高知新聞2月18日付「二罰二百戒」
News & Letters/344
高知新聞の池一宏記者の記事は、常に鋭く、犀利なナイフで核心をえぐる文章で読みごたえのある記事だと常日頃感心して見てきた。
しかし、本年2月18日付の2面の「話題」の記事だけはいただけない。
それは、昨年県内で繰り広げられていた官製談合事件の露見で、県内建設主要業者が公取委に行政罰をくらわせられ、さらにこれに追い打ちをかけるように高知地検が昨年末業者らを起訴したことについて、検察の起訴をやりすぎだとして一罰百戒を二重にする必要があるかと疑問符を投げかける記事である。
しかし、県内業者の所業は、少々の金で済むような事件ではない。十数億円の罰金と短期の指名停止の行政罰でもとの稼業で大手を振って生きることが許されている。
彼らの所業は金でいえば数百、数千億円の詐取事件であり、そこらの泥棒や恐喝・詐欺事件の犯人とはけた違いの犯罪行為だ。当然その犯罪者らは牢獄に数珠つなぎになる必要があった。この記事によって彼ら犯罪的官製談合事件の大手建設会社に寛大な措置を願っていることを示して、新聞社としての度量とあるいは何かの示唆を送っていると受け取らないわけにはいかない。
例えば、恐れ多くも池記者に問いかけるが、数年前の東洋町海の駅の落花生の産地表示問題では、高知新聞は、刑事罰はもとより行政罰も受けていない会社(東洋リ・ボルト)を大々的に攻撃する記事を掲載した。
そのことと今回の「二罰二百戒」の記事との落差を考えてみよ。しかも、その落花生の仕入れ先の店が徳島県庁より指導を受けていたという事実を隠し、その落花生の販売では委託販売の手数料と消費税を差し引けば1袋150円の品物が売れるたびに会社は10円の赤字になるという事実も隠した。
巨悪の業者にエールを送り、善意の商売人をたたく、高知新聞は何者であるのか。
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