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2008年3月28日 (金)

改革の原則

News & letters 75/改革の原則

行政改革の原則の一つは無駄な経費は削減する、それをより有効な事業に回すということである。
東洋町の当初予算を巡るトラブルはその点が議会でよく浸透していなかったということであろう。

社協と商工会の補助金が主な争点であった。
首長としては、団体の存続だけを意味するただの人件費は補助できないということだ。
そんな補助金を出していたら、社協や商工会だけではなく、漁協にも農協にも、老人会や町内会、ボランティア団体は言うもおろか商店や会社らにも人件費の補助金を出さなければならない、ということになる。
補助金というのは、国の法律(「補助金に係る予算の執行の適正化に関する法律」)で規定されているとおり「補助事業」へ交付する公金の事なのである。
従って、どんな補助金の交付も補助事業の計画書の提出が大前提なのだ。社協、商工会の役員の皆さんにはその事を私は繰り返し言明してきた。
しかし、予算査定の過程1ヶ月もの期間待ったが何も提出してくるものがなかった。主な福祉事業を県外の業者に委託していた社協には一人の職員が残存していたが、普通の組織維持する程度の事務員の賃金は認めたが、管理職としての人件費(500万円余)は削除した。商工会も県から給付される人件費3人分があるから、それぞれの上乗せ賃金の補助金(300万円)は削除した。これは当然の措置であった。ただ、当初予算には間に合わないとしても、新たな事業計画が出てくれば予算措置をしましよう、という含みは持たしてあったものである。
私の方は、二つの団体からは何も事業計画書が出てこないので、当初予算を上程した3月議会の直前、二つの団体に来てもらい、町役場の方が計画を作って、この事業をやってくれますか、やるのであれば補助金を増額しますと、いうと、やりますということになったので、その事業の経費は3月末の補正予算で対応するという覚書を双方が印鑑を押して確認したのであった。議会には繰り返しその経緯を説明したが分かってくれた議員もいたが、よく理解されない方々が多かったのである。否決したその夕方には殆どの議員が了解して次の臨時議会では同じ内容の議案について承認するという返事をもらったのであるが、私が通そうとした原則を分かってもらえたかどうか。単に、人件費が保証されたっ、やった、ではこまるのである。

議会や新聞社に分かってもらわねばならないことは、補助金交付の原則は何かということなのだ。
民間団体や企業の人件費を保証するための補助金は国の法律にそぐわないということ、公益性のある補助事業とその計画書があって初めて行政からの補助金は認められるという、この当然のことを分かってもらいたいのである。
新聞記者や報道関係者も、ものを書くには事実の上っ面を拾い集めて書くのではなく、何が正常なのか、何が原則なのか、それをしっかりふまえていなければ、世論を間違った方向に引っ張っていくだけに終わるであろう。年配のジャーナリストの多くは全共闘時代、全学連の時代を大学でくぐってきている人が多かったから、ものを判断する際には、そのような原則的な立脚点を明確にして、事実を整理できた。
今は、彼らの多くは、地方の利権屋的レベルでものを思考するから、勝ったものの論理が前面に出てくる。
予算の査定の過程で何のために私が無駄な事業に削減のメスを入れてきたか、その削減した金で予算の重点をどこに置いているのか、そんなことがまるで見えないで、新聞記事を書き、テレビ報道する。

東洋町の社協の問題は、実際に私が問題にしているのは、もっと大きな問題なのである。
東洋町の福祉事業の空洞化の問題だ。
町のお年寄りのお世話を殆ど全部県外の業者に渡してしまって、数億円の莫大な介護費用を外に出しているという問題だ。超デラックスな巨大な施設をがらんどうにし、介護事業を「全廃」した事実は数年前の当時の執行部(田嶋町長ら)に責任があることは明らかであるが、しかし、その事(福祉事業の全廃)を決定した東洋町福祉計画(平成17年作成)の策定委員はほとんどが社協の役員によって構成されていたのである。
主要な福祉事業を「全廃」してお年寄りを町外の業者に引き渡すという福祉(福死)計画は驚くべきものであり、殆どの議員もその全容を知らず、町民や施設利用のお年寄りには一言の相談も無かったのである。説明できるはずも無かろう。
福祉事業をやっていたから町が大きな赤字を背負っていた、今は赤字はない、というが、それはまるで逆であって、介護報酬を受けていたから町(社協委託)が事業をやっていた時の方が、今よりももっと負担が少ないのであった。すなわち事業をやっていた時には町の持ち出しは4千万から5千万円で済んでいたが、事業を止めている今は6千万円を超える持ち出しをやっている。しかもこの持ち出し金といっても、国から町へ介護関係の交付金があって年間9千万ももらっているから、何も損にはならないのである。
今は多くの市町村は、いかにしてお年寄りの事業を自分の所に取り込むか、それによって、支出する巨額の費用をその市町村にとどめ雇用を拡大するビジネスに転嫁するか躍起となっているのに、東洋町及び東洋町社協はあっさり他県にそれを丸投げしたのであった。人は、この過程でどのような事情、どのような勢力が動いたのかおよそ推察に難くない。
この過程には県外介護業者へ県立室戸高校甲浦分校のグラウンドの無償貸与事件が横たわっていた。
私が問題にしたのはこの福祉空洞化のことであり、私が回復しようとしているのは東洋町の福祉事業なのである。そのことを私が説明し方針として掲げているのであるから、新聞やテレビは町長が何に取り組んでいるのか、議会が何を理解されなかったか、今回の議会の争点の根本を押さえて報道すべきであっただろう。浅薄皮相な記事は言論の帝王たる新聞をただの瓦版に墜落させるだけだ。
新聞がまともであれば町民も議員もそれによって啓発され、誤解からトラブルが起こることもないだろう。

改革の原則は、無駄な経費を削減し、住民の福祉や雇用のためにいかに多くの金を注入するかである。新聞や報道陣が行政の予算を巡る論争で立脚するところのものも、やはり同じ原則でなければならないだろう。

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