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2011年5月24日 (火)

反文明論

News & Letters/245

  気のめいるような福島原発のなりゆきである。
  原発の危険性はもはや理論の世界であーだこーだではなく、事実が語るということになってしまった。

  数日前、NHKのテレビ記者たちが東洋町にやってきて、薪だきボイラーなどを取材した。
  昨年3月にオープンした東洋町の温浴施設では、家屋解体の無害な廃材や間伐材の不要な材木類をそのまま釜に入れて、ボイラーを焚いている。湯船の湯はほとんどタダである。これに記者が着目し、取材に来たのである。これまでにもいくつもの見学があった。

  チップやペレットにせずに丸太の薪のまま釜にくべる方式のボイラーを現在使用しているのは珍しいであろう。このボイラーは私が宮崎県にまで足を運んで、そこの農家がハウスの熱源として使っているのを取り入れたものである。宮崎の農家は主に廃材を燃やして数反のハウスを温めていた。

  しかし、このボイラーは高知県土佐山田町の鉄工所が開発し製造しているものであった。高知県ではあまり普及していなかった。物部川の奥地の温泉の木質ボイラーを見学に行ったが、そこのは木質チップを購入し、そのボイラーのシステムを導入するのに数千万円かかっていたが、東洋町の場合は四百万円ぐらいであった。
  このボイラーがなければ、そういうボイラーを業者に注文して新たに製造してもらおうと考えていたが、丁度理想的なものにめぐりあったのである。

高知県の業者はこの様な素晴らしい製品を開発していた。このボイラーは熱湯を焚くだけではなく暖房にも使えるという事であるので、ホテルにも一個導入する計画である。冷房も薪だきボイラーで行けるという話もあるので、ぜひ冷暖房にこれを切り替えたいと思う。そうすれば、毎年500万円以上もいる燃料費をただにできるし、地球にやさしいエコエネルギーとして評価もされる。

  私は、高知県全体がこの木質ボイラーの活用に大きく傾倒すべきだと思う。ボイラーを管理する人件費が要ったとしても、油や電気を使うよりもはるかにましだ。社会全体からみれば人件費は損失ではない。油代が人件費に転換することは何重にもいいことだ。

自動車も木質燃料エンジンに切り替えるべきだ。大手自動車メーカーはすでに木炭自動車の開発に乗り出したというが、木炭自動車(炭または木質ペレットなどをガス化する)への改造は町の自動車整備工場でもできる。戦時中や戦後間もなくの時代は、軍用以外の自動車のほとんどは木炭自動車だった。昔のように森林を用材だけではなく熱資源として見直し、森林を大事にし、森林の整備を進めるべきだ。アジアやアフリカなどの砂漠地帯も森林化すべきだ。地球を再び緑化しなければならない。

  原発や化石燃料の人為的な反自然エネルギーを止めて、大自然の摂理に順応したコストの低い生活を追及しなければならない。

  それが、福島原発事故の最高の帰結である。私が言うのは、一種の反文明論だ。
  高知県はほとんどすべての分野で他県に立ち遅れている。遅れている、遅れていると言って、人の後を追いかけるのはもうやめて、むしろこの遅れを開き直り、これを活用すべきである。

  森林等未開発の財産や原材料を利用して時代の最先端に躍り出るのだ。

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