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2014年2月

2014年2月20日 (木)

高知新聞2月18日付「二罰二百戒」

News & Letters/344


高知新聞の池一宏記者の記事は、常に鋭く、犀利なナイフで核心をえぐる文章で読みごたえのある記事だと常日頃感心して見てきた。

しかし、本年2月18日付の2面の「話題」の記事だけはいただけない。

それは、昨年県内で繰り広げられていた官製談合事件の露見で、県内建設主要業者が公取委に行政罰をくらわせられ、さらにこれに追い打ちをかけるように高知地検が昨年末業者らを起訴したことについて、検察の起訴をやりすぎだとして一罰百戒を二重にする必要があるかと疑問符を投げかける記事である。

しかし、県内業者の所業は、少々の金で済むような事件ではない。十数億円の罰金と短期の指名停止の行政罰でもとの稼業で大手を振って生きることが許されている。

彼らの所業は金でいえば数百、数千億円の詐取事件であり、そこらの泥棒や恐喝・詐欺事件の犯人とはけた違いの犯罪行為だ。当然その犯罪者らは牢獄に数珠つなぎになる必要があった。この記事によって彼ら犯罪的官製談合事件の大手建設会社に寛大な措置を願っていることを示して、新聞社としての度量とあるいは何かの示唆を送っていると受け取らないわけにはいかない。

例えば、恐れ多くも池記者に問いかけるが、数年前の東洋町海の駅の落花生の産地表示問題では、高知新聞は、刑事罰はもとより行政罰も受けていない会社(東洋リ・ボルト)を大々的に攻撃する記事を掲載した。

そのことと今回の「二罰二百戒」の記事との落差を考えてみよ。しかも、その落花生の仕入れ先の店が徳島県庁より指導を受けていたという事実を隠し、その落花生の販売では委託販売の手数料と消費税を差し引けば1袋150円の品物が売れるたびに会社は10円の赤字になるという事実も隠した。

巨悪の業者にエールを送り、善意の商売人をたたく、高知新聞は何者であるのか。

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2014年2月18日 (火)

土佐電鉄の暴力団利用についての住民訴訟の進展

News & Letters/343

県議会での生ぬるし追及を潜り抜け、県は土佐電鉄の開き直りを肯定し、
新年度の補助金を従前通り、認めた。
暴力団利用で会長や社長までが引責辞任したのに、県庁では、暴力団利用の事実はなかったというのである。だが県民の裁判は続く。

土佐電鉄の内部調査報告書の弁解では、暴力団の後ろ盾があるという社長・会長の発言は、特定株主をその発言によって「牽制」しただけだという。

「牽制」という言葉は、国語辞典では、武力などの威力を使って相手を抑止する行為だとなっている。これでは弁解ではなく暴力団利用を肯定したことになる。

また、その内部調査報告書では、社長らの発言は、現役の日本最大の暴力団幹部を影響下に置く「元組長」の力で、他の暴力団から土佐電鉄を守ろうとしたのであるから、暴力団をなくす暴排条例の趣旨にかなっている旨の文章が記載されている。

最強の暴力団の力に頼って、地域の中小の暴力団からの干渉を排除してもらうという露骨な暴力団利用肯定の論理を臆面もなく発表しているのである。
県議会の委員会審議で何故このような開き直りを追及しなかったのであろうか。
この内部報告書は撤回されていない。県庁は、暴力団礼賛の報告書を受けて、何故これをたたきつけなかったのだ。
]
内部調査報告書は「不十分だ」とかで外部調査委員会の報告書が作られた。
ここでは、全体が人格分裂的な矛盾した記述が満載だ。一方では、社長らの暴力団幹部の名前を誇示した行為は、暴排条例違反でなない、といいながら、他方では、社長らの所業は暴力団横行を「助長」する行為であると強く非難している。また、暴排条例違反ではないと言いながら、社長らの発言を「コンプライアンス上重大な問題がある」という趣旨の批判もしている。コンプライアンスは普通法令順守という意味で使われる。法令順守上重大な問題があるということは、すなわち違法行為だということである。

この二つの報告書をうけて県庁は、暴力団関係については土佐電鉄は何も問題ないという。県庁が暴力団排除について具体的には何も真剣に考えていないという証明だ。
県庁自身が、過去のモードアバンセや闘犬センターの二つのやみ融資事件を痛切に反省していないと見える。

新しい土佐電鉄の役員体制というが、県庁と四銀が前面に出てきた。人は変われどいずれもかつての闇融資事件の関係団体である。県からの補助金は四銀が土佐電鉄への貸金の利息として確保しなければらないものだ。腐りきった会社であっても、そして乗客がほとんどいない空の電車やバスであっても、何が何でも走らせねばならない。

平成25年(行ウ)第12号 補助金返還請求及び支給差止め請求事件

原告 澤山保太郎
被告 高知県知事
原告準備書面(2)
平成26年2月12日
高知地方裁判所 御中
原告 澤山保太郎

原告は被告準備書面(1)について以下のとおり弁論を準備する。

一、原告の主張は、確たる証拠に基づいている。

1、推測で主張しているのではない

原告は訴状及び原告準備書面(1)で本件請求の正当性とその根拠を明らかにした。
今回の被告準備書面(1)の結語で「・・・あくまで推測の域を出ない主張しかなされておらず、不当利得発生要件事実を主張立証しているとはいえない。」などというが、今回の被告準備書面(1)を見ても、原告の主張に対して具体的な反論が何一つなされていず、ただ新しい言い訳として、すでに「元組長」が死亡していて死亡したものと交際はできないはずだなどというたわいないくりごとを述べているにすぎない。
法令に基づく原告の主張の根拠とするのは主に4つであり、一つは新聞報道であり、二つ目は土佐電鉄の内部調査報告書、三つ目は同社の外部調査報告書である。四つ目は被告発行の支出関係資料だ。これら根拠資料の事実を法令に照らして違法だと主張する。
被告は、原告が指摘する根拠資料の事実について反証を挙げるか、それら事実について別個の合理的な解釈を示すか、なにかまともな試みをするべきである。

二、暴力団排除条例違反の事実

本件においては、会社(土佐電鉄㈱)の最高幹部が指定暴力団と関係し、その名を使って、人を威圧して事業活動をしていたという事実があった。これは何人も否定できない事実である。それは高知県暴力団排除条例第18条等に違反し、その事実は高知県補助金交付規則第4条但書きの(2)等に該当しているから、その交付規則第4条により当該幹部社員が運営していた会社に対する補助金の支出が許されないというものであって、被告は、可及的速やかに補助金交付規則第15条(取消)、第16条(返還命令)等の手続きをしなければならない。

1、暴力団排除条例第18条違反について

被告は今回の準備書面(1)で本件が暴力団排除条例第18条に違反することにはならない、と主張する。その理由として二つ挙げる。(被告準備書面(1)6頁~7頁)
①「元組長」のD氏が平成21年11月にすでに死亡していること
②D氏の死亡後、土佐電鉄の元会長や社長が、現役又は元の暴力団員と接触、関与は一切なかったこと。この二つである。

①について

 誰も死んだ人と交際したなどと言っている訳ではない。しかし死せる孔明仲達を走らすということもあり、死んだ者の影響力が生きている場合もある。
“俺は山口組の田岡組長にかわいがられていたんや”といってすごんだ時、普通の人は田岡組長はとっくの昔に死んでいるからこわくないと思うだろうか。むしろ、その男は今でも山口組の関係者だと思って畏怖するであろう。
しかも本件の場合は、死んだ人との関係だけをひけらかしただけでなくその死んだD氏の子分筋であった指定暴力団の現役最高幹部(山口組組長の司忍、山口組主流派の弘道会組長の高山)の名前も出していたのである。

②について

 被告準備書面は、土佐電鉄の元会長らは、現役の暴力団と関係を有する契機はなかった、「具体的・現実的利用可能性があったとは認められない」、という。
土佐電鉄の元会長らが、「元組長」D氏の為に一般人が参加しない準組葬に参列したり墓参を繰り返していた事実は「元組長」D氏の死後であり、土佐電鉄が会社として暴力団と関係を続けていた証拠である。香典をもって葬式に参列すれば、当然出席者名簿に記帳したであろう。その名簿は暴力団の影響力を示すものであり、濃淡はあっても暴力団への忠誠の証だとみなされる。
そして、指定暴力団の死んだ最高幹部の墓(そこは一種の聖地)に供花をささげて墓参することも一般の人には許されることではあるまい。それは暴力団と意思が通じ合える関係者にのみ許可されたものと考えられる。
実際に、土佐電鉄がD氏の死後、現役の暴力団とどのような関係があったかは、不明であるが、少なくとも如上の事実は確かなことである。陰でこっそり暴力団員と会食したり、何かを頼んだりする連中は絶えないが、普通の人や会社の代表者が、白昼堂々と暴力団の葬式に参加したり、墓参を繰り返すようなことは想像もできないことである。
そういうことをすることが恥ではなく、誇りに感じていた可能性すらある。土佐電鉄の当該会社が、元会長や元社長らがこのように指定暴力団という恐ろしい反社会的勢力と特別な関係があるという事を、知らなかったということはあり得ない。

2、甲第12号証について

仮に、被告が言うように実際に現実の暴力団とは関係がない、としても、生きている暴力団の中で最も有名な暴力団組長の名前を出して相手を威圧したことは事実である。
名前を出した暴力団組長と、面識もなく交際もしたことがなかったとしても、本件は、なお、暴力団排除条例第18条に抵触する。
甲第12号証の新聞記事は、昨年平成25年10月に実際には特定の暴力団と関係ないのに「暴力団組員と親交があるかのごとく装」って、人を恐喝して金品を取ったという事件で警察が男を逮捕したというものである。甲第12号証は、被告が言うように利用された暴力団組員が何も知らず、勝手に名前が使われた場合でも、人を恐喝することができるし、それで畏怖せしめて金品を巻き上げることもできることを示している。高知県暴力団排除条例第18条は、ただ単に「暴力団を利用してはならない。」というだけで、現実に暴力団の出動の具体的約束や、暴力団との「意見の合致」(被告準備書面(1)7頁上から2行目)までを前提にしている訳ではない。

暴力団の名前を勝手に使うだけの「利用」でも刑事犯罪が起こるのであるが、本件暴排条例は暴力団の存在とその利用可能性を一般的に前提にしているのであり、被告や甲第12号証の男が現実には暴力団とは関係がなかったと主張するような場合でも、暴力団の名をかたっている以上、現実的利用可能性があると相手に受け止められるからである。
本件の場合は偽装でも何でもなく、具体的な利用可能性は如上の経緯からして極めて高い。新聞報道の「元組長」D氏の話からすれば、土佐電鉄の世話をするように山口組最高幹部や弘道会最高幹部に託してあった可能性があり、会社側としてもそれを信じるからこそ後の葬式参列や毎年の墓参を欠かさなかったと考えられる。

高知県下では戦前から、土佐電鉄に限らず、暴力団や侠客との深い関係があった企業があり(甲第5号証)、土佐電鉄の金融機関である四国銀行自体が裏社会との関係が取りざたされていた。その一つが露見したのが原告が株主訴訟を起こした前述の別件やみ融資事件だった。本件で主導的役割を果たしていた竹本元社長も四国銀行出身である。
甲第5号証には、「昔は、会社の社長連と侠客との付き合いは、ごく自然で、むしろ当たり前のこととされていた。ほとんどが事ある場合に備え、会社から金を出して、あるいはポケットマネーで侠客を抱えていた。」というふうに高知の古い時代の状況が書かれているが、それを土佐電鉄は社史に堂々と掲載したのであるから、その古い風潮が根絶されたとはいえないであろう。土佐電鉄の本件当時の会長や社長が、暴力団との関係を誇示すれば、それは、真実であると受け止められる素地が十分にあった。土佐電鉄の社長室に反社会的グループの者が出入りしていた可能性も否定できない。現に、事件のあった日、会社が暴力団からの強い後ろ盾があることについて、証人として名古屋方面から呼び寄せた人物などは、暴力団と無関係な人物とは思われない。

3、暴力団排除条例第19条違反について

被告は、暴排条例第19条にも違反していないと主張する理由として、暴力団への利益供与をしていない、平成23年11月16日の「元組長」の墓参も、死んだ人への「お供物」であるから暴力団への利益供与に当たらない、という。
しかし、もちろん供花を受けて喜ぶ者は死者ではない。死者は無感情であり物言わぬ。
死者はその墓地を所有している訳でもない。墓参を受け入れ供花を喜ぶものは墓を設営した遺族であり、その墓を尊崇する団体である。暴力団にとって元の親分の墓参は重要なイベントであって、その筋の週刊誌でも取材されて報道されている。
靖国神社の参拝で喜んでいるのはA級戦犯本人ではない。彼らは死んで物言わない。参拝されて嬉しいのか悲しいのか、そんな感情も何もない。
喜ぶのはその戦犯の遺族や戦犯を合祇した神社や右翼たちであろう。
暴力団が最も大事にしている聖地への墓参や供花は高知県暴力団排除条例第19条の1の(3)に該当し、「相当の対償のない利益の供与」に当たると考える。

そして、同条例19条の違反や、19条1の(3)の違反は同条例19条2に該当し、「暴力団の活動を助長」したことになる。このことは本件についての外部調査報告書に土佐電鉄の最高幹部二人の所業は暴力団の活動を「反社会的勢力の排除、関係の遮断とは逆に、助長するような言動に及んだもの・・・・」(乙第3号証 11頁)とはっきり断定していることでも明確である。

三、補助金交付規則による措置

本件における土佐電鉄幹部の所業は高知県暴力団排除条例の 
① 第18条、
② 第19条の1の(3)、
③ 第19条の2

にそれぞれ抵触することは明らかであり、被告はまともな弁解や反論をなしえていない。
これらの違反は、高知県補助金交付規則第4条の1の但書き各項に当たり、被告はしかるべき措置を取る義務がある。すなわち、
土佐電鉄幹部の、上掲①②③を犯した行為は、

1、高知県補助金交付規則第4条の1の但書き(2)(「暴排条例18条又は第19条の規定に違反した事実があるとき」)に該当し

2、さらに、その但書きの(10)(「その役員が暴力団又は暴力団員等と社会的に非難されるべき関係を有しているとき」) に当たる。

3、そのことは、補助金交付規則の第15条第1項の(2)に該当し、補助金等の交付の取消しに該当し、さらにそれは、同条第3項に該当するから、補助金交付の確定があった後においても取消すことになっている。

4、また、被告は、すでに交付された補助金については、補助金交付規則の第16条に基づいて返還を命じなければならない。
さらに、被告準備書面が何も触れていないが、原告準備書面(1)の【第二】新聞報道から確実な事実 の一で挙示した⑦、⑧の事実は暴力団排除条例の第18条等に抵触し、本件補助金交付規則の第4条1の但書の(6)に該当する。すなわち、元会長が、会長職に就いたり、辞任しようとしたとき、「元組長」から「やれ」と言われたり、「辞めなよ」と指示されたこと、また、問題がある株主の株を「元組長」が買い取るという事実があったという。これらの事実はそれこそ「元組長」が死亡してから以降、その役割を誰が代替しているか分からないが、「元組長」が名前を挙げた直系の暴力団幹部が引き継いでいる可能性がある。

 これは新聞で報道された事実でありながら、本件についての内部、外部の調査報告書には何も触れられていない。とくに株の売買に暴力団を介在させるという事実について確認もせず、反省もしないということは、依然としてそれを継続するということを意味するものである。

四、公共交通と補助金

1、被告の立場 

被告は原告の訴えについて一生懸命抗弁しているが、被告にとって何の利益もないことである。本件請求の正当性を認めた方がむしろ被告や県民の利益となるであろう。
腐りきった交通会社を擁護することは、被告自身が不当な利権にまみれるばかりか、それが暴力団と癒着した会社であるから、被告自身が県の暴排条例に違反することになる。
暴力団と関係した会社に資金を回すということ自体重大な条例(第3条等)違反であり県民への背信行為である。土佐電鉄は十分反省しているというのであろうか。
土佐電鉄は十分反省していない。原告準備書面(1)でも指摘したように土佐電鉄は、元会長や元社長の所業について開き直っている。すなわちもう一度内部報告書(甲第9号証)の7枚目を引用する。
「まず、社長の発言内容を検討しました。発言内容は、字句通りに捉えると、「・・・が土佐電鉄の味方であって、暴力団又は暴力団員にも介入させないようにしてくれている」というものであります。ここでは暴力団又は暴力団員が土佐電鉄から排除されるべき存在として捉えられていることも明らかであります。」
・・・の部分は墨塗り(ブラックアウト)であり「元組長」D氏であるが、これを「土佐電鉄の味方」であるとし、この力で他の暴力団を抑止し土佐電鉄を守るという趣旨である。「元組長」は一人ではない。その背後に指定暴力団の現役最高幹部とその組織が控えている。このような見解、暴力団の利用を肯定している恐るべき連中を役員として置き、新体制になった今でも土佐電鉄に居座らせているのである。県民からひんしゅくをかったこの内部報告書を土佐電鉄は今も撤回していない。このような見解の発表自体が暴排条例第3条及び第5条等の重大な違反事件だ。

被告はいわば補助金と言う公金をだまし取られた立場であり、県民とともに土佐電鉄を糾弾し、被害を回復する義務がある。その過程で土佐電鉄が企業としてどうなるのか、多くの社員の運命がどうなるのかは、別個の問題である。

2、高知県の公共交通のあり方と補助金の行方

 現在、高知県議会などで土佐電鉄を含め県下の公共交通のあり方が検討されている。
現状のバスや電車、鉄道は利用する乗客の数に比べ明らかに設備過剰であり、高速バスなど一部を除いて多くの路線で乗客がまばらか空車状態で運行されている。各社は慢性的な赤字を抱え、県や市町村からの巨額の資金援助なしには立ち行かない。昭和60年代以前の、多くの県民が公共交通に依存していた時代の体制のまま根本的な改革は進んでいない。
あらゆる産業部門で激しいリストラが避けられず、多くの企業が内部改革を繰り返し悪戦苦闘しながら生き延び蘇ってきた。土佐電鉄を含む交通各社も乗客の推移や時代の要請に対応し、県や市町村からの補助金という姑息な方法で目先をしのぐのではなく、統廃合を含む抜本的な構造改革を遂行し自立的な運営に切り替えなければならないはずである。
しかも、被告が出す数億円の補助金のほとんどは、実際には補助対象企業に回らず、いながら四国銀行などへの借金の利子の返済金になっていると言われている。

被告は、本件補助金を含め公金が、高金利の銀行への上納金のように使われている状況を座視傍観するべきであろうか。ある意味では補助金を担保に旧態依然の経営を強いられている土佐電鉄も被害者なのかもしれない。本件補助金を皮切りに、被告は、腐敗したこの補助金の構造を解明し、これを断絶する方策を模索するべきであろう。

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2014年2月12日 (水)

新たな95万人の反原発勢力

News & Letters/342

都知事選挙の各候補の得票を見ると、

1、保守陣営が三つに割れたこと。一つは舛添、そして死神ではなく田母神、そして
2、共産社民系の既成左翼の宇都宮は地歩を守ったこと
3、新たに保守陣営から反原発の勢力が生まれたこと

第3の細川・小泉の新勢力は保守陣営から割出たものだ。この第3の反原発・中道左派的勢力は今後の日本の政局、特に原発問題にに大きな影響力を行使するだろう。
この第3勢力を東京で100万人結集したことは偉大なことであり、今回の都知事選敗北の中の唯一の明るい材料だ。

それにしても、宇都宮陣営と細川陣営が統一できなかったのは極めて残念であり、統一しておれば勝てたかもしれなかった。

日中戦争の折、中国国民党と共産党のいわゆる国共合作が成功したのは、双方が日本の侵略による国の滅亡的危機を前にして、内戦をしているどころではない、敵日本軍を撃退することが優先だということを認識する度量があったからである。

本当の政治家、救国の政治家は、この度量の持ち主でなければならない。自己の勢力さえ拡張すれば国が滅んでも構わないというような売国奴的根性では、国民は救われない。原発を即時やめなければ国が滅ぶのだ。その危機感がないから、反原発の他陣営に切り込んだり誹謗中傷したりできたのである。山本太郎のようにどちらにもつかず火花が散る戦線を傍観していたんでは、何のために反原発で当選させた国会議員かわからない。このような状態では原発を止める戦いに勝利はおぼつかない。

舛添は保守陣営が分裂したにもかかわらず、漁夫の利をやすやすとむさぼることができた。共産党や社民党など既成左翼は、国共合作によって中国共産党が中国全土に勢力を飛躍的に発展させ、やがて蒋介石らを台湾にまで蹴落とすことができたという教訓を少しは習うべきだろう。

左翼は自らを増強させる独自の努力とともに、支配的な保守陣営の分裂と中道化を推進させるための種々の戦術を駆使しなければならない。保守陣営が強大であり、それを極右勢力が牽引していくというパターンが最も危険である。その逆の形をとって、護憲・中道左派の連中を盾にして敵中枢に迫り、自家の陣営を勝利に導くという戦略を持つべきなのである。

いずれにしろ極右靖国勢力に領導された強大な保守と弱小な反対派という構図が、今回の都知事選の得票の中で大きく崩壊し、反原発の二大勢力が現れて原発問題については国論を二分する状況となった。

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2014年2月11日 (火)

マスコミの勝利

News & Letters/341

今回の都知事選でもやはりマスコミの大勝利に終わった。

しかし、この勝利については、多くの人がマスコミの策謀であるという確信を持ったと思われる。例の世論調査を使うだけではいかん、もはや選挙そのものを抹殺しなければ、舛添を勝たせることはできない、という暴力的な手法だ

。すなわち報道しないということに徹した。そして、都民から選挙権を奪う、超低投票率を実現した。

情報を独占し、情報を操作して、権力を動かす、権力の構成を替える、そしてマスコミが仕える相手の思うように政治を動かす。我々は今回の選挙で、敵の正体を見極めた。

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2014年2月 8日 (土)

オンブズマン活動は私の日常の仕事

News & Letters/340

私はオンブズマン活動に参加して何年になるであろうか。今は単独のオンブズマンとして高知県の片隅から発信を続けている。

これは私の天職となり、町長職にあったときも基本的にこの立場で行政事務を行ってきた。そしてこのオンブズマンの仕事の結節点となるのは、住民監査請求と住民訴訟である。

行政に対し少々の提言をしてもなしのつぶてであり、裁判にかけなければらちが明かない。もちろん裁判官も行政の味方であるから、なかなかしんどい。マスコミも以前に比べてオンブズマンの訴訟や問題提起はほとんど取り上げないようになっている。

オンブズマン活動に参加する市民は最近特に減ってしまった。
私は、資料など情報を集め事件を調べ、それを法令に照らして、違法性をえぐり出し不当な利権を糺すということで、監査請求・住民訴訟を行う。

淡々と粛々とこれを行う。少しでもこの世の悪を減らし、市民の福祉の増進を願う。
相手の利権にすがる主張、裁判官のでたらめな論旨を糾弾するのは、痛快でもある。

平成25年(行ウ)第19号 損害賠償請求事件
原告 澤山保太郎
被告 東洋町長松延宏幸
原告準備書面(2)
平成26年1月30日
高知地方裁判所 御中
原告 澤山保太郎

原告は以下のとおり弁論を準備する。

一、「公の施設」の管理についての法律の規定について

1、旧法との比較
公の施設について地方自治法第244条の2の第3項は平成15年9月に現行の規定に改正された。それまでは、次のとおりであった。
「3 普通地方公共団体は、公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるときは、条例の定めるところにより、その管理を普通地方公共団体が出資している法人で政令で定めるもの又は公共団体若しくは公共的団体に委託することができる。」となっていた。

改正された現行法では
「3 普通地方公共団体は、公の施設の設置の目的を効果的に達成するために必要があると認めるときは、条例の定めるところにより、法人その他の団体であて当該普通地方公共団体が指定するもの(以下本条及び第244条の4において「指定管理者」という。)に、当該公の施設の管理を行わせることができる。」となっている。
旧法においても、現行法においても、ただの一般民間会社が何の手続きもなしに公の施設の管理の委託は受けることは出来ないことは明らかである。

旧法においては地方公共団体の直轄以外には、その50%以上の出資会社か公共団体や公共的団体しか運営委託を受けることはできず、そして公共団体とは他の地方自治体や衛生組合、土地改良区などの公法人を言い、公共的団体とは農協や漁協などをいうと解釈されている。現行法では、民間団体に門戸を開放する趣旨で、直轄以外の仕法では、指定管理者制度の手続きを経て指定された法人であれば公の施設の管理が任せられるというものであるが、あくまでも議会承認等指定管理者制度の手続きを踏まなければならない。この手続きを経ずにした東洋町斎場の本件委託契約は違法であり、それに基づく公費の支出は違法なものである。

2、民間に委託する業務の領域について

地方自治法第244条の2の第3項に規定する「公の施設」の業務の民間委託については、次のことが前提となっている。

第1に、その施設は既設のものであって新たに施設を建設するという業務は入っていない。
第2に、建設した施設の建物の保全やそれに備わっている器機類、主要な備品については、それを設置した地方公共団体が用意し、その機能や材質の保全についての管理も地方公共団体が担当する。例えば図書館が何らかの適法な手続きで民間委託された場合、館の建物の維持管理、照明や冷暖房など空調設備、水道下水道などの維持、等々図書館としての財産としての管理は、基本的に設置自治体に責任がある。

運営を委託される民間団体は、それら施設や機器類を使用させてもらいながら図書の管理や貸出業務、清掃など住民サービスの面を担うのである。経費の支払いについては利用料を徴収するか、設置自治体からの委託料で賄うことになる。
備えられる図書や資料類については、元々設置自治体が備えるが、委託業者が独自に収集したり購入する場合もある。

東洋町の場合でも、例えば地域福祉センターを東洋町社会福祉協議会に委託して管理しているが、建物やボイラーなど機器類のメンテナンスは被告東洋町が直接責任を負いその費用も負担する。社会福祉協議会はその施設を利用してお年寄りのデイサービスなど福祉事業を遂行する。運営を委託されると言っても建物や付属設備を利用するということであって、決して建物そのものや付属機器類の財物の管理責任まで委託されるのではない。
又、東洋町では「海の駅東洋町」(指定管理者㈱東洋リ・ボルト社)が目覚ましい繁昌を示していたが一昨年7月これが何者かによって深夜炎上させられた事件(放火事件)があった。これの管理責任が問われたが、建物そのものの管理責任は被告町にあって、住民サービスの為にその施設を利用していた指定管理者には特段の失態が無い限りその責任は問われ得ないのである。焼け出されたリ・ボルト社や多数の出店者は大損害を被ったが、「海の駅東洋町」の建物の管理責任者である東洋町は火災保険をかけていて、火事の後保険会社から数千万円の保証金を手に入れたのである。施設の財産上の価値を維持する管理業務は、地方自治体にあるのであってこれを民間団体に委任することはない。

第3に、したがって地方自治法第244条の2第3項の民間への公の施設の委託は、主として施設の設置目的に沿ってこれを利用した住民サービス業務の領域に限定されていて、この点について法律制定者である政府総務省の通達(甲第8号証)を見るまでもないのである。そして逆に、施設の住民サービス業務の主要業務を民間会社に委託した場合、被告準備書面の言うように、これを、業務の一部を委託したにすぎない、などとは言いえないことは、自明であろう。

二、「事実経過」について

既に述べたように、何の適法な手続きもなしに民間団体に公の施設の、その主要な住民サービス業務を委託することは認められていない。法や条例を無視して現行のような方法を講じなくても、適法な仕法がこれまでの経過の中にもあった。

1、平成18年度以前の違法状態に戻った

被告準備書面は、これまで本件斎場の管理について経過を述べているが、現在の東洋町役場の担当課長に聞きながら私がまとめた経過は次のとおりである。
もともとの条例では、この施設の管理は、本来町が直営でなければならなかったのに、
町内の葬儀屋に、遺体の焼却など主要な業務の運営を任していたところ、原告が被告町長に就任して是正措置をとり、平成19年9月1日より、従来の民間葬儀会社への委託  
をやめて条例の趣旨である本来の姿として町の直轄または、町有(町が100%出資の株式会社「東洋リ・ボルト社」)の会社に運営をさせたり、また同社から派遣社員という形をとって運営してきた。

「東洋リ・ボルト社」は被告準備書面で挙げられている二人の町民(川渕稔、坂田武行)
を社員として雇用し、施設の運営に当たってきた。
 平成21年9月ごろ、その会社の資本保有の構成比率が変わった(町の持ち株が25%
 に低下した)ので、再び町の直轄に戻し、従業員は東洋リ・ボルト社から町へ派遣という形をとって施設の運営がなされ、それが平成23年11月末まで続いていた。

 平成23年12月からは派遣社員制はやめ、被告町長松延がその従業員を再び町の臨時
職員というかたちで本件斎場で勤務を続けさせ、平成25年3月まで同じ形態できた。
そうして、本件で問題にしている通り被告は、平成25年4月1日から、前記二人のう
ち坂田が地元葬儀会社の社員と一緒に立ちあげた株式会社東洋開発との間で随意契約を
結んで斎場業務を委託しこれを運営している。というものである。
 これを要するに、一般法人(平成18年8月末で)→ 町の直営・雇用(平成19年9
月1日~20年3月末まで)→ 町有会社に委託(20年4月1日~平成21年9月8
日まで)→ 直営(派遣社員)(平成21年9月9日~平成23年11月末まで)→ 直
営・雇用(平成23年12月~平成25年3月末まで)→ 一般法人(現行)、
 というふうに経過してきた。

 現在は、平成18年度以前の元の違法状態に戻ったのである。

2、3つの管理方法があるという

今回の被告準備書面の第2の1で被告は、地方自治法第244条を掲げて公の施設の管理方法について3つを挙げる。
すなわち、
①全ての管理業務を直営で行う場合

②直営ではあるがその1部の管理業務を第三者に委託する場合(第234条)
  
③指定管理者制度を使う(第244条の2第3項)

  被告は本件の場合は、このうち②の方式をとったものだから問題はないと主張する。
  しかも②の場合には地方自治法第234条に依拠しているような書きぶりであるが、
  その234条には、「公の施設」の管理についての規定は何も存在していない。  
被告のこの主張には二つの問題がある。

第一に、被告町は施設の建物の維持や釜(火炉)など機器類の保全業務、残灰の処理を町外の専門業者に依頼して行っているが、本件施設の主要業務である火葬という住民サービス業務には一切関与せず、当該業者(株式会社東洋開発)に丸投げ委託をしている。
斎場の業務では、遺体を受け入れそれを火葬に付し、遺族に骨の一部を選骨収集させ
残灰を片づけ、火炉や斎場を清掃する業務が主たる内容である。火葬を基軸にするこれらの一連の業務を斎場の一部の業務と呼ぶことはできない。それは主要な業務である。現在の地方自治法では、何の手続きもなしに「公の施設」の住民サービスの主要業務を民間業者に委託をすることは認められていない。

現状は被告町の直営とは言えず、運営の表舞台の火葬業務には民間業者が立っている。
そもそも、地方自治法の旧法でも又現行法でも、公の施設の運営について法人に委託する業務領域は主として住民サービスの方面である。それは現行の地方自治法第242条の2の3にも規定されているように「公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるときは・・・」民間法人に委託できるというものである。

ここで「設置目的を効果的に達成するため」というのは、住民サービスの向上のことである。すなわちそれは、総務省の通達(「指定管理者制度の運用について」平成22年12月28日 甲第 号証)にはそれを明確に「住民サービスの質の向上を図っていく・・」、「住民サービスを効果的、効率的に提供するため・・」指定管理者制度が導入されているという趣旨を繰り返し強調しているとおりである。

したがって、被告が主張するように施設の財物管理を含む全的な管理は、はじめから論外であり、直接住民と触れ合う業務領域が委託の対象となるのである。
そのことは、被告は、町の福祉センターや物産販売を扱う「海の駅東洋町」など他の指定管理者制度などで十分わかっていたことである。

施設の建造物や機器類の機能や材質を保全する業務はあくまでも設置した行政機関の責務であって、財物管理業務までは民間に委託されえない。
  従って被告が挙げる③の指定管理者制度の場合でも委託されるのは住民サービスの面の主要業務に限定され、施設の物理的な維持管理を含む全面的な業務の委託などはあり得ないのである。「管理に関する業務の全てを一括して第三者に委託したとすると、指定管理者制度を利用することを認めた地方自治法・・・・に違反するかどうかを検討する必要がある。」(被告準備書面(1)2頁中段)などというのは、全く法律の解釈を誤った謬論である。

 だから、被告が本件斎場の業務のうち、住民サービスとは直接関係のない「火葬場火炉保守点検」や「残骨灰処理」の業務を遂行するのは当然であって、指定管理者制度を使ってもその業務は町の独自の業務として残るのであり、そのため機器類の設置業者や施設を建てた建築業者などとメンテナンスのため別途の契約を結ぶ場合には、随意契約を含め一般競争入札など地方自治法第234条(契約の締結)で処理することは当然のことである。

さらに付言すれば、①の行政が直轄で行う管理であっても、建物や機器類の点検、修理など維持管理は設置業者等にその工事や業務を委託するのであって、何もかも完全に行政機関独自で遂行することは不可能であるから、そもそも①という分類はあり得ないのである。
すなわち地方公共団体はその「公の施設」の管理としては、

A)建物や機器類の財物としての管理業務を専門業者に委託しながら、地方公共団体自身が直接住民サービスを遂行するか、

B)建物や機器類の財物管理を A)方式で町が遂行しながら、住民サービス業務は民間に委託して運営を遂行する。

という二つの形態しかあり得ないのである。

いずれの場合でも財物としての施設の管理は一般競争入札等地方自治法第234条に基づいて行われるが、B)方式の業務の民間委託の場合には現行法では地方自治法244条の2の第3項の指定管理者制度が使われなければならない。

 第二に、上述した通り、本件斎場については平成19年以降、条例の趣旨に沿って主として町の直営方式をとってきた。途中株式会社に委託した時期もあるが、その会社は町が100%出資したもので社長も町長が兼任するという町の純然たる外郭団体であって、町の様々な事業を分担し、特に町の臨時職員の身分を安定させるために設立された組織であり、一般の民間会社ではなかったものである。

被告町長松延も、本件委託契約までは職員を町が雇用するという措置をとって運営してきた。必ずしも民間会社に業務を委託する必要はなかった。
  そもそも、火葬場の業務はさして複雑なものではなく、特別な資格も要らず、機器類はマニュアルに沿って操作すればよく、初めての者でも、前任者か、火炉の設置業者からその操作は教えてもらえるのであって、大規模なものはともかく、普通では、火葬場作業専門の業者など必要ではなく、そもそもそんな業者なるものはこの世に存在しない。斎場の業務は単なる労務の提供にすぎない。

当該「株式会社東洋開発」は、被告東洋町との「随意契約」の折には会社としての実績はゼロであって、「履歴事項全部証明書」(甲第7号証)をみても火葬業務はそれとしては会社設立の目的として登記されていない。

 被告はそれを何か「町内には火葬業務を行う業者が株式会社東洋開発以外にはないこと」などを「随意契約」の理由に挙げているが、その業者の構成員の二人は、つい前日の平成25年3月31日までは町の職員として、その業務を遂行していた者だった。
  引き続きその者を町の職員として雇用して本件施設の運営に従事させることについては何らの障害もなかったし、誰も文句を言う筋合いはない。

  しかし被告は、敢えて民間会社に本件斎場の主要業務を委託した。それが一般競争入札であるか随意契約であるか、契約の形態については第二の問題である。
  契約の仕方が問題なのではなく、委託する民間法人の選定の手続きが問題なのである。
原告は、「公の施設」について民間会社に委託するには地方自治法第244条の2第3項に基づいてそれ相応の法的手続きを踏まねばならないと主張しているのである。

その適法な手続きを踏んでいない本件契約は違法であり、違法な契約は無効だと主張している。

三、損害賠償請求等について

被告は、本件施設の一部を第三者に委託するが東洋町の直営方式であり、その場合一部
の管理業務の委託契約は地方自治法第234条に基づき、同法施行令第167条2第1
項2号の随意契約によっているから、適法であり、賠償責任は存在しない、という。

1、随意契約の不当性

既述のとおり、現在の本件施設の管理運営の状況は、町の直営とは言えず、火葬等その
主要な業務が株式会社東洋開発に任せられていて、そのような契約も結ばれている。
住民サービスの主要な業務を民間法人に委託する場合は地方自治法第244条の2の3
の規定に基づき適切な手続きを踏まなければならない。

 しかし、被告は、そのような適法な手続きの代わりに、如上の法令に依拠し違法な契約
をして開き直っているが、その理由として「随意契約」をあげ次のように言う。

 被告は、①地域性、利便性の観点からは東洋町内の業者の方が望ましいところ、町内には火葬業務を行う業者が株式会社東洋開発以外にはないこと、②同社の職員は東洋町の斎場及び施設を管理した経験を有していること、③同社との委託料は年間300万円であって経費が削減できることなどを考慮して、同社と随意契約によって委託することが、斎場及び施設の円滑かつ適切な管理、ひいては東洋町及び町民の利益増進につながると判断して、本件業務管理委託契約を締結したものである。
(被告準備書面(1)3頁上段)

 既に述べたように株式会社東洋開発は、火葬業務をするということで設立されたもので
はないし、社員個人は別として、会社として葬儀その他いかなる業務の実績も何もなか
った。

町会議員が経営する別の葬儀屋(有限会社東洋 甲第9号証)の建物の一室を会
社の事務所として借りて、本件契約の前月に急きょ作られた会社にすぎないものである。
そもそも本件斎場は平成19年8月末までは長年この有限会社東洋が委託運営していて、
その委託が何らの法的根拠も無いということで、契約が打ち切られ是正されたのである
が、本件随意契約の相手である株式会社東洋開発は、有限会社東洋の元社員坂田武行と
その会社の現職の役員である森佐智尾が設立したものであって、いわば有限会社東洋
の子会社なのである。その有限会社東洋の社長小松煕は、現在東洋町の町会議員であり
本件の監査請求を棄却した監査委員でもあるが、その葬儀屋の事務所は数年前の町長選
挙の折には、被告東洋町長松延宏幸の後援会の看板がかかっていたところであって、本
件「随意契約」を理解する上において重要な参考となるものである。

 およそ「火葬業務を行う業者」など、聞いたこともないし、あり得ない。東洋町程度の規模の施設であれば火葬業務を行うのにはさしたる資格も要らないし、簡単なボイラーの操作をてきぱきと行う労務者が一人か二人おれば用が足りる程度のものであるから、役場の職員が兼任するか、あるいは町内からの用務員の募集で足りる話である。

 また、経費が約100万円ほど節約され300万円で済むようになったから経費削減であり東洋町の利益になったという。しかし、この経費削減の主張には根拠が無い。
 直接労務者を雇用した場合、東洋町の斎場での火葬業務は毎日あるわけではないから、暇ができる。そこでこれまで東洋町では、雇用した二人は火葬場が暇な日には別途の労働が課せられていた。すなわち、廃食油を精製して、ディーデル自動車エンジン用の油を作る業務と、廃食油からエコ石鹸を作る業務などが与えられていた。その他町役場での雑用はいくらでもあり、決して無駄に過ごしていたわけではない。

 また、民間会社に依らなくても、雇用の方法をとり、火葬業務が無いときには労賃を払わないということで労務者を募集すれば、やはり同じく300万円程度の費用で済むであろう。
 
それに、公の事業では、委託費用が安ければよいというわけにはいかない。
 無資格の弁護士に安い値段で業務を委託し、ちゃんと仕事をして貰ったから、よかった、といえるだろうか。無資格の者に運営を委託して経費節減を図ったということは公務の世界で許されるはずはない。そんな違法な事由を挙げて随意契約を正当化できるであろうか。被告の順法精神を疑わざるを得ない。

 また、付言しておくが、町や公共団体と関係のない純然たる民間会社、特に葬儀関係の団体に本件施設を委託するのは芳しくない。葬式を依頼した親族から規則で定められた斎場使用料以外の 心付け(金品)の授受という悪習を制止することが困難であるからである。民間会社なら葬儀に携わった人に心付けを渡すこと、またそれを要求することは許されるであろう。しかし、公設の斎場で、そのような悪しき慣行が横行することは許されることではない。

 随意契約をする必要は何もないのに、法令の定めを無視して政治的なコネのある業者と委託契約をしたのは町長としての裁量権の逸脱である。

2、随意契約の不当性を知っていた
 幾度も述べ来ったように、「公の施設」の管理運営を民間法人に委託する場合には法定 の条件や手続きがあることは、その施設管理に当たるものであればだれでも知っていることであり、知らなければならない。

従って、以下の被告が言うとおりのことが、本件の場合ズバリ該当する。
地方自治法施行令167条の2第1項にあげる事由のいずれにも当たらないことが何人の目にも明らかである場合や契約の相手方において随意契約の方法によることが許されないこと知り又は知りうべかりし場合など当該契約を無効としなければ随意契約の締結に制限を加える法令の趣旨を没却する結果となる特段の事情が認められる場合に限り、私法上無効となる。 

 被告準備書面(1)3頁中段
地方自治法第244条2の第3項や本件についての東洋町条例の存在は首長や担当職員なら知っていなければならず、少なくとも「知りうべかりし」ことがらである。これを知っていれば、「公の施設」の運営の委託業者の選定には、随意契約で済むわけがないことも自明でなければならず、それどころか委託契約の前提条件が満たされていないのであるから、いかなる契約も成り立たないことを知らねばならなかった。

施設管理の無資格の者とは契約行為はできない、してはならないのである。だから、「随意契約に制限を加える法令を没却する結果となる特段の事情」があったどころか、契約そのものが制約(禁止)されている「特段の事情」があるのである。

3、損害の発生について

 被告は本件随意契約による支出が仮に違法だとしても、東洋町の負担は従前より軽減され損害は発生していない、と主張する。
 しかし、損害は発生した。なぜなら、この随意契約によって支払われる公金は、その相手側の会社に渡るべき金ではなかった。株式会社東洋開発が受け取る金は不当利得であり、本来正当な手続きで選定され契約される団体か又は東洋町に雇用される労働者に支払われるべき金であった。それでも、株式会社東洋開発は仕事をしたではないか、それに相応する金は貰わねばならない、というかもしれない。

 その金は、違法契約をして働かせた被告町長らの責任であり、一旦公金でもって支払ったとしても、それは被告町長らによって弁済されるべきものである。
違法な公金の支出は、弁済されねばならない。

それは例えば、首長が私的な秘書を勝手に雇い、大事な公務を手伝わせたからといって、その労務の提供に公金を充てることはできないというのと同然である。
そんなことが許されるなら、適当に私人に公務を任せ、公金を支払うといういうことが無制限に許されるということになるであろう。

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2014年2月 5日 (水)

2014年2月9日の政変

News & Letters/399

来る2月9日の都知事選の結果は一つの歴史的事件であり、政変と言える。

細川陣営が勝てば、狂気じみた安倍反動政府、・・・明治初期の大久保利通政府に似ている・・・に対する市民革命的政変であり、自由民権運動的日本の建設となり、
もし、舛添・安倍が勝てば、反民主主義のクーデター的政変であって、原発を抱えてアジア侵略、日本破滅への道・・・・大久保利通政府の勝利、反民権・アジア侵略路線の大きな道が開かれていくだろう。

いずれにしても2月9日には政変がおこる。権力とマスメディアの大誘導に日本人民がどれだけ抵抗できるか情勢は予断を許さず厳しい。

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