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2009年8月25日 (火)

議会の不法な決議について県への申立

News & Letters/140

東洋町議会の議決(平成21年8月18日)について

            審査申立書     

                                           平成21年8月25日

高知県知事 尾崎正直殿
                      東洋町長澤山保太郎

              記

以下のとおり、町長が、失われていた行政財産を回復するために補正予算措置をしましたが、これが町議会で否決されました。町議会の議決は違法であり、このままでは公正な行政が遂行出来ないと考えますので地方自治法第176条第5項に基づき、知事の審査と正しい裁定を求めます。

【審査申立の趣旨】

東洋町長は、さる7月22日 、東洋町の行政財産上にあるホワイトビーチホテル(所有者(株)アイエスアール)を買いとる補正予算案を町議会(臨時会)に提出したところ、これが否決され修正案が可決された。8月18日、法令に則りその修正案を臨時議会での再議に付したところ、修正案は否決されたものの再び町長提案の原案のうち、当該ホテル購入費が否決されました。

よって、地方自治法第176条第5項の定めるところにより、知事に審査を申し立て、正常な町行政が出来るような裁定を賜りたいと考えます。

【申立の理由】

1、現在、ホワイトビーチホテルの建っているところ(東洋町白浜88-3)は、町の管理条例上は「東洋町青少年旅行村中央管理棟」(昭和48年建設 以下「旅行村」という)が建っているはずのものであります。

しかし、実際はこの「旅行村」は平成5年の春までに破却され、その敷地(937㎡)は同年6月に売買契約(1418万円余)が成立し、民間企業((株)オレンジマリーン)に売り渡されていました。その間同年8月中までには町の建設課を通じて建築物(ホテル)の確認申請書が提出されていました。
その後、同年9月16日の町議会臨時会で譲渡の決議がなされましたが、県や国には、補助事業の廃止等の届け出も手続もせず、また、町としても管理条例もそのままのこり、財産台帳にも行政財産のまま存続したまま今日に至っています。

2、以上の経過に見るとおり、本件「旅行村」の事業は存続し、維持管理する義務を行政が負っているにもかかわらず、その実体が不法に消失せしめられているものであります。

①不法行為の第一は、地方自治法238条の4の規定に違反している事実であります。
  いうまでもなく、行政財産に私権を設定させ、これを譲渡することなどは固く禁じられ、この禁制に違反する行為は無効(同法同条第6項)と規定されています。

②不法行為の第二は、補助金適化法(「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」)第22条違反の事実であります。
  本件「旅行村」は全国のいくつもの市町村が旧運輸省の補助金を受けて建設した補助事業であります。
  補助事業は格別の理由がない限り、耐用年数(木造の場合は22年間)のある期間中は継続して事業を遂行しなければなりません。上掲法律第17条によれば、これを他の用途に使用する場合は補助金の取消があり、また、返還命令(同法第18条)があるということになっています。平成5年当時適法な手続きを経ない東洋町の「旅行村」事業の廃止行為は、国の法律に違背することは言うまでもないことであります。 

③また、第三に、「旅行村」の破却については、何ら処分上の適法な決裁記録も予算措置の資料も存在せず、議会の承認も何も存在していません。仮に町長がその破壊を命令したとしても、行政財産の建造物を勝手に破却したことについては、何ら合法性はなく、建造物損壊等の刑事責任が問われる行為であると考えます。

、なお、本年7月22日の臨時議会、8月18日の再議に関する臨時議会の前には、2種類の請願書が提出されていましたが、町議会は、この請願書の審議を回避し、これを議会運営委員会に付託するとしました。しかし、議会運営委員会は常任委員会ではないから、議案を審議する権限はありません。しかも関係議案が議会で議決された後に審議しても何の意味もありません。町議会は二つの関連する請願書を事実上却下してしまった、という状況であり、これは国民の公機関に対する請願権を著しく侵害するものであります。大多数の住民の請願を無視して議案を採決することは議会運営上極めて不公正であります。

4、町には現在宿泊も可能な観光施設は他になく、民宿がいくつかある程度であり、ホテルと言える施設は他にありません。青少年「旅行村」の機能を回復することは町の観光振興にとっては欠かすことが出来ないものであります。全体が官有地であり、全ての施設が県か町に所属する白浜ビーチにおいて、その目立つ一角にあるホテルが町と全く関係のない私企業の手に渡っていることは、観光地全体の管理運営にも支障があり、イメージを損なうものがあります。
  
 以上の通りでありますので、条例で義務づけられている行政財産の管理を適正に回復する上で本件予算の執行を妨害する議決は無効である、町は行政財産を回復し補助事業の適正な管理・運営をするべし、との裁定を賜りますようお願い致します。

【添付書類】

1、平成21年7月22日 補正予算案
2、平成21年8月18日 再議書
3、平成5年9月16日  町議会議事録
4、平成5年6月23日  売買契約書
5、平成5年8月11日  建築確認申請書
6、青少年「旅行村」写真
7、ホワイトビーチホテル写真
8、図面
9、町管理条例
10、特別会計
11、請願書2種
12、建物台帳
13、ホテル売買契約(案)

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