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2007年7月14日 (土)

News & letters9

7月13日 来高の菅総務大臣、山本金融相への陳情

激戦の選挙期間中に県下の市町村長や議長を集めて両大臣が懇談会を新阪急ホテルで催しました。
その政治的意図は明白であります。
各市町村長らから地方の財政の苦しさ、交付税の配分などを中心とした要請的意見が出されました。核問題で騒動した東洋町長として私の方からは憲法95条 について次のような要請を行いました。

憲法95条はどんな内容の条文かご存じでしょうか?。
ほとんどの人がこの95条については知っていないと思います。

それは、ほとんど適用されたことがないので死文化しているからです。すなわち、95条には、「特定の地域に適用される国の特別法を制定するときには、当該 地域の住民の同意がいる。」とはっきり規定されています。しかし、今回の東洋町に適用されかかった高レベル放射性廃棄物の法律(「特定の放射性廃棄物に関 する法律」)のように、特定の地方に適用される国の特別法でも、政府や国会が住民の同意をとらずにこれらの法律を制定し、実施しようとしてきました。

国会法には手続きが規定されていますが、地方の住民の側にこの法律の適用を要請する手続きを定めた法令がないのです。「地方自治法などに憲法95条の適用 を可能とする手続きに関する規定を設けてほしいのでご検討願いたい。」という趣旨の要請をしましたところ、菅総務大臣の方から「憲法95条については不勉強であった。地方自治法などに盛り込めるかどうか検討したい」という趣旨の答弁がありました。

憲法95条が適切に適用されるならば、原発や核廃棄物関連の国の法律の実施において、住民投票が前提的に実施されるなら、大騒動をしなくても粛々として住民は自分たちの意思を表明し、その問題に決着をつけることができるでしょう。

95条は、終戦後の一時期に佐世保や横須賀などの軍港を整理するための法律とか、熱海や別府の温泉関連の法律の制定の際、適用されたといわれるのみで、 それ以降全く使用されなかったようです。

だからみんなこの条項については憲法を読んでいても記憶に残らなかったのでしよう。95条は、単なる理念的な規定ではなく、住民の同意を必要とするという具体的な国民の権利に関する手続きを定めた条項です。この条項に国民がアクセスする法令がないために、宝の持ち腐れになっているのです。

各地の原発にしても、高レベル核廃棄物だけではなく中間貯蔵施設にしても、特定の地方にそれらの法律を適用するのであるから、憲法95条が適用されるべ きです。住民投票条例があればもちろん有効ではありますが、しかし、条例では首長の法律行為を規制し拘束することができません。いままでのところ、住民 投票条例では、投票結果についてはこれに従うとは規定できず、これを「尊重」するという風にしか書けないわけです。従って住民投票条例をやっと作った場 合でも、悪い首長を押さえることはできないのです。

しかし、憲法95条の適用であれば、文句なしに、住民の投票結果は絶対的に拘束力があり、これに反する行為は憲法違反と言うことになるわけです。
逆に言いますと、住民投票をせず、住民の同意を得るという手続きをしないで、高レベル放射性廃棄物の地下処分のための調査を東洋町で開始した政府は、憲 法違反行為をしたということになるわけです。

ちなみに、憲法「改正」を急ぐ政府自民党の憲法案にはこの95条が影も形もなくなっているということです。

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コメント

一般競争入札の話等は悪くないと思います。
まあ、まだ町政の収拾がついていないような
段階でどんどん事務量を増やしていくのは
首長の裁量としてどうなのかは別にして。

さて、憲法違反の話をするのは、
過激な主張をする民間活動家の常套手段です。
何故なら、たいていの場合は「護憲」
「改憲反対」がセットでついてくるので、
安全圏から体制を批判し、かつ表面上
ダブルスタンダードを成立させることが容易
であるからですね。

市民活動家ならまだマシですが、
オンブズマン町長さんの発言としては
どうでしょうかね。
町長さんは何かあるとすぐに訴訟をちらつかせる
悪癖があるようですが、国に対して町長としての
立場で違憲の行政訴訟を起こすような肝っ玉は
ないのではありませんか?

あのねのねの清水国明氏は違憲の行政訴訟を
起こしたことがありますが、町長さんにそんな
勇気はありますかね。

リリース禁止訴訟判決
http://www.zezera.com/data/coat/decision.html

できないことを自慢することに何の意味が
あるのでしょうか。

そしてまた今度の更新は反核あたりですか?
それとも江藤新平の魂が町長さんの口を借りて
恨みを述べるのでしょうか・・・
「小さなことからコツコツ」とやっていきましょうよ。

投稿: ぴ~2@細川裕史 | 2007年7月14日 (土) 13時33分

日本国憲法に照らしたとき、国策として進められてきた原子力政策の数々が、「国民主権」の大原則に離反しているということですね。
プルサーマル計画を住民投票で拒絶した新潟県刈羽村のように、
高レベル放射性廃棄物を拒否した東洋町のように、
原発火災を隠蔽しようとする電力会社を糾弾するドイツの市民や当局のように、新しい市民社会の実現をめざして行きたいものです。

投稿: げき | 2007年7月14日 (土) 14時52分

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