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2012年2月19日 (日)

大坂維新の会の橋下市長の市役所労組攻撃

News & Letters/287

先の市長選挙で大阪市の職員組合が現職市長である相手候補を応援した、市役所の職場を使って選挙運動をした、という事を激しく攻撃し、挙句には市職員の政治活動のアンケート調査までやりだした。労働組合の政治活動に敵対した感じだ。

確かに大阪市の職員組合に問題があった。民間企業ならともかく、公の機関を拠点にして特定候補の支持活動することは明らかに公選法違反であり、権力執行機関の選挙運動はもっとも忌むべきことだ。それは民主主義の根幹を揺るがす。北朝鮮や中国などと同じであり、票のすり替えや今回のロシアのように二重、三重投票ですらやりかねない。

かつて室戸市長選でも選挙カーごと候補者ら運動員が市役所の敷地内に入り込み、正面玄関前に陣取って演説したり、運動員が庁内に入って呼びかけをするなど選挙運動を展開したことがあった。その候補者は選挙直前まで市役所の幹部だった男だ。

それを告発したが、警察はお咎めなしであった。
市町村の職員は、労働者であると同時に権力執行を担う公務員である。その職場では自ずと政治活動に制限が出てくる。沖縄の防衛省の幹部が選挙について部下に説示したように、仮に中立的な発言であっても、権力をもつ者の発言には、言外にその意を汲めという示唆がにじみ出てくる。

橋下はこれを衝いた。職員組合の腐敗を剔けつした。失業と低賃金にあえぐ大阪の労働者や市民達に比べ、安定した身分と高給の待遇が保障された・・・一種の労働貴族と対決するという姿勢を取って、大きな得点を稼ぎつつある。

さらに、その組合の背後にある連合は原発推進の大きな原動力の一つであって、日本列島放射能汚染、それどころかアジア諸国へも原発輸出(原発侵略)に踏み出す、その母体となる労働貴族に対して、橋下は脱原発の方向性を掲げて、この点でも労組の腐敗と対決する構図となる。大阪市長選では、現職は橋下に対峙して原発に反対する劇的なアッピールが出来なかった。関電ら原発推進派に応援されたのでは、大衆の支持は期待できないだろう。関電を敵にし、労組を敵にした橋下が勝利したのはごく自然であろう。

だが、橋下の狙いは、労組の腐敗をただすということではない。目的は労組をやり玉に挙げて人気を博することであって、そのための口実として、職員組合の腐敗追及がある。
例えば大阪市役所の職員組合が後援会名簿集めなどをして橋下を熱狂的に支援していたとしたら、橋下は、これほどまでに組合を攻撃はしなかったであろう。政治活動は自由だとか言って組合を大いに擁護したであろう。

原発を橋下がやめようとしているのは、それ自体大変いいことである。それも大衆に迎合しなければ権力奪取の野望が実現できないからであり、権力を取った場合に脱原発の方針を貫くかどうかわからないだろう。脱原発の観点から、勢いに乗る橋下維新の会の力で、その野望を達成する方便としての脱原発であっても、これを遂行させられるかどうか、国民大衆の動向にかかっているだろう。
原発を止めるのであれば、橋下が止めるというのでもい
いだろう。選択肢がそれしかなければそれもやむを得ない。だが、橋下の力を借りずに、原発を止めなければならない。

だから、日本人民には二つの道がある。

①破綻調の橋下で原発を止めるか、それとも②国民独自の力で原発を止めるか、だ。
①の場合でも国民が油断をしていると橋下は脱原発路線から脱線するだろう。

労組員がたとえ労働貴族化し腐敗したとしても、政治活動を含む労働運動自体を権力が抑圧してはならない。労働者を主体にしなければ現代社会は支える者はいない。

大衆運動は大衆自身の力でしか浄化できない。大衆運動、大衆が腐敗すれば、その役場なり会社なり、さらには国は滅ぶ以外にない。福島原発事故に至る日本の原発史は、日本の大衆自身が許し齎したものであって、労働運動の腐敗の結果に外ならない。
橋下は普通の保守反動ではない。反体制側の腐敗を衝いて勢力を伸ばしてくる。

橋下と対決するには、厳しく自己を浄化し人類に課せられた課題を迅速に実現する戦いと働きをしなければ、勝利はおぼつかない。百の会議をし実行は一つ、では勝てない。一の会議で十の実践をしなければ再度の会議をかけるべきではない。

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