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2012年3月10日 (土)

3・11一周忌

News & Letters/291

3月11日がやってきた。巨大地震と大津波の犠牲、それに原発事故。
自然災害の結果であるが、それに備えなかった人間の敗北でもある。

とりわけ原発事故については、われわれ日本人の、というより人類の歴史的敗北である。
地震や津波の災害からは再起は可能である。だが、原発事故からはそうはいかない。

1年前のこの日の福島原発の事故から、人類史のその前史は終わった。おそらく終末に向かって敗残の歴史が急速度に展開するだろう。昔歴史学の学生時分に終末論というものを習ったが、それが本当のことだとは思いもしなかった。

人類は原子力をエネルギーや武器として使用することを選択し始めてから、その終末論を準備していた。去年の3月11日までは、そのことを自覚できなかった。その日から誰もが自覚的にか無意識的にか、人類の終わりを感ぜざるを得ない状況になってきた。
私は、だからもうどうなってもいい、という自暴自棄を勧めている訳ではない。

我々はこの半世紀の栄耀栄華のために、制御不能な猛毒発生器・原発や核兵器でこの地上を放射能だらけにし、自分自身が平穏に生きることが出来ない世界にしてしまう、この終末論を準備して来て、去年からそれを発動し始めたのである。

この認識の上にたって、なお我々は平家の落人のように、いかに美しく生を全うするかという事に専念しなければならない。

だれもこれまでのようにこの地上での幸福論や繁栄論を主張することはできない。
盛者必衰の祇園精舎の鐘の音を聞きながら、自ら招いた非業を観念し懺悔しながら、せめて余生を静かに清らかに生きなければならない。

浜に降りて流木を拾え、山に入って薪木を刈れ、それで風呂を焚き飯を炊け、どんな些細な試みでもいい、これ以上地球を汚染しない実践を積み重ねよ。

核を推進するぺてん師を見たら、つばを吐きかけろ、その声を聞いたら耳を漱げ、一枚のビラでもよい放射能の危険性を訴える資料をバラまけ、どのような選挙でも核を推進しようとする者、核にあいまいな態度を取る者に一票たりとも投票するな。・・・・・
これらの天からの声を実践し、せめての償いをしようではないか。

我々の周辺に目をやってみよ。
高知県選出の国会議員、自民党の中谷元と山本有二は、根っからの原発推進勢力である。彼ら二人は、1993年以来現在に至るまで、「社団法人 原子燃料政策研究会」(The Council for Nucler Fuel Cycle)の理事を務めてきた。

その団体の主な活動目的は、原子燃料のリサイクル、特に使用済み核燃料からのプルトニウムのリサイクルであって、その恐るべき機関誌の名前もずばり「Plutonium」という。福島原発3・11の後もなお一層その活動は強化されている。

この団体の活動目的がMOX燃料のプルサーマル原発の推進、FBR(高速増殖炉)の迅速な実用化などとともに「高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的安全性」の理解を促進しその建設推進である。

平成18年から19年に起こった東洋町や東津野村への高レベル放射性廃棄物埋設施設の導入の騒動の折にも、二人はこの社団法人の幹部を務めていた。

高知県民は、福島原発の悲劇のあとでもなお公然とプルトニウムの活用を主張するこの二人の国会議員の原発推進活動を許してはならないし、そもそも国会議員への再選を許すべきではない。

二人の自民党議員は直ちにこの社団法人から身を引くことを求める。
選挙の折、彼ら二人は、少しもこの原発推進活動を県民に知らせていない。
東洋町の町長や議長が中谷元の選挙支援をすることは、町の条例に反する。

この社団法人「原子燃料政策研究会」は核不拡散、核兵器廃絶、日本の核武装には反対だという。しかし、その真意は、「原子燃料サイクル技術を保有」することによる中国、朝鮮、ロシアなど近隣諸国への「核抑止力」(2011年「Plutonium」NO.75 6頁)を発現することだと主張している。

すなわちプルトニウムを保有しいつでもこれを核兵器にすることができるぞという技術を顕示することで日本の「防衛上のセキューリティを高める要素」(「Plutonium」2012年NO.76 1頁)だというのであるから、れっきとした核武装推進勢力なのである。

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