« 木炭自動車 | トップページ | 不祥事件 »

2010年6月 1日 (火)

核の抑止力

News & Letters/193

沖縄の普天間基地の問題は、結局日米安保同盟のもと、アメリカの核の傘に覆われた日本の安全保障の論理が問題である。核の抑止力理論である。この理論は死の商人とそれと結ばれた政治家軍人どもの編み出したものだ。

この抑止力理論の前には、民主党などは一ころもないのは勿論、社民党もその社民的体質からこの抑止力論から脱却できるはずがない。
「社民的体質」というのは、社会主義的ポーズをとってはいるが、その本質は帝国主義に迎合する本性をもっている、ということだ。

武力と武力、力と力の均衡で国を守るというのは孫子の兵法以来の話だ。
しかし、その論法はもう通用しない。
通常兵器での力の均衡論はそれなりに有効であった。しかし、力の均衡は報復行為可能性を前提とする。

、ところで、北朝鮮の潜水艦から発射した魚雷で韓国の艦船が撃沈された事件でわかるとおり、通常兵器で誰がやったか分からないような攻撃が可能である。日本海側の原発や日本の核施設など重要施設に対して潜水艦から核兵器とは言わず通常兵器の攻撃があった場合でも、攻撃してきた敵を確定することは難しい。

報復する相手が分からないでは、抑止力は働かない。ロシアか、北朝鮮か、中国か、アメリカか、その他の国か、まるで見当がつかない攻撃があり得るし、「敵」はそうするだろう。適当に目星をつけて反撃するというわけにはいかない。

どのように恐ろしげな武器を持っていても誰にやられたか分からない相手と戦争するわけにはいかないのである。振り上げた拳が如何に巨大な威力があっても振り下ろす先がない。

、そうして、通常兵器でも、原発など核施設を攻撃すれば日本列島に人が住めなくなるような大被害を与えうる。原発を持つと言うことで、核による均衡どころか核を持たない「敵」に対しても決定的に劣勢になっている。今の日本の置かれている軍事状況を回復するいかなる武器もあり得ない。

日本は「敵」が平地に立ってかまえているのに、いわば累卵の上に立って剣を構えているのと同じであり、少しでも動いたり脅かしの声を出すだけでひっくり返るであろう。

原発。巨大な核爆弾。これを持つと言うことはいかなる敵もつくってはならないし、いかなる抑止力=報復力も稼働させることもできない弱みを持ったと言うことなのである。
抑止力を持つためには核施設をもってはならない、といおうとしているのではない。すでにおびただしいほどの核施設を持ってしまったし、全ての原発を中止してもどの施設も満杯状態の死の灰を抱えている以上どうしようもないのである。

原発など核施設を持つ日本は、核の抑止力などは幻想であり、幻想のために核兵器や原子炉など核燃料を増大させるのはナンセンスなのである。日本のブルジョワジーたちの巨大なえさを提供し続ける虚構に乗ってはならない。

|

« 木炭自動車 | トップページ | 不祥事件 »

世界の核事情」カテゴリの記事

原子力産業の是非」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

抑止力が虚構の理論である、というご意見に大賛成です。
そんな虚構のために、血税を死の商人に貢がされるのは御免です。

社民的体質について、おっしゃることはわかります。
ただ、抑止力という虚構に対抗できる勢力として有効なのは、今は社民党だけではないかと思います。
共産党は固過ぎて使えません。
世論で社民党をコントロールするのが、いいのではないかと思うのです。

投稿: 緑虫 | 2010年6月 8日 (火) 15時21分

日本の柱となる政策はこれですね。①米軍国外移設の準備 ②原発に換わるクリーンエネルギー政策提起 ③冤罪・公務員犯罪の撲滅に向けた司法改革・・・

新しい政策集団を地方から創る

どうぞ宜しく!

投稿: 藤島利久 | 2010年6月 8日 (火) 23時02分

http://ankei.jp/yuji/?n=1015
★安渓遊地さんのホームページ【転載】

川内原発)『フライデー』に海の生態系と漁業への影響の記事が載りました
2010/06/08

鹿児島からのニュースです。

6月4日(金)発売のフライデーで川内原発の件が4頁で掲載されました。

以下の内容です。

ルポライターは『原発崩壊――誰も想定したくないその日』(2007)や『敦賀湾原発銀座悪性リンパ腫多発地帯の恐怖』(1997)などの著作のある明石昇二郎さん。川内に来られて、みっちり取材されました。

  ・温廃水放水口周辺で、海洋生物の死亡漂着の多発
  ・土川(原発南6km)の海岸で海藻全滅
  ・羽島漁協(原発南6-13kmあたりで操業)、漁獲高かつての1/5に激減
  ・九電から鹿児島県への報告書に虚偽
  ・温廃水の再循環により、さらに高温化
  ・廃熱、放射能、化学物質、三位一体の悪水
  ・世界中の情報収集の必要
  ・塩水遡上、川内市民が温廃水を飲んでいる可能性
  ・川内市民の一人当たり医療費が全国平均の2.5倍(35-44歳)
  ・川内原発は、欠陥原発

以上、引用終わります。

フライデーのページを添付します。

投稿: 山下由佳 | 2010年6月11日 (金) 12時14分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/408473/34996723

この記事へのトラックバック一覧です: 核の抑止力:

» 緑の市民会議 [土佐ローカリズムちや]
東洋町長が面白いことを書かれちょります。 『「社民的体質」というのは、社会主義的ポーズをとってはいるが、その本質は帝国主義に迎合する本性をもっている、ということだ。』(核の抑止力より) これは、こじゃんと真実を突いた指摘であると思います。 現代日本人はおそらく共和国主義というものを知らんと思います。帝国主義の中でしか機能しないアメリカの自由と民主主義を心底信じちゅうぐらいですき。 今、やらないかんことは帝政と共和制の違いを認識することじゃないかと思います。 日本人は戦... [続きを読む]

受信: 2010年6月 5日 (土) 13時20分

» 日本役人ども:防衛省・警察庁・内閣の犯罪の多さは日本破滅へ? [脳挫傷による見えない障害と闘いながら・・・]
福島県の原発事故後、東電の清水社長は福島県知事に謝罪。内閣府・防衛省・警察庁の多く [続きを読む]

受信: 2011年4月24日 (日) 09時40分

« 木炭自動車 | トップページ | 不祥事件 »