格差社会
News & Letters/176
日本は、まだまだ身分格差のひどいところである。
封建遺制にまつわる差別はもとより、近代社会が生み出している格差は広く深く深行している。
身分格差は、生活水準、所得の格差として現出する。この東洋町でもひどいものだ。私が責任があるのだが、直ちにこの経済的身分上の差別を解消することが出来ない。
私は、今、役場と、リ・ボルト社の給与を考えている。先月などは、公務員で総所得60万円を越えるものが数名いた。リ・ボルト社の「海の駅」は先週の土曜日に売り上げ1億円を達成し、東洋町の産業振興に大いに貢献したが、そこの正社員4人の給与は月15万円を越えるものは誰もいない。
4人の正社員を束にしてこの町の突出した公務員1人に匹敵する。
窓口業務で月60万円、と激しい立ち居の接客業務の月15万円の社員との比較で4倍の給与の格差。これは、余りにも不平等ではないのか。私は悔しくて夜がねられないという日が幾晩も続いている。
私の給与は20%減で50万円ほど。何かにと引かれて手取り30数万円。それから、ホテル代金の借金支払いに20数万円ひかれ、家賃や食事代、生命保険代金等を引かれると、何も残らない。
私費の交際費などは持ち出しとなる。土曜・日曜祝祭日もほとんど年中出勤しているのにだ。
自業自得だから私はいいとして、私が担当しているこの町の農民や漁民、商売人たちは爪に火をともして暮らしている。
月数万円の年金で暮らしている大勢の老人もいるし、生活保護を受ける戸数の割合は全国最高であるというほど経済的に最低の社会だ。貧しさになれてしまって不平も出ない。
その町民に奉仕するという公務員が、毎月50万円以上の給与所得を得ることが許されるのであろうか。少々の残業をしたからといって月60万円(お年寄りの年金1年分)を超す給与を取っていいのであろうか。
私は貧しいプロレタリア・貧農の子であり、被差別部落に生を受けた者である。その立場からの視座で、現代の日本の公権力・公務員制度ー身分格差の根元をその根本から見直さなければならないと思っている。
私は、この日本全国の役場の中に牢固としてある官尊民卑の磐根錯節を断ち切らないでは、安心して眠れない。死んで親や先祖に申し訳が立たない。
| 固定リンク
「オンブズマン町長の視点」カテゴリの記事
- 議員による役場職員の叱責ハラスメント(2022.08.19)
- 奈半利町ふるさと納税事件(2022.06.17)
- 誤送金(2022.05.23)
- 3月11日 東北大震災の教訓(2022.03.13)
- 東洋町の核廃棄物導入の策謀は誰か(2021.03.11)
「町政」カテゴリの記事
- 議員による役場職員の叱責ハラスメント(2022.08.19)
- 橋下元大阪府知事らの見解(2022.08.08)
- 安倍元総理の死(2022.07.11)
- 誤送金(2022.05.23)
- 3月11日 東北大震災の教訓(2022.03.13)
「公務員の気概」カテゴリの記事
- 議員による役場職員の叱責ハラスメント(2022.08.19)
- 安倍元総理の死(2022.07.11)
- 高知県奈半利町のふるさと納税事件(2020.03.05)
- 文部省の越権行為(2018.03.17)
- 公文書改ざんと自殺(2018.03.14)
「歴史観・世界観」カテゴリの記事
- Re: RE: 市役所職員から読むように勧められた部落問題の一冊『不思議な部落問題』(角岡伸彦著ちくま新書2016年6月)その2(2024.07.30)
- 市役所職員から読むように勧められた部落問題の一冊『不思議な部落問題』(角岡伸彦著ちくま新書2016年6月)(2024.07.29)
- 続・都知事選(その2)(2024.07.16)
- 続都知事選(2024.07.10)
- 部落の歴史を一冊の本に残さなければ死んでも死にきれない。(2024.04.03)
コメント