« 2010年2月 | トップページ | 2010年4月 »

2010年3月

2010年3月27日 (土)

菅家さん無実確定と新聞報道

News & Letters/183

宇都宮地裁で足利事件再審の判決が出た。
裁判長は起立し深々と頭をたれて謝罪の意を表した、という。

ところで、この事件で裁判所と同じくらい深い罪を負っている新聞社などの報道機関はどうするつもりか。謝罪しないのか。菅家さんに濡れ衣を着せ冤罪を世間に言いふらし書きふらした。菅家さんだけか、その親族一同にかけた苦しみをどのように償うのか。

私は、日本にも権威あるプレスオンブズマンがなくてはならないと思う。新聞報道には何らの自主規制もなく、その人権無視、無軌道な報道にブレーキをかけるすべがないのだ。
名誉毀損で訴えられても、仮に負けたとしてもその賠償額は新聞社にとってはささやかな出血だ。

貧しい一般市民には裁判を起こす資力もないし、勝ったとしても弁護費用を支払うのがやっとである。
実際の裁判では、ほとんどの場合裁判官が新聞社の方に味方をするだろう。潔白を立証するという作業は市民には困難なものである。

ちなみに、高知新聞の最近の記事で奇妙なものがあった。
この3月26日の地域の議会欄で、室戸市が取り上げられている。小見出しには「職員不祥事で市長減給処分」で、中の記事は
「2月に発生した職員不祥事を受けて追加提出された・・・市長を減給10%1ヶ月(4月分)とする条例案など・・・・」

市長の減給処分の原因となった「職員不祥事」とは何か。この様な記事が突然新聞に出ても読者には何のことか分からない。
高知新聞は、本年2月に発生したこの「不祥事件」なるものをこれまで全く報道しなかった。
市長が減給処分をしなければならないほどの重大事件を新聞社が知らないわけはない。

理由があって報道しなかったし報道するつもりもない。この「不祥事件」は隠すことにしたのだ。
私の所には、この「不祥事件」が発生して直ぐにその重大な内容が伝わってきた。
これは、白昼、市役所庁舎内で職員間の暴力事件だ。人を逆落としに落として脳しんとうか何かでも起こしたらしい。
県のヘリコプターがよばれ、どっかの病院へ搬送された。よく分からないが、これほどの暴力事件でも警察は事件にはしないらしい。県のヘリコプターはただではないのに。

新聞社は、弱いものにはその人権を無視しても襲いかかるように容赦なくその人の身をはぎ、骨を削るような記事を書く。
だが、おもねている権力者には、いかなる重大な事件が発生しても隠し通してあげる。その記事中の「不祥事」という言葉が何のことか読者には分からないという、新聞としての体裁も顧みることはない。

誠実とかヒューマニズムとかいう言葉は、死語に等しい。県のヘリが出動し、市長が減給となる事件は新聞報道に値しないはずはない。

この事件が起こった同じ頃、室戸市の税務担当の職員が書類と現金を落とし、市民が拾ったという事件も私の耳には直ぐに入ってきたが、これは後に高知新聞の小さな記事になった。しかし大騒動した「不祥事」はその時に分かっていたはずだが記事にしていない。東洋町の改革行政に難癖をつけることに夢中になっている新聞社のこの偏奇を見よ。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2010年3月19日 (金)

修正議案

News & Letters/182

 今朝の高知新聞に東洋町が当初予算を撤回して修正議案を出したことについて、大きく報道された。
議会審議の後、議案を修正することが異常であるかの如き取り扱いだ。

1、しかし、議会での審議の後議案を修正すること 
 は極めて民主的なことであって、そういう趣旨で記 
 事にするなら新聞として値打ちがあろう。
 修正することを異常扱いでは、この新聞はどっち 
 を向いているのか。良いことをしているのを非難 
 する、いわゆるけちをつけるという行為であって、
 社会の公器たるもののするべきことではない

、論議となり修正した内容について何の批評もな
  い。修正した箇所は

  ①お年寄りへ毎月5㎏の米の配給
  ②小中学校の修学旅行費用の助成金
  ③ホームセンターの人件費であった。

 高知新聞は意図的に②については何も書いていない。
③はべつにしても、①と②は画期的な事業であって、それ自体で全国ニュースになるべきものである。東洋町は昨年から保育園児(5㎏)から小中学高校生(10㎏)まで毎月米の配給を行ってきたが、さらに22年度からお年寄りにまでこれを拡大しようとしたのである。このことがどうしてニュースにならないのであろうか。今回は、75歳以上のお年寄り全員にと思ったが、委員の意見も無視しがたく低所得層に限ることにして減額修正をした。

 それでもお年寄りに米の配給制度は打ち立てられた。生活保護率全国一位、税の滞納率全国1位、高齢化率40パーセント以上、1600戸ほどの小さな町で、この3~4年間で生活保護の新規申請が200人を超すという地域では直接救護米を出すこともやむを得ない。借金を大幅に減らすなど健全財政をやっていて、その範囲内で出来る限りの手を差し伸べるは行政として当然なのである。

 室戸市の羽根町には、江戸時代の義士岡村十兵衛がまつられているが、彼は、窮民を救うために藩米の倉庫を勝手に開いて分配した、その責任を取って切腹したのであった。郷民はかれを神(鑑雄神社)としてあがめてきた。米の支給は貧しい市民を抱える市町村福祉行政の範となるものである。

 私が町長になる前東洋町議会は、全ての福祉行政を「全廃」するという前町長の福祉行政を支持していたのである。誰でもではなく支給の枠組みをつくれと言う議員の意見は道理の範囲の意見であるから、修正議案を出すことにした。それでもなお反対する議員がいるのはしかたがあるまい。
これまでの行政と正反対の突出した私の福祉行政にアレルギーを感じる人がいるのはむべなるかなである。

②の修学旅行への助成金も画期的なことで全国に先駆けた事業である。
修学旅行は強制的な正規の学校課程である。この費用の負担は保護者にとって過重であったことは、子供心にも分かっているはずだ。しかし、これまでの市町村教委はこの負担を無視してきた。
東洋町がこれに風穴を開けようとした。
私は、義務教育無償の憲法を掲げ、この修学旅行本人負担の悪習を破り、助成予算を押し通そうと考えていたが、議員の意見を入れて段階を踏んで進むことにし、減額修正した。

①②の事業の意義が何であり、それが全国の市町村にどのような影響を与えるかということは新聞として重大な関心事でなければならない。

 修正議案は、委員会審議ではいずれも可決となったことも高知新聞は記載していない。

 高知新聞の記事にはジャーナリストとしての矜持もヒューマニズムのかけらも感じられない。

 なんせ、さる1月17日、町議会選挙の開票場で、有権者以外入ってはならない開票場に他の記者たちと一緒に侵入し自ら大騒ぎをする不法行為をしておいて、会場が「騒然」となったという記事をでっち上げたほどの新聞であるから、これ以上言うべき言葉はない。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2010年3月18日 (木)

ブログの原稿

News & Letters/181

現在私は、新年度の予算を議会にかけて、これを無事通過させるためにあくせくしています。

ブログに載せる原稿は多々ありますが、書く時間がないのです。
今、私は、福祉や教育をより一層充実した予算を通そうとして悪戦苦闘しています。
それはバラまきだ、福祉のやりすぎだ、選挙目的だ、という批判にたいしていかにして議会を説得するか苦慮しているところです。福祉予算を削減しなければ、議会通過は困難な情勢であります。

最近広島の知人に会い私が話したこと。

核兵器反対の広島の市民が、どうして広島に原発が建設されるということに無関心な人が多いのか。
私には理解できない。

原発というのは、核爆弾のことなのであり、絶えず小爆発をして、死の灰を生産し続けている。
施設を溶融し大爆発をすることもある。

原発というのは、広島長崎級とは比較にならないほど巨大な核爆弾であるという認識が欠如しているのである。
逆に言えば核爆弾は核燃料の一種であって、小型の原発と同じなのである。直接の使用目的の名分が違うだけである。

そのことは、私が学生の時あるシンポジュムで湯川秀樹博士が、学生の質問に対し「原発も原爆も同じものだ。」と答えられたとおりなのである。

核兵器に反対する原水協や原水禁の皆さんは、原発やプルサーマル計画に当然に反対しなければ理屈に合わない。日本は核を保有しない、していない、等という空論で自足している手合いは、日本列島にある原発という核爆弾を何だと認識しているのであろうか。核爆弾を平和利用できるというのであろうか。

核兵器は敵国に対する軍事的抑止力として平和目的のために保有している、といえばゆるされるということか。原発も電気を生産しているから許されるというのか。しかし、いずれも大量の人を殺傷し自然を破壊するという性能と効果は変わらない。
原発の方がその破滅性は大きく深刻ではないか。

だから、全ての核反対運動者は、原発反対運動者でなければなるまい。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2010年3月 3日 (水)

東洋町防災無線破壊についての緊急申し入れ

News & Letters/180

高知県知事 尾﨑 正直  様
高知県危機管理部長 森部 慎之助  様

高知県安芸郡東洋町長 澤山 保太郎
                           平成22年3月2日

1.申し入れの趣旨

先日、2月28日、チリ巨大地震による津波警報が出る中、貴庁が施工している防災無線更新工事の請負業者が、本町の防災無線アンテナを誤って撤去した。そのため、当町では消防団員召集サイレン並びに住民への津波情報、津波避難勧告などが町内に届かないという事態が発生し、通報が遅滞したり、行き届かないなど、本町の防災活動が困難を極めた。翌日、本町は請負業者から設計図面の誤りにより本町の防災情報装置を撤去したと説明を受けた。故意ではないと考えるが、このことについて、本町は、貴庁がその事態について厳重に調査し、本町の住民にこの事件について釈明をすることを強く求めるものである。

2.申し入れの理由

先日、平成22年2月28日、チリ巨大地震による津波が日本全国に襲来し、高知県東洋町にも押し寄せ、高いところでは百数十センチに達した。
本町は前夜より津波の襲来を予想し、28日の早朝より緊急防災体制をとることを確認したのち、担当職員と消防団長らが情報収集と町職員、消防団員招集の準備に入った。

同日、9時33分、気象庁から津波警報が発表され、貴庁からの通知もあったので、
災害対策本部を設置し、同時刻、消防団員の召集サイレン、住民への津波情報を本町の防災無線で放送した。最初の住民への津波情報の音声放送については、本町の庁舎周辺(生見地区)は届いたが、その他の地域では届いていなかった模様であった。消防団員の召集のサイレンも届かなくなった。その召集のサイレンは3回鳴らしたが届かなかった。しかし、音声放送は一部の場所では住民へ届いているものと思われたため、本町は津波情報の放送を40分間隔程度で音声放送し続けていた。

同日、同時に貴庁の防災無線更新工事が実施されていた。本町は、防災無線の不調の原因はこの貴庁の防災無線更新工事ではないかと、合計3回ほど請負業者に訊ね確認をしたが、当該工事とは関係ありませんとの回答であった。

本町は、午後1時に甲浦地区全域に津波避難勧告を決定し、防災無線で何回も放送した直後、本町の全域まで音声放送が届かない事態が判明し、急遽、消防車両において当該地域に津波避難勧告を放送し回った。また、生見、白浜の両海岸には多数のサーファーが海に入っていたが、職員が浜に入りハンドマイクで避難誘導した。

翌日、3月1日、本町は防災無線保守業者に修繕依頼の連絡をした。午後2時30分頃から、保守業者が本町の防災無線装置の確認を行なった結果、貴庁の防災無線更新工事で誤って本町の防災無線アンテナを撤去していたことが判明した。なお、この貴庁の防災無線更新工事の業者は本町の保守業者と同社である。

本町は、28日のチリ巨大地震による津波情報について、本町の防災無線の不調により、当時、住民から苦情が殺到し、また、その原因の特定、復旧業務にかなりの労力を費やし、防災活動に多大な支障をきたした次第である。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

無駄

News & Letters/179

行政執行上の無駄の山を処理する

東洋町はものすごい厚い福祉行政をやり、失業対策事業をやり、産業復興事業をやり、10数万人も新たな客を呼び込んだ。さらに県下一悪い整備状況と新聞にも出された公共施設の整備事業をやって、なおかつ大幅に借金を減らした。
これは一体どういう事だ、手品じゃあるまいし、という質問がちょくちょくある。これだけ福祉をやって財政がどうなるのか、財源はどこにあったのだ、など懐疑的な質問も浴びせられたこともあった。

回答。それはいろいろな工夫をこらしているからだ。とこたえるしかない。

毎日津波のように無駄な支出の決裁を求めて職員が町長の前に書類を持ってくる。数万円、数千円単位から数千万円まで大小様々な支出命令の決裁が迫られる。
おそらく、これまでの首長は機械的にどんどんはんこを押していたであろう。
だが、私はそうはいかない。

まず、1円の支出でも町長の決裁が要るるという決裁の掟を替えた。課長や担当職員の決裁で支出できるシステムを廃止したのである。
最近昨日の例では、例えば、運動公園に水道をつけるというので工事費60万円の支出命令の決裁が求められた。私は、工事のやり方を変更させ、数万円で用が足りるように指示をした。

公営住宅にネズミの苦情がありこれを駆除するのに20万円ほどの業者委託費の支出の決裁が求められた。私は、すぐに職員を連れて現場に行って、職員が道具や駆除剤を買ってきて対応するように指示した。数千円か数万円ですませられる。
また、電算機の不具合で地番が正確に出ないので

業者からソフトを購入するというので数十万円の支出の要請にたいし、不具合の戸数は知れているのでその分だけ手で訂正して用を足せとして支出命令を却下した。
小学校の廊下雨漏りの滑り止めにマットを買うというので百数十万円の支出伺い、これももっと簡便で効果的なものに替えよと却下・・・・・・・。

このように無駄な支出の津波に抗して智恵と足を使って支出を抑制している。
最近ある徳島県境の村の温泉で木質ボイラーを設置したというので見学に行っていた。そこでは2500万円の木質バイオのボイラーを導入していた。
東洋町では400万円の同熱量の木質ボイラーの設置をやろうとしている。そのボイラーを探して宮崎県まで足を伸ばし、そこの農家の温床ハウスのボイラーを見に行ってきた。
庁舎の空調施設が老朽化してちゃがまっている。

新規に発注すれば3000万円以上の費用がかかるが、中古でも構わないと言うことで1000万円の予算しか組まなかった。
どこも数億円以上の経費をかけている「海の駅」又は道の駅も東洋町は数千万円ですました。

町長が木の板ですませるつもりで準備していたものを、数万円の鉄板を勝手に発注したということで職員は町長に怒鳴りつけられた。・・・
こういうやり方で毎日過ごしている。

私のような考え方が習性になるように全ての職員の思考形式が鍛造されなければならないが、まだまだ徹底できないでいる。
押し寄せる無駄の大波にのみこまれないように、油断してはならない。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

津波

News & Lettes/178

先日2月28日のチリ地震による大津警報が発令された。しかし、気象庁や政府の対応はお粗末そのものであった。警報の発令が大幅に遅れ、その解除も又不必要に大幅に遅延させた。それによる被害は甚大であろう。

すでに地震の当日にはハワイまで津波が来ているのに、政府は、その27日中には警報を出さなかった。いくら遅くとも28日当日の早朝には警報を発令すべきだった。
それでももたもたしてやっと朝9時半になって決意し警報を出した。
早く出しておれば、その日国民は行楽に行くのも控えたであろうし、市町村役場でも体制が取りやすかったであろう。

太平洋津波警報センター(PTWC)では27日(土)早くには太平洋岸など世界各国に警報を発している。地震発生から十数時間後には津波はハワイに到達し1㍍の潮位上昇を記録している。日本にはその程度以上の津波が来ることは確実なのだ。
そのハワイの状態だけでもすぐに日本国民に伝えるべきだった。津波警報→津波注意報ではなくて、津波注意報から→津波警報に高める指揮が必要だったのである。
今回のように広範囲の襲来の場合は一概に一地方ごとに決められるものではない。
大きく地方ごとに考えるとしても、それぞれの地域の地形によって警戒や避難の等差をつけ、あらかじめランキングをつけておくべきだ。

例えば高知県や須崎や宇佐、そして忘れてはならないのは東洋町甲浦など湾入する地域は、警戒のランクは別個に定めるべきである。
甲浦は今回の津波では午後6時頃前後に少なくても1㍍50センチに達したと思われる津波が一度は襲って来、それ以降50センチ幅の津波が5回ほどはやってきた。そうして甲浦港湾は数時間以内に上下動は収まっていった。

いつの時点で警報を緩めるかは極めてむずかしい。しかし、延々と警報を続けることは国民経済的に大きな問題がある。
ハワイなど太平洋の近接地点では警報はすでにキャンセルされていた。
国際的な動き、日本の動きを見ながら、地域ごとに潮位の動きを観察しながら判断する以外にないであろう。

東洋町は四国ではいち早く避難勧告を解除し、またいち早く災害対策本部を解散し、通常の警戒配備体制に替えた。町長は役場に夜明けまで陣取っていたが、高知県の津波警報は3時過ぎになってやっと解除された。余りにも長い警報の維持であった。明くる日の新聞では気象庁が、判断の遅延について謝罪するところがあったが、謝罪では済まない。日本には危機管理体制が欠如しているという外はない。

| | コメント (1) | トラックバック (1)

« 2010年2月 | トップページ | 2010年4月 »