍は宣戦布告をしに中近東へ行ったのである。日本国の宣戦布告を受けたものが日本に敵対行動を取るのは当然であろう。

2、安倍は二人の無辜の日本人が昨年人質になって以降何もしなかった。
 今回においてもヨルダン政府によりかかるだけで安倍は国民の命をあづかる政府として何もしなかった。

イスラム国の首都ダッカあたりの現地へ政府高官を送り金を用意して交渉するということをしなかった。「テロに屈しない」というから叫びを繰り返しアメリカの意向にそって自国民を見殺しにした。

安倍の宣戦布告は殺害後さらに更新された。
このままだと日本はずるずると地球の裏側の国と交戦状態に入っていくだろう。
一方的な犠牲が日本国民に押し付けられるだろう。

1人の狂人のために日本国民は何の恨みもない人々との交戦状態に引きずり込まれた。日本人のこれまでの数々の罪業の報い、その罪業を反省しなかった罰として安倍という天罰をくらわされたのか、嘆いても嘆ききれない。

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