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2008年12月 5日 (金)

判決文

リコール裁判の判決が出ました。

News & Letters/137

地裁レベルでは最高裁の判例を覆すことは到底不可能であった。
ただ、この判決文は、これ類似の事件の判決文では最低レベルのもので、大人の作文とは思われない。
肝心の所を紹介する。

「地方議会議員の解職請求手続きは、解職請求と解職投票の2つの手続きから成るものであるが、有効な署名が収集されて解職請求が行われれば、当然に解職投票が行われるもので、解職請求手続きの瑕疵は解職投票にも影響することになるから、手続き適正の要請は、解職投票手続きのみならず解職請求手続きにも及ぶというべきであって、地方自治法が解職請求手続きについてのみ公職選挙法の関係規定の準用を規定したと解釈することはできない。」という。

コメント:
1、この男は裁判の趣旨が全く分かっていない。
2、地自法など法令を満足に理解する能力がない。
3、国語力がほとんどない。
4、常識が欠如している。

例えば、「手続き適正の要請は、解職投票のみならず、解職請求手続きにも及ぶというべきであって、・・・」というが、誰も解職請求の手続きは適正でなくてもいい、等と主張しているわけではない。

どの段階でも手続きは適正でなければならないことはいうまでもないことだ。
問題は解職請求の請求と投票の「2つの手続」(直接請求の法令の規定では2つの手続に分かれている、という認識はかろうじて持つに到ったと見える)について法令は別々の規定をおいている、公選法の準用規定は明文でもって、投票(住民投票)段階に限局されているという事実を裁判所が直視するかどうか、ということだ。

解職・解散請求段階の規定については地方自治法や施行令においていくつもの条項で準用する法令(それは地方自治法の条例制定請求の各規定を準用するということが明記されている)が定められている。2つの段階に適用準用される法令は判然と区別されているのである。これは直接請求に関する各種の解説書で指摘されているのである。
「解職請求手続の瑕疵」というが、この瑕疵が何なのかはっきりすべきだ。
地自令115条の読替規定をあげているが、この規定は投票段階の規定だと明記されているのである。
判決文はこの投票段階の規定を請求段階にまで拡張解釈する合理的な根拠を示すべきであった。

その根拠として出したのは、上の判決文に見るとおり、

①適正手続きは請求にも投票にも及ぶ、とか、

②請求手続きの瑕疵が投票にも影響する、
からというのであるが、
①は何の話かさっぱり分からないし、手続きが適正でないといけない、というのは何でもそういえることだ。誰も手続きの一部でも適正でなくても構わない、等と主張しているわけではない。
②も当たり前の話だが、「瑕疵」とは何のことか分 
 からない。法令の明文規定に違反したというので 
 はなく、法令の規定を他の分野にまで拡大解釈し 
 なかったという「瑕疵」のことか。

普通の人に、この裁判官のような拡大解釈の芸当が出来るわけはない。普通の国民は、文字に書かれた文章に基づいて法令を解釈する。

直接請求における署名収集などの請求段階の行為を規制する法令と、その請求に基づく住民投票の段階の準用法令とは確然と区別されているが、また、そうでなければならない。なぜなら、公選法を署名運動などの請求段階に適用すれば、戸別訪問や署名集め自体が不可能になり、直接請求が出来なくなるからである。

いうまでもなく、公選法は戸別訪問や署名集めを厳しく禁止している。この禁止規定を署名集めに適用するとなるとどういう事になるか、想像できないのであろう。
この裁判官はこういう世間の実情を知らないのではないか。公職選挙法を署名集めの段階にまで適用するなどという途方もないことを平然というほど愚かなことはあるまい。
一方、直接請求の住民投票の行為を規制するのには、公選法を準用するのはもっともなことだ。

それはもはやリコール請求者の手を離れて選管が住民の判断を求めるという行為であり、直接請求の主体と行為の内容が請求段階と全く相違するからであり、選挙と同じ扱いとする理由がある。だから、法令は例外なく公選法の準用を「投票」段階と明記して規定しているのである。

その法令の規定が読めないとすれば、字が読めないのか、それとも、予断か何か別の思惑があって重要な字句を故意に読まないようにしているか、いづれかだ。
舞台は最高裁で決着となる模様だ。

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