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2013年12月19日 (木)

東洋町の利権行政

東洋町の利権行政

News & Letters/391

現在の東洋町の利権行政の1例として、町営斎場の委託について
住民訴訟が始まった。これで裁判は3つ目である。

地方自治法第10章で定められた「公の施設」を、同法第九章の第六節の契約の規定で委託先を随意契約で決めた、それが何が悪いという
お粗末な答弁書が高知地裁の公判で出てきた。町長や総務課長、監査委員会段階でこのような見解が出されたのであるなら、その程度のものかと腹も立たないが、れっきとした弁護士先生の手になる答弁書であるからあきれる。

地方自治法の読み方がわからないのか。随意契約で斎場が委託された、その会社Tの所在地は、ある町会議員の会社Kの建物であり、その建物は町長選挙戦前に現町長の後援会があったところであった。その会社Tの二人だけの役員はその町会議員の会社Tの現職の役員とかつての従業員でもあった。その町会議員が事もあろうに現在東洋町の監査委員であり、この斎場事件の私の監査請求書についても審理していた。

自分の利害関係を追及されて、それはいけない等と言う人はいないだろう。
 この町会議員の会社Kの現職の役員とかつての従業員の会社の現職の役員や今でも会社に出入りしている元従業員は利害関係者ではないというのである。

平成25年(行ウ)第19号 損害賠償請求事件
原告 澤山保太郎
被告 東洋町長松延宏幸

原告準備書面(1)
平成25年12月17日
高知地方裁判所 御中
                 原告 澤山保太郎

被告の答弁書について弁論を準備する。

一、地方自治法第九章及び第十章の相違

被告答弁書2頁目の「第3 被告の主張」は、要するに、地方自治法244条(公の施設)は、公の施設の管理運営については、地方自治法施行令第167条の2の随意契約に基づいて、ただの民間団体にでも委託することを排除していない、というのである。
しかし、上掲施行令の元の地方自治法は第234条第2項であるが、この条文は地方自治法「第九章 財務」の「第六節 契約」の中の一規定である。

しかし、地方自治法244条は地方自治法「第十条 公の施設」の中の規定である。
被告が依拠する地方自治法「第九章 財務」は次のような内容である。

第一節「会計年度及び会計の区分」、第二節「予算」、第三節「収入」、第四節「支出」、第五節「決算」、第六節「契約」、第七節「現金及び有価証券」、第八節「時効」、第九節「財産」、第九節第一款「公有財産」、第九節第二款「物品」、第三款「債権」、第四款「基金」、第十節「住民による監査請求及び訴訟」、第十一節「雑則」。
学校や公民館、図書館、公設市場、斎場なども公有財産であるから第九章の「財務」の対象物であることも間違いない。

しかし、地方自治法が「第十章 公の施設」として、財務会計上の問題視点から離れて、新たに一章を設けたのは、決して無意味なことではない。
公の施設は住民の福祉、住民サービスの手段として適正に管理・運営されるべきだという観点から、その管理・運営の手続きや方法について特別な法的規制をかけたのである。
財物としての公の施設の建築や処分については成るほど第九章の第六節「契約」の条項で取り扱われる必要がある。その場合には一般競争入札に拠らず例外的に随意契約で業者を選択して請け負わせるということもあり得るかもしれない。
今原告が問題にしているのは、そのような財務上の問題ではない。
地方自治法第十章の公の施設の管理運営上の違法性を追及しているのである。
 そのことは、地方自治法第百四十九条の地方自治体の首長の「担任事務」の規定でも、予算、決算、税金徴収、会計監督、財産の管理や処分等と区別して「公の施設」の管理が別段に挙げられている通りである。

二、指定管理者制度

被告は、公の施設の管理を民間に委託するときは、必ず地方自治法第244条の2第3項の指定管理者に行わせなければならないということではなくて、随意契約によって民間の団体に委託することもできると主張する。
しかし、指定管理制度をうたっている現行法でも、改正前の地方自治法でも、どんな団体でも公の施設の管理運営を委託できることにはなっていない。

現行法(及びそれに基づく管理条例)では地方自治体の直轄運営の外には、指定管理者への委託しか認められていない。旧法でも、その地方自治体が出資している法人か又は公共的団体(農協など)にしか管理の委託は許されていなかった。

現行法は、効率性やサービスの充実等の観点から広く民間に公の施設の管理運営を委託させようとして改定されたものであるが、それでもその委託する団体について地方自治体がしかるべきものとして指定し、それを議会の議決事項としたのである。
明示的に禁止されていないからと言って他の団体や個人が許されるという考えは無法な言い分であろう。一定の条件にかなうものに委託が許されるという規定は、その条件に該当しない者には許されないという意味である。

三、条例

地方自治法第244条の2の規定は次のように言う。
「公の施設の設置及びその管理に関する事項は、条例でこれを定めなければならない。」
そして被告は、「東洋町斎場が東洋町が設置した公共施設であり、管理に関する条例が制
定されていることは認める・・・」という。
 この条例でも、民間団体に委託する相手は、町によって指定管理者として指定された法人や公共団体に限定されている。法によって義務付けられた条例でありしかも自分が作ったその管理条例を無視してよいというわけにはいかない。

 被告は法律の規定を無視し、条例の規定も無視し、特定の利害関係者に公の施設の管理を強引に委託した。本件の場合、地方自治法施行令の随意契約に当たるかどうかなどというのは論外である。
 東洋町監査委員が、その監査報告書の末尾でおずおずと提言しているように、町の条例に従った運営が求められているのである。

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