« 不信任決議 | トップページ | ヴォルテールの詩 »

2011年6月13日 (月)

核の信仰

News & Letters/250

これだけの大惨事を引き起こし続けている原発事故にもかかわらず、
  まだ目のさめない連中がいる。

  政府もいまだにエネルギーの原発依存をやめようとしない。福島原発のほとぼりがさめるのをまって、再稼働の日をまつというのである。

日本人は、過去幾たびか、自国民のみならず、周辺の国々に大きな迷惑をかけてきた。秀吉の朝鮮征伐、日清日露戦争、アジア太平洋戦争などである。今、福島原発事故がアジアをはじめ北半球一帯に放射能をまき散らしている。それは即座には影響は見えないが、今後、五年十年の間にたちまち人間や動植物に深刻な被害が現れ
るであろう。われわれは、この福島原発を深刻に受け止め新らし人類史を切り開かねばなるまい。
   
  かつてフランスの啓蒙思想家ボルテールとかいう哲学者が1755年にポルトガルの首都リスボンを壊滅させた大地震と大津波の結果について、この様な大惨事が起きても人々のキリストにたいする信仰は微動だにもしなかった、といったという。

  チェリヤビンスク、スリーマイル島、チェルノブイリ、そして、福島原発の大惨事にもかかわらず、原子力に対する安全信仰、科学万能宗教が少しも揺るいでいない連中がいる。

リスボンの大震災はヨーロッパの思想界に大きな衝撃を与えたといわれる。敬虔な人々のまさに宗教行事(万聖節)の真っ最中に大震災が起こって教会などにいた多くの人命が失われたのであった。当時の神学や哲学ではこの不幸な大震災をどのように説明したらいいのか分からなかったという。

ヴォルテールだけではなく、カントなどヨーロッパの思想の流れはこのリスボン大震災を深刻に受け止め新しい展開を見せたという。

  原発楽天主義、原発科学の最善論が崩壊したのであるから、これからの人類の生き方について新しい考え方、思想言論界の一新が必要だ。

  電力業界から巨額の広告費などをとって、真実を一切国民に知らせなかった曲学阿世のブルジョワ新聞、雑誌類をこの際一掃すべきだ。新聞テレビに常時出てでたらめな原発安全説を唱えていた学者言論人たちはその公職を追われるべきだ。

  広瀬隆氏がいうようにこれまでのマスコミこそ今回の原発大震災の最大の責任者なのである。
  「福島」を契機に18世紀のヨーロッパのように、日本の腐った言論思想の岩盤に大震動を起こすべきである。
   

|

« 不信任決議 | トップページ | ヴォルテールの詩 »

国政問題」カテゴリの記事

報道のありかた」カテゴリの記事

政治思想ノート」カテゴリの記事

歴史観・世界観」カテゴリの記事

社会思想」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/408473/40379584

この記事へのトラックバック一覧です: 核の信仰:

« 不信任決議 | トップページ | ヴォルテールの詩 »